スラムダンク奨学金生
のネタを何度かアップしていましたが、あらためて、スラムダンク奨学金の受入校サウスケントスクールについて。
サウスケントスクールはニューヨークから車で北に2時間のアメリカコネチカット州にある全寮制の私立の学校
アメリカでは高校により、PG=ポストグラジュエイトという高校の4年次にあたる学年をもつところがあるが、サウスケントスクールもPG課程があり、奨学金を受けた生徒は、日本の高校を卒業し、4年次のPG課程に入ってバスケ留学をする。
PG課程は、本来は大学に入る予備校的なものだったと思われるが、サウスケントスクールでは、現在、PGはアスリートのための課程といえる。
サウスケントも含む、ニューイングランド地方のリーグNEPSACでは、多くの学校がPG課程を持ち、強いバスケットボールチームを持つ学校がひしめいている。
この背景には、NCAAディビジョン1がプレイ資格に、厳格な学業成績の基準を設けているということがある。そのため、選手たちは、学力を上げ、NCAAでプレイできるようになるために、こうしたPGに転校してくる。
また、大学が高校生をいわゆる青田買いし、学力の低い選手は、こうした学校に転校させるケースも少なくない。
学校側も、同様な選手を集め、強いチームを作る。強い選手を集めることで各大学のスカウトが見に来るようになる。そうしたコネクション、選手の実力、学力向上ののち、選手が有名大に進学すると、学校側としても実績になる。
スラムダンク奨学金受入校のサウスケントスクールは、将来のNBA、NCAA、D1、エリート選手の卵が集まってくるようなバスケのレベルの高い学校であり、同様の学校が集まるNEPSACというリーグに属し、レギュラーシーズンから、高いレベルの試合を繰り広げている。
NBAということでは、サウスケントスクールの卒業生には、現NBAキングスIsaiah Thomas、ウィザーズのAndray Blatche や 大ファンである我がゴールデンステート・ウォリアーズの中心的な存在のDorell Wright, などがいる。
そして、いま、米アマチュアバスケットボール界の最高峰である、NCAA ディビジョン1を見ると、スラムダンク奨学金生たちのチームメイトたちが、ロースターメンバーに名を連ね、プレイングタイムをもらっている。中心的な選手もいる。
名将リックピティーノの率いるルイビル大のスターティングガード、Russ Smith
ジョージア大 の Nemanja Djurisic
セントジョンズ大 の Moe Harkless
シンシナチ大 の Ge'Lawn Guyn
ピッツバーグ大 の J.J. Moore
・・・・などなど
もしかしたら一般的には、なじみがないかもしれないが、アメリカのバスケファンや日本のバスケ関係者なら、大学名を見て、「すごいところでやっているな」、とすぐにピンと来るかもしれない。いずれも、レギュラーシーズンがTVで全米中継される、ビッグイーストやSEC というメジャーなカンファレンスに属する、まさにアメリカのバスケピラミッドの上の上にある小さな三角形の中に属する、名門校ばかりである。
また、現在、全米ランキング2位、昨年の全米大会でも活躍した、シラキュース大 Dion Waitersは、一緒にシーズンは過ごしていないが、二期生のトライアウト時にサウスケントに在籍し、ピックアップのときにジミー君がマッチアップしていた。
ちなみに一期、並里君のトライアウト時のマッチアップの相手は、前述の現キングス、アイゼアトーマスだった。
並里君は、見せ場も作って、全く、引けを取らない内容だった。贔屓目には見ているかもしれないが、トライアウトで評価を下す、当時のコーチが、驚き、顔に満面の笑みを浮かべながら、並里選手のプレイを見ていたのは紛れもない事実で、印象に強く残っている。
こうして列挙してみると、改めてすごいレベルだな、と思う。
僕自身、スラムダンク奨学金をお手伝いするだいぶ前からNBAやカレッジバスケをオタク的ではあるが、アメリカバスケを見ていたものとして、アメリカバスケ界のエリートの卵の現場を間近に見れることに素直に喜び、興奮する。(関係者のみなさまにはあらためて感謝申し上げます。)
スラムダンク奨学生は、全寮制のサウスケントスクールで、こうした、NBA,,NCAAD1の卵たちと、公式練習、ピックアップと、ジムに集い、切磋琢磨し、そしてチームメイトとして、同様に、アメリカでハイレベルのチームたちと戦う毎日を過ごしてきた。
アメリカでは、当たり前だが、インターハイ、ウィンターカップ、そんな過去の実績は、なんの役にも立たない。インターハイ自体分かってないから、実績にならない。知りもしない。
つまり、コート上のパフォーマンスのみだ。
まさに体ひとつで、コートでのパフォーマンスのみで勝負する世界である。
これは、目に見えないものではあるが、選手たちにとっては、ものすごい経験であり、財産である。日本選手はもちろん、アメリカ人選手でもなかなかできないものである。
今回、スラムダンク奨学生たちと話して、それぞれいろいろな壁に当たり、もがき、奮闘して、いまに至っている、というのを言葉、行間、であらためて感じた。
たまに、その中に入りすぎていると往々にして気づかないことがある。
壁に当たっていると、それが永遠に続くように思ったりもする。
もしかしてその状態にあったりもするのではないかと。
こんなこというのは、月並みで、
「口で言うのは簡単だ」
「そんなことはわかってる」
といわれるかもしれない。
でも、彼らの今やっていることは、上記の選手の列挙を見ても、結構すごいことなのだ。
アメリカは、普通にぽっと来て、部活に入れてと入れてもらえる場ではない。
コトバも文化も違う海外で、簡単に入れない環境に入って、アメリカ人とガチガチ(そして仲良く)やる。
その環境に入りこんで、その状態でステイしていること自体、普通ではないことだ。
プレイヤーとしてもスキルとしてもフィジカルとしてもそうだし、メンタルとしてもそう。
それだけ、覚悟を持って、勇気を持って、肝っ玉を据わらせて、自分と同じようなことをしている日本人選手が他にどれだけいるのか。
海外に挑戦する。
それをほんとに行動に移し、続けている、これは、相当な覚悟、肝っ玉を持っている。
何事もそうだが、できない理由はいくらでもいえる。できないと言う人はいっぱいいる。
でも、実際にやっている人がいる。
彼らはいまそれをやっている。
多くの人がやれないことをやっているのだ。
これは、野球留学の選手たち、選手ではないトレーナーやスポーツマネジメントの留学生たちにも同じことが言える。
近い将来、海を越えた世界で、ガチンコでやりあっている彼らが、日の丸を背負って、世界のつわものどもとガチガチやる日を楽しみにしたい。
バスケに話を戻すと、高校生を代表招集している昨今の状況であれば、本場アメリカの大学でもまれ、しのぎを削っている彼らを、どんどん招集してもいいのでは。。。と個人的には思ったりもする。。。それでも、聞くところによると、まったくなさそうな話でもないらしい。バスケ留学の先駆者、KJ君や伊藤選手も招集されるようになってきた。もしかしたら、そういう日も遠くはないかもしれない。