GPS-777クロック入力試聴報告(7) by 酒仙坊 怒涛のレポート
GPS-777クロック入力試聴報告(7)
-外部クロック入力付きのトランスポート-
1.始めに
インフラノイズ社が新しく開発したクロックジェネレーターGPS-777を導入し、一連の試聴を行ってきていますが、試聴報告(1) では、外部クロック入力無しのトランスポートの試聴を行い、試聴報告(3) では、CDをPlextor Premium 2Uから再生し、USB-201経由で聴いてみました。今回は、外部クロック入力付きのCDトランスポートでCDを再生した場合の報告です。
2.試聴条件
外部クロック入力付きトランスポートとしてはTASCAM CD-RW2000を使用し、次の条件で試聴しました。即ち、【試聴3A】と【試聴3B】の条件です。スピーカーはFAL C90 EXWです。
【試聴3A】TASCAM CDRレコーダーへの44.1KHz外部クロック入力
【TASCAM CDRレコーダーディジタル出力→DAC-1→RMS-1000→しなの音蔵プリ】のルートでTASCAM CDRレコーダーにABS-7777またはGPS-777から44.1KHzで外部クロック入力を行います。
【試聴3B】TASCAM CDRレコーダーへの44.1KHz外部クロック入力とCRV-555への96KHz外部クロック入力のダブル入力
【TASCAM CDRレコーダーディジタル出力→CRV-555→DAC-1→RMS-1000→しなの音蔵プリ】のルートで、TASCAMにABS-7777またはGPS-777から44.1KHzで外部クロック入力を行い、同時にCRV-555にABS-7777とGPS-777から96KHzで外部クロック入力を行います。
3.試聴結果
【試聴3A】では、ABS-7777からの44.1KHzの外部クロック入力でも十分に美音なのですが、GPS-777からの入力にしますと一挙に見通しがよくなり音楽のディテールが見えてきます。
【試聴3B】では、【試聴3A】が闊達な躍動感があるのに対し、それにともなうわずかな粗さがあるのが抑制され、96KHzにアップサンプリングされた木目細やかな柔らかい音調になります。
この状態で、試聴報告(1)の47研究所のCDトランスポートと比較してみましたが、GPS-777から外部クロック入力を行ったTASCAM CDRレコーダーには及びません。
一方、【試聴2A】や【試聴2B】のGPS-777から外部クロック入力を行ったUSB-201経由のPlextor Premium 2UによるCD再生との比較では、USB-201特有の背景の見通しの良さや楽音の艶みたいなことで後者の特徴が出てきます。
5.まとめ
外部クロック入力付きのCDトランスポートTASCAM CD-RW2000におけるCD再生においてGPS-777の効果は多大なものがあります。おそらくは、USB-201やPlextorのような機器を使用せず、かつクロック入力も行わない通常のPCオーディオでのストリーミング再生を超えるかもしれません。
なお、CECのTL3Nを使っておられるM谷邸にGPS-777を持参してクロック入力を行うテストをした場合も、大きな効果がありましたので、今回の結果は、外部クロック入力付きトランスポート全般に言えるのではないかと推察しています。
つづく ~