【3か月一度も定時出発できなかった便】飛行機に“最後に乗る”のはどんな人か 羽田空港を分析 | あやあやのふらふら旅行記

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今日の記事は先日紹介した「なぜJALの飛行機は“遅れにくい”のか 定時到着率1位の裏側」の続編です。

昨年の6月29日から9月29日まで一度も定時に出発することができなかった便が判明します。

 

飛行機に“最後に乗る”のはどんな人か 羽田空港を分析

 

「飛行機=遅れる」といったイメージを抱いている人も多いのでは。しかし、である。米国のとある企業が発表した「定時到着率ランキング」(※)をみると、 JALがトップ。定時到着率とは「遅延15分未満に到着した比率」のことで、トップのJALは89.4%。見方を変えると、定時に到着していない便は、運 航全体の1割ほどしかないのだ。イメージというものは怖い。
※米国のFlightStats社が毎年「定時到着率ランキング」を発表している。メジャーインターナショナル部門では世界の大手航空会社36社、アジア・太平洋メジャーエアライン部門では31社が対象となっている。

 定時到着率をアップさせるために、JALはどんなことをしているのか。取材を進めていくと、遅延発生の原因を分析していることが明らかに。それだけではない。季節ごとにどのような傾向があるのか、路線ごとに違いはあるのか、などさまざまなパターンを調査していたのだ。

 そこで、気になるのが分析結果である。飛行機を定時運航させるために、さまざまな角度から分析をしている矢嵜敬太さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。

●問題がある503便

土肥: 矢嵜さんは飛行機に遅れが生じないために、さまざまな角度から分析されていますよね。例えば、羽田発―那覇着の901便が頻繁に遅れるので、原因 がどこにあるのかを分析して、その問題に対応。結果、定時出発率をアップさせた。前回はそんな話を中心に聞かせていただきましたが、このほかにも“問題の ある便”はあるのでしょうか?

矢嵜: 残念ながら、あるんですよ。昨年の6月29日から9月29日まで一度も定時に出発することができなかった便が……。それは朝の7時30分に羽田空港から出発して、新千歳(札幌)空港に到着する503便!

土肥: き、気のせいかな……矢嵜さんの語気が強くなったような。

矢嵜: 夏休みの忙しい時期だったこともあってなかなか手をつけることができなかったのですが、「このままではいけない。なんとかしなければいけない」ということで、どこに問題があるのかを分析しました。

 羽田発―新千歳着は6時30分から20時30分までの間、1時間に1本飛んでいるんですよね。その中で、503便は予約率が最も高いんですよ。「なぜ予約率が高いのかなあ」と思って、どんな人たちが乗られているのか、どんなチケットを購入されているのかを調べました。

 結果、ビジネスパーソンが少ないことが分かってきました。ではどんな人たちがどんなチケットで乗られているのかというと、高齢者の方と学生の方がイン ターネットを使って安いチケットを購入されているケースが多いことが明らかに。定年前に夫婦で札幌を楽しもうという高齢者の方、雪が積もっている札幌でス キーを楽しもうという学生の方が多いのではないでしょうか。

 503便はボーイング777という大型機に、毎日500人ほどが乗っています。というわけで、たくさんの人が6時ごろになると空港に来られるんですよ ね。出発1時間前の6時30分ごろに、チェックインカウンターが混み始める。手続きが終われば、そのまま保安検査場に流れる。7時前くらいから、保安検査 場に長い行列ができるんですよね。そして、7時30分に出発しなければいけないのですが、2~3人来られない……というケースがものすごく多いんです。い なければ探さなければいけません。そうすると、数分遅れてしまうんですよね。

●人探しが始まる

土肥: 現状はよく分かりました。で、どのような対策をとられたのでしょうか?

矢嵜: 第一旅客ターミナル・保安検査場のB、C、E、Fの4カ所を使用しているのですが、その中で最も大きいFを7時からフルオープンすることに。これ で人の流れがよくなるのかなあと思ったのですが、まだ長い行列ができていました。次に、30分前倒しにして6時30分にフルオープンしました。結果、保安 検査場の混雑が緩和されて、人の流れがスムースになりました。

土肥: 一件落着?

矢嵜: いえ、まだまだです。2次元バーコードやIC機能などを使って搭乗される場合、“かざしもれ”があるんですよ。機械がうまく認識していないのにも かかわらず、窓口を通過される。ということは、実際には通過しているけれども、システム上は通過していないことになるんですよね。

土肥: 人探しが始まるわけですか?

