Blue Lights・枚方市 | Audio Cafe

Audio Cafe

ジャズ喫茶、ジャズバー、オーディオ喫茶、名曲喫茶などを巡ります。
  簡単に言えば、レコードやCDで音楽のかかる店に行くブログです。

お恥ずかしながら、枚方市と書いてヒラカタシと読むことをはっきり自覚できたのはこの時が初めてだった。そういえば、クイズ番組で元ヤクルトの古田が読めていて、すごいなと思ったが、関西方面の人には常識なのだろう。マイカタシ、マキカタシ、漢字の変換が実に大変だった。ようやくヒラカタが習得できた。途中の電車の駅で、放出と書いてハナテンというのもあり、すごいな大阪と思ったりした。

この店は事前の情報収集で何となくすごそうな感じがしたので、今回絶対行きたいと思っていた。HPには京阪でバスという道案内があったが、つい貧乏性が出て歩いて行ける方法はないかと調べ、星田というJRの駅から北上するという道を選んだ。結構遠かった。駅を降りてやや東に歩くと北上する道があるので、そこをまっすぐ行き、高速の高架をくぐってセブンイレブンが見えたら、そこからちょっとのはず。

コンビニがあるところまではスムーズに来ましたよ。さて、ここからどう行くのか。結局スマホのGPS頼りになった。さらに北上し五差路を東に向かう広い道(バス通り)に抜け、香里園病院で右折、2ブロックして左折すると店が見えてくるはず。京阪で香里園で下車すれば、香里園病院からの道順は同じ。

ここは民家の一角が店舗となっていて、まさに住宅街。2重ドアでしっかり防音されている。ドアを開ければ大音量。広い。そして正面にはコンクリートホーンの巨大スピーカーがドーーーーン。この眺めもすごい。完璧なオーディオのためのスペースで、座席はすべてスピーカー向き。グランドピアノがあり、壁には管楽器が飾ってあり、もちろんアナログレコード棚、ジャズ雑誌棚、学校の音楽室のような穴の開いたボード、天井や壁は平面ではなく音響上の工夫があちこちに。壮観である。

前の方に先客の男性が1名。女性ボーカルものがかかっていた。一番後ろの席に座り、トマトジュースを注文。やがて先客の方が帰られたので、私にリクエストの番が回ってきた。どさっと分厚いレコードリストとリクエスト用紙。女性の方が切り盛りされていました。うーん、迷う。私一人しかお客がいなかったので、好きなものを選んでみる。以外とこういうのは難しい。結局自分の持っているものをアナログで、この音響設備で聞くという選択になってしまった。

マイルス「Kind of Blue」
ハービー「Maiden Voyage」

後で振り返ると何と言うベタな選択だろうという気恥ずかしさがあるが、出てきた音は迫力があり、音像がくっきり、楽器がちゃんと定位していて、本当にバンドがそこで演奏しているような聞こえ方だ。これがオーディオカフェを回っていて、最も楽しい瞬間だ。
特に処女航海でぶっとぶ。音の広がりがすごい。分厚い。こんなに厚い音で入っていたのか。

また次のリクエストを求められたので、チャーリーパーカーのを適当に選び、本当はストリングスとやってる有名盤を聴きたかったのだが、なかったので、適当に選んだ。何の盤だったか忘れてしまった。これはちょっと歴史を感じるような盤の状態で、濁った音だった。相変わらず曲が短い。

次はキース「Still Live」にしてみた。

キースジャレットは、いつもどおり良くわからない。こんな素晴らしいオーディオ設備を持ってしても、コンサートホール会場でどこにマイクを設置して、どういうリスニング位置から聞いているような意図で作られているのか、家で聞いていてもわからないが、今回もよくわからなかった。色々と動き回ってリスニングポジションを変えてみても拉致があかない。これは左にあるグランドピアノのせいなのかともいぶかったが、ならば他の音源であれだけしっかりと各楽器が定位していたのは何だったんだろう。やはりこのECMのキースは曲者のような気がする。トリオがどういう位置関係でやっているのかさえ、非常にわかりにくい。それはこの設備でも変わらなかった。音域は上から下までキチンと出ていると思った。キースの盤はちょっと苦手な気がした。曲間の拍手があまりクリアではない。システムとしてはジャズの小編成のスタジオ録音やライブハウス録音ものを再生すると抜群のようにチューニングされているのかもしれない。

途中さすがに長居が過ぎてきたし、一人わがままし放題なのでハイネケンビールを追加注文。

次のリクエストをまた探し、アーマッドじゃマールとチックコリアをリクエスト。チックはもちろんReturn to Forever。実にミーハー的なリクエストをしまくっているような気がする。リクエストの際はA面、B面が指定できるので、むしろそれを忘れると逆に聞かれてしまうので、面倒を避けるために、ちゃんと記入した方が良い。

この盤は完全に脱帽した。こんなにすごい音で入っていたのかというアナログ盤の底力を感じた。私はB面をリクエストしたので、A面にしておけばという思いも去来したが、音はすごかった。ボーカルもあるし、良く長岡鉄男氏が「ボーカルの口がでかい」という表現をしていたが、そんなことは全くなく、ちゃんと人間サイズで、あたかもそこにバンドがいるような鳴り方は変わらず。逆に左のエレピと右のエレキベースは音像がでかい、これはラインどりではなく、巨大なモニターアンプの前にマイクを立てて録音しているのではないかと思った。これまで家で聞いていた場合はそんなことは考えだにしなかったが、このオーディオシステムでは、その辺りも手に取るようにわかってしまう(いや、もしかしたら違うのかもしれないが...)。ドラムは真ん中奥で、その前にボーカル、やや右よりにフルート。

もう5時半くらいになっていたと思う、もしかしたら、営業時間オーバーだったのかもしれない。

帰り際、お店の女性と少し歓談。イベントの案内をして頂いたのだが、東京方面から旅行なのでと答える。星田から歩きましたと言うと少し驚かれた。農道というか田んぼをずっと抜けていくような感じの道で、「よく車が落ちてる」そうだ。歩道の区画がなく結構歩きにくい。交通費を節約しようという気持ちがない人にはお勧めできない。お店のHPにはクッキーがお土産にあるようだったが、売っていなかった。門限ありの安宿に泊まっているので、夜食にでもいいと思っていたのだが。ドリンク2本分1000円を払って出た。かなり満足度の高い、充実した訪問であった。

帰りはバスで京阪に出ることにした。バスが中々来なかった、香里園につく頃にはほぼ満席になっていた。土曜の午後6時ごろ。

2時~17半まで滞在。トマトジュースとビール1000円也。

大阪府枚方市東香里元町15-23
072-854-1633
13:00~17:00 水曜休
Audio Cafe-Blue Lights Room5
Audio Cafe-Blue Lights Speaker3
Audio Cafe-Blue Lights Room4
Audio Cafe-Blue Lights Room2
Audio Cafe-Blue Lights Room1
Audio Cafe-Blue Lights Speaker2
Audio Cafe-Blue Lights Speaker1
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