続 夏井いつきさんの十二音日記のこと | 読書と、現代詩・小説創作、物語と猫を愛する人たちへ送る部屋

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小説や詩の創作、猫また大学通信を書いています。Twitterは、atlan(筆名:竹之内稔)@atlan83837218 放送大学在学中。「第8回新しい詩の声」優秀賞を受賞。
 京都芸術大学の通信洋画&文芸コース卒業/慶應義塾大学通信卒業/東洋大通信卒業/放送大大学院の修士全科生修了。

昨日に引き続き、TVの『プレバト』で有名な夏井いつきさんの話題です。

彼女の季語を解説した歳時記関係の書物を観ると、
例えば、鶯について、
視覚50
聴覚100
とか点数のようなものが書いてあります。

普通の歳時記には、全然そんな書き方してないんですよね。
確かに、鶯の声や羽根の色については触れますが、
文章の中でサラッとだから、あまり印象に残らないんですよ。

この辺、夏井さんが中学の先生だったこともあって、学ぶ側の立場に立てるのが、
非常に大きいと思います。

また、別の本でも、「感覚表現を複数、いれる!」などと書かれていたり、
場合によると、五感じやなくて、
第六感も書くなどと書かれてあったりもします。

僕も常々、感覚表現を詩や小説の文章に入れるように努めてきましたから、
大いに首肯した点でした。

また、「オリジナルな発見があること」なんてのも、
僕が普段、金科玉条のように意識して、文章を連ねていること、そのままでした。

こうして見ると、
夏井さんの十二音日記というのは、俳句だけに利用させるのは、
もったいない発想であり、メソッドだと思います。

そんなこんなで、俳句研究を続けながら、
敬愛する児童文学の作家、岩瀬成子さんの作品を読み直してみると、
また新たな発見が文字通りありました。

こうして、表現にこだわって見ていくと、
今までの自分の小説や散文系の物語の書き方に
つくづくピントがズレてたんだな、と感じました。

それは、また後日に。