矢嵜: はい。例えば「ドイさんが飛行機に乗っていません」となるので、まずは機内に入って、ドイさんが乗っているかどうかを確認しなければいけません。 しかし、先ほど申し上げたとおり、ボーイング777は大型機で500人ほどが乗られている。もしドイさんが後方の座席に座っていると、確認作業に時間がか かってしまう。

土肥: そうすると、出発時間が遅れるわけですね。

矢嵜: はい。“かざしもれ”がないようにあの手・この手を打ってきましたが、最終的には人を増やすことで、9月30日になって、ようやく定時に出発させ ることができました。しかし残念ながら……今年の2月、定時に出発できた日はゼロでした(涙)。その後も定時に出発できていないことが多いので、503便 については徹底的に対策を講じなければいけません。

土肥: 7時30分の便が遅れるということですが、前後の便はどうでしょうか?

●朝の羽田発の便、遅らせてはいけない

矢嵜: それほど悪くはありません。なぜか。先ほど申し上げましたが、503便は高齢者の方と学生の方が多い。飛行機に乗り慣れていない人がたくさん来られるので、どうしても手続きに時間がかかってしまうのではないでしょうか。

土肥: うーん、なにかいい手はないかなあ。……あっ、そうだ! 503便の搭乗口は何番ですか?

矢嵜: 18番ですね。

土肥: ということは、保安検査場からちょっと遠いですよね。近くにするのはどうでしょう……例えば、15番または16番がいいですね。距離を考えると、2~3分は短縮できますよ。

矢嵜: 15番または16番は大阪の伊丹空港行きに使っているので、ダメですね。

土肥: いやいや、「ダメ」ってことはないでしょ。そんなことを言っていると、読者から「頭の固い人だなあ。だから航空会社の人は……」と思われちゃいますよ。

矢嵜: 15番と16番の近くに「ラウンジ」があるんですよね。羽田発―伊丹着の朝の便は、ビジネスパーソンが多いので、ラウンジを利用される人が多い。という事情がありますので、15番または16番を変更することはできません(キッパリ)。

土肥: うーん、では出発時間を遅らせるのはどうでしょう? 5分遅れるのであれば、7時35分に出発させてみる。

矢嵜: ふはははは、面白いですね。でも、結果は変わらないと思います。出発時間を5分遅らせても、お客さまは「まだ5分ある」と思って、定時に出発させることが難しくなるのではないでしょうか。

土肥: 残念。

矢嵜: 羽田発の朝6時~9時台の便は、羽田空港にある飛行機を使っているんですよね。どこかの空港から飛んできて、どこかの空港に行く便ではありませ ん。つまり、遅れてはいけないんです。朝の羽田発の便が遅れてしまうと、それが影響して次の便も、次の便も、次の便も……と“玉突き”で遅れてしまうかも しれません。結果、最終便が大幅に遅れてしまうと、欠航になるんですよね。そうなってはいけないので、503便はなんとかしなければいけません。

●最後に乗るのはどんな人?

土肥: 飛行機を利用する側から言わせてもらうと、飛行機が遅れる原因のひとつに搭乗口付近で問題があると思うんですよ。航空会社の人は優先搭乗を案内さ れていますが、それでも関係のない人が割り込んでくることがありますよね。本来ならきちんと整列して自分の順番がきてから並ばなければいけないのに、もう 列がいくつもできていてどこに並んでいいのか分からないケースがありますよね。

矢嵜: おっしゃる通りです。搭乗口で「順番通りに、きちんと並んで」いただかなければ、遅れが生じやすくなります。飛行機を定時に出発させるためには、お客さまの協力がなければ絶対に実現しません。

土肥: それにしても、どうして人は「早く乗ろう、早く乗ろう」と思うんでしょうね。逆に、アナウンスされても席から立とうとしない人もいます。「みんなが乗ってから、最後にオレが乗るんだ」といった雰囲気を漂わせている人が。

矢嵜: 搭乗口で最後に手続きを済ませるのはどんな人なのか。調査をしたんですよ。

土肥: ほー、それは興味深い。

矢嵜: 最後に搭乗された人を分析したところ、男女別でみると、男性7割、女性3割。年代別でみると、40代が最も多く35%強、次いで30代と50代が20%前後。全体的にビジネスパーソンが多いですね。

 手荷物を預けているのかいないのかを調べたところ、預けている人が2割に対し、預けていない人が8割。ステイタス(会員)なのかどうかを調べたところ、 ステイタスの人が3割に対し、一般の人が7割。ちなみに、ステイタスがある人のうち9割は、ラウンジを利用されています。

土肥: 多いですね。

矢嵜: 最後に乗られる人の3割弱は、ラウンジを利用されています。ステイタスがあるので優先搭乗で、「早く乗ってゆっくりしたい」という人もいらっしゃれば、「ラウンジでビールを飲んでくつろいで、ぎりぎりになって乗る」という人もいらっしゃる。

