特に駆け出しの頃。駆け出しで無くても新規のお客様へアプローチする時、でんきやさんはよくこんな表現を使おうとします。

「まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします。」

一見、謙虚で良さげに見えます。でもこの文言ってお客様の反応をむしろ下げるんですよね。

何故って?

これは謙虚じゃなくて卑下だから。万一失敗した時の保険を掛けておくような、そういう甘えが透けてしまっているからです。

そういうのって自分では分からないんですが、お客様は感じ取ってしまうんです。

だからスルーされ易いし、反応してお問合せ頂いても相見積りを取られたり、対等な関係になりにくいんですよね。

■自店の特長に自信満々で自惚れるくらいがちょうどいい
この業界にいると家電量販店の価格や、家電メーカーの施策、同じ地域の同業者の動向などに気を取られて、思い切った情報発信が出来ないことがあります。

そうなってしまっている時点でお客様のことが全然見れていないんですよね。

でんきやさんは家電品や電気のプロというより、お一人お一人のお客様の生活に対してのプロですよね?

そのことには自信満々に、自意識過剰なくらいでちょうど良いと思います。

ボクなんて出会った町の電器屋さんたちに「あなたは僕と出会えて良かったね。」と思っている程度には自惚れてます。


この意識って大切なこと。中途半端な謙遜や自分を卑下をしているから、いつまでも価格競争から抜けられないんです。

■根拠のない自惚れが自店を伸ばし、お客様にとっての魅力となる
例えばボクより実力のあるコンサルさん、業界事情に通じている人は沢山います。そこと比べたら、ボクがこうやって自惚れていることは割と恥ずかしい(笑)

でも町の電器屋さん達にとってボクの恥ずかしさなんてどうでも良いことです。

電器屋さんのお客様も同じです。むしろ「あなたにはウチの店が必要ですよ」とドンと構えてくれた方が、信用を寄せ易いです。

もちろんそれで実力不足のままだと愛想尽かされますよ。だから自惚れた以上はその裏で必死に練習したり、協力者を探したりするんです。

自惚れがお客様の期待を呼び、それに応えようとするから結果として実力が付くんです。謙遜に逃げている間は何も変わりません。

身の程を知ることは大切なこと。もっと大切なことは、そのレベルで安住することを謙遜なんて言葉でごまかさないこと。

期待して待って下さっているお客様がいる限り、ボク達はそれに応え続けて行かねばなりません。

だからこそ自惚れ気味で自分で自分への期待値を下げないで行きましょう。

それでは今日も良い1日を☆

この記事を書いた人:メオマサユキ

meomasa地域電器店専門の販促・経営アドバイザー。
1972年大阪生まれ。大学卒業後、会計事務所に約12年勤務。2009年より町の電器屋さん「アトム電器」を展開する㈱アトムチェーン本部に勤務。 2012年より始めたご加盟の電器店さんとの個別経営面談会もおかげさまで200件を越えました♪(プロフィール