ボランチの差 | 杉浦文哉オフィシャルブログ「スポーツライターは現場でしょ!?」Powered by Ameba

ボランチの差

今日は、高校サッカーの東京都大会の決勝を見てきた。国学院久我山と帝京が全国への切符を手にしたのだが、両者はあきらかに下したチームより上回る部分があった。

久我山は対戦した駒澤大学と比べて、全体的に個人技のレベルが高かったが、それ以上に際立ったのが2人のボランチだった。

両チームとも4-4-2だったが、駒澤大学の中盤の9南出と13長澤はコミュニケーション不足か、お互いの位置関係を把握できずに攻撃となれば上がってしまい、守備でもボールにすぐに寄ってしまうため、逆襲を食らった際にDFラインの前をポッカリ空けることが多かった。

一方の国学院のボランチの6栗島と8森藤は、お互いの位置とボールを確認しながらバランスをとり、ボールや敵の攻撃に左右されずに常にどちらかが中盤の底に残り、自分たちの攻撃ではボールを持つ選手のサポートに入ったり、逆サイドへのつなぎ役となり、守備では相手のカウンターに最初の壁となって見事な対応をしていた。

国学院のFW陣のテクニックやMF、DF陣のボール奪取能力も高かったが、この中盤の差が勝敗を分けただろう。

負けたとはいえ、駒澤の13長澤はまだ1年生。今日の敗戦やここまで来れたことは彼だけでなく今後のチームにも大きな経験となっただろう。