●毎月、200人も乗り遅れる

土肥: 最後に乗るのは、働き盛りのビジネスパーソンが多いようですね。あと、手荷物を預けていない人が多いということは、頻繁に飛行機を利用しているの かもしれません。「羽田から大阪に日帰り出張」といった感じで。あと、乗り慣れている人はゆっくり搭乗する傾向があるのかもしれません。

矢嵜: ですね。

土肥: 乗り慣れていない人は不安な気持ち、子どもを連れている人は落ちつきたい気持ち、などがあって少しでも早く飛行機に乗りたいのかもしれません。

矢嵜: 伊丹空港を観察したことがあるのですが、搭乗開始30分ほど前から、優先搭乗ができる人たちがずらーっと並んでいるんですよ。

土肥: 早すぎるでしょ(笑)。

矢嵜: なぜ30分も前から並んでいるのか。伊丹空港のラウンジは狭いんですよね。満席状態のことが多いので、席に座るのが難しい。「ラウンジを利用したいのにできない。であれば早く飛行機に乗ろう」となって、30分ほど前から待たれているのでしょう。

 毎月、遅延分析をしているのですが、羽田空港の場合、「いない人を探していたので遅れてしまった」というケースが圧倒的に多いんです。全体の6割に達し ています。羽田空港は広くて、人も多くて、探すのがものすごく大変。結果的に、探し出すことができずに遅れるケースが多いですね。ちなみに、羽田空港で JALの国内線を利用されていて「乗り遅れた」という人は、月に200人くらいいるんですよ。

土肥: そ、そんなにいるんですか!?

矢嵜: 多いですよね。毎月200人ほどが乗り遅れるということは、もうJALだけで解決できない問題かもしれません。航空会社1社だけで解決するのではなく、空港全体で考えなければいけないのかもしれません。

土肥: 例えば?

●ランウンジでくつろぐ

矢嵜: 成田空港にLCC(格安航空会社)専用の第3ターミナルがありますが、ここには陸上トラックのようなものが描かれています。色分けされていて、シ ンプルに道筋を示している。青のトラックが搭乗口までの導線、赤茶のトラックが出口までの導線なので、ものすごく分かりやすい。しかも人は無意識に白線に 沿って歩くので、列が大きく乱れることなく自然と整列されている。

土肥: なるほど。確かに「羽田空港は広すぎて、迷う」という声がありますからね。それにしても毎月200人も乗り遅れるって、多いなあ。一体、何をしているんですかね。

矢嵜: ラウンジでいたら、気づいたら飛行機が出発していた……。といったお客さまが多いですね。ラウンジはアナウンスをしていないので、お客さまご自身で時間を確認して、搭乗口に来ていただかなければいけません。

土肥: 飛行機を見ながらビールをついつい飲み過ぎてしまう。「飛行機に乗って、ハワイでのんびりしたいなあ」といったことを考えているうちに、乗り遅れ てしまうわけですね(笑)。ラウンジ付近を観察していたら、こんなビジネスパーソンを見かけるかもしれません。携帯電話を使って「どーもすいません。アポ の時間に遅れそうです。あっ、いえ、飛行機の出発時間が遅れたわけでなく、実は……(汗)」と言って、頭をペコペコ下げている姿を。

 はっ、取材の終了時間を少しオーバーしてしまいました。定時に終えることできずに、すいません(ペコペコ)。本日はありがとうございました。

 

早朝便はやはり遅れ気味になってしまうのですね。

 

>航空会社の人は優先搭乗を案内さ れていますが、それでも関係のない人が割り込んでくることがありますよね。本来ならきちんと整列して自分の順番がきてから並ばなければいけないのに、もう 列がいくつもできていてどこに並んでいいのか分からない。

 

これは、私も感じていることです。

飛行機に乗りなれていないからでしょうかね。

搭乗にはルールがあるという事を知らずに資格がないにもかかわらず優先搭乗しようとする人がいることは何度も経験しています。

(最近の自動ゲートはステータスによって鳴る音が違いますので、有資格者かどうかがある程度はわかります。)

国際線の場合は結構厳格に列を作りますが、国内線の場合はゆるめですね。

 

 

>飛行機を見ながらビールをついつい飲み過ぎてしまう。「飛行機に乗って、ハワイでのんびりしたいなあ」といったことを考えているうちに、乗り遅れ てしまうわけですね(笑)

 

ドキッ!Σ(=ω= ;)ゲッ!!!!

ラウンジでビールは飲みますが乗り遅れたことはありませんよ!

でも、最後の搭乗者になったことはありますが…

それも出発の5分前。みんな集合が早すぎ…

 

 


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