深山先生は1話で言いました。

「100人いれば、真実は100通りあるけど
事実はひとつしかない。」




コナンくんに喧嘩売ってるよね!笑


20年前、コナンくんの連載が始まったときから、サンデーで毎週読んでいたので(注;小4~高校3年生まで)、コナン先輩の言葉を信じて疑いませんでした。

「真実は、いつもひとつ」なのだと。


【真実】は「嘘のないこと・偽りのないこと」
【事実」は「本当にあった事柄」


深山先生の言うように、真実は行為者の主観が入るもの。
「嘘のないこと」「偽りのないこと」
行為者がそのように信じていたら、それは【真実】となってしまう。


コナンくん。

真実は、多くの場合ひとつじゃないみたい。


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学生時代、法律を専攻していたのでリーガルものは大好きです。


「99.9」第2話は、我々法学部出身者にとって、とても興味深いものでした。
法律の専門家でもないし、勉強しなくなって久しいし、ポンコツですけど、とある法学部の頭の中を簡単にご説明したいと思います。

ただ!昔少し勉強したことがあるだけなので、話半分、いや・・・話一割くらいで読んでください。(こんな日本語ない)


※専門家の方へ
お遊びです。基本書も処分しちゃったし、私のかすかな記憶だけで書くお遊び記事です。あしからず。


◆殺人罪(刑法199条)の構成要件に該当 

【被告人】正当防衛を主張=違法性阻却事由


提供が出てる時に、「正当防衛が成立すると無罪になります」と説明がありました。


簡単に説明すると…

刑法上、犯罪が成立し処罰するためには、

①【構成要件に該当】していて、

②【違法】で、

行為者に③【責任を問うことができる】という要件が必要。


「精神疾患があり、心神喪失状態だった」という被告人の主張を聞くことがあると思いますが

これは、③【責任能力が問うことができる】の点を否定し、犯罪の不成立を狙っているのです。


今回は、②【違法性】がないとして、犯罪の不成立を狙ってます。

ナイフで刺して殺してしまった。(=①に該当)

だけど、そうしなかったら自分が殺されていた、自分を守るために、やむを得ずした行為だ!と主張することで、②【違法性】が阻却されるのです。(伝わらない)


正当防衛の要件(Wiki先生より抜粋)
(状況の要件)
 ①急迫性の侵害
 ②その侵害が不正であること
 ③自己または他人の権利防衛

(行為の要件)
 ①やむを得ずにした行為(必要性、相当性)
 ②防衛の意思

※要件こんな風に分けてたっけなー・・・とも思うけど、とりあえずWiki先生抜粋です。


相手は素手で殴ってきただけなのに日本刀で反撃したら、ちょっとやりすぎだね、過剰だね、って【過剰防衛】になったりします。

(犯罪は成立、刑が減軽されるだけ)



◆風間ぽんは、岡山天音くんが過去に犯した被害者の婚約者と判明


防衛の機会を利用して、積極的に攻撃を加える意思を持って刺したのでは?

\積極的加害意思/

積極的加害意思がある場合は、そもそも急迫性の要件を欠く、ということで良いんでしたっけ。単なる攻撃の意思の場合は、防衛の意思が欠けるんだよね?


積極的加害意思があれば、正当防衛は不成立、違法性は阻却されません!

風間ぽんも、積極的加害意思を認めているので(殺人の故意もありそう)、違法性阻却事由なし!犯罪は成立です。


  
◆風間ぽんが現場を離れた後、別の人が岡山天音くんを刺していたことが判明

なんと・・・\大阪南港事件/

法学部で勉強した人にはお馴染み、かの有名な大阪南港事件です。

被告人Xは、被害者Aの頭部を多数回殴打して被害者に脳出血を生じさせ、そのまま立ち去った。翌日、被害者Aは脳出血が原因で死亡しているのが発見された。
しかし被告人Xが立ち去った後、被害者Aは生存中に何者かによってさらに殴打されており、この暴行で当初の脳出血を拡大させ、死期を早めることとなった。
被告人Xの行為と被害者Aの死亡に因果関係が認められるか?

「第三者の行為」とか「介在事情の存在」とか言われる、基本的で有名な論点です。

ただ!【因果関係】は基本論点だけど難しくて・・・
「主観説」「客観説」「折衷説」とか色々説が分かれていてね。
多説批判してたら自説の理由付けに混乱…という記憶があるw
とりあえず、最高裁は「折衷説」なので折衷説を取る、という安易な立場を取っていました。笑 長いものには巻かれろタイプ、ぼんですよろしくどうぞ!!笑


「風間ぽんが刺しただけでは、天音くんは死ななかった」と、因果関係が否定されれば、殺人未遂。
ただ、第三者の店長が刺したのは、天音くんの死期を早めただけで、致命傷は風間ぽんが与えている、と判断されれば殺人の既遂になります。(多分)


「殺人未遂に切り替えて」と奈々ちゃん言ってたから、この因果関係の有無が論点になるのでしょう。

ちなみに、店長は何で起訴されるんだろう?
併合審理になったりするのかなぁ…むむ。どうなるんだっけ。分からんっ!\(^o^)/



今回の事案は「積極的加害意思」と「第三者の行為」と有名な論点が2つもある!
法学部出身者にとっては、それはそれは魅力的な事件でした。


※昔、法律の勉強してただけの素人です。間違ってるだろうけど怒らないで!笑


どうやって答案書こうかな・・・
って、オンエア終わった後からずっと考えてました。
楽しい、とても楽しい!


99.9%を覆す回ばかりではなく、結果0.1%になる回も欲しいな~と思っていたので
第2話で、そういう回が出てきてある意味ホッとしてます。
キレイごとだけれはない、どうやっても無罪にはできない、事実がそういっている。
真実の発見と弁護士倫理の間で葛藤するような、そういうお話が欲しかったから。

というか、深山先生はもともと、真実の発見に重点を置いてるけど。
風間ぽんを「殺人未遂に切り替えて弁護」してる深山も見たかったなー。ノベライズ化たのむ!



深山先生のポリシーに反する弁護をしなければならないとき
彼はいったいどういう行動を取るのか。とても楽しみです。


とりあえず、深山のパパは無実の罪なのに、金沢地裁にいた奥田瑛二に事実に反する自白を強要されたか何かで有罪になって。体調壊したか自ら命を絶ったかして、深山くんは「打倒・検察官」「事実を明らかにする」という信念のもと、刑事専門弁護士になったおいうことでいいですか?

1話でチラッと映った履歴書では、法学部在学中に司法試験合格してるもんね。
旧試合格でしょ?すごい、すごすぎるよ深山くん。


(金沢市立大学、と書いていたので金沢出身だと勝手に思ってる)



お話も面白いけど、「99.9」はSNSの展開も面白い!
舞台裏を教えてもらうとね、視聴者としては興奮しますよね!

木村監督だから小ネタいっぱいあるだろうな~とは思ったけど、美術部さんの遊び心がすばらしくてだな!小ネタ満載すぎて分かんねぇよ!!!笑笑

 
あ、昨日のブランチで「いとこんち」のメニューのことを話してたんだけど
【杉田玄チーサラダ】はじゅんくん考案だそうです。
パクチー苦手なのに!おいしくないよね。なのに!@ぴったんこカンカン

苦手だからこそ、「パク」に敏感に反応してしまったんだろうか。愛おしい。


「99.9 刑事専門弁護士」は今夜9時!
カウントダウンのジャンクションもあるみたいだから、その前のミニ枠も録画だよ!


おっしまい。