二刀流は大谷がよそ者、馬鹿者、若者の日本人だからできた!?
イチロー選手の渉外契約のニュースは衝撃的だったが、
それでもやはり今のメジャーリーグの話題は、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平選手。
ということで今日は大谷選手二刀流について。
圧巻の3試合連続ホームランに翌日6回までパーフェクトという好スタートどころか衝撃的なスタートを切り、月間最優秀新人賞を受賞。
まだ始まったばかりとはいえ、ここまで世界最高峰のメジャーリーグでトップレベルのパフォーマンスを二刀流で実現させている。
二刀流での大活躍は100年前の野球の神様ベーブルースの再来とまで言われ、日本のみならず、アメリカのスポーツニュースでも常連の顔になりつつある
ただ一方、大谷選手のような二刀流を実現するアスリートは、スポーツ王国アメリカになぜ、今までいなかったのだろうか、という疑問が出てくる。
二刀流の選手を英語ではTwo-way Playerというが、1980年代後半~90年代にかけて、アメリカのプロスポーツ界では、アメリカンフットボールと野球、アメリカンフットボールとバスケットボールなどのように二つの異なるスポーツでの二刀流をこなす選手=Two-way Playerが続々と出てくるブームが起きた。
アメリカンフットボールのプロリーグであるNFLと野球のメジャーリーグの二つのトップリーグでトップクラスの活躍をする選手たち、ボー・ジャクソンやディオン・サンダースなどのような選手が一世を風靡し、ボ―・ジャクソンなどはナイキのプロモーションとも連動して、大スーパースターとなった。
私自身、1990年代後半~2000年代前半までアメリカ野球市場の現場に関わっていた。その時代は、前述のボー・ジャクソン、ディオン・サンダースの時代より、少し後の時代ではあったが、当時でもアトランタ・ブレーブスにブライアン・ジョーダンという、アメフトと野球の二刀流の選手がいたりした。(後半はもっぱら野球だったが)
その時代でも、二刀流といえば、2つの競技で活躍する選手を指し、野球で今の大谷選手のような、投手と打者での同時にこなそうという選手の話題はほとんど聞いたことなかった。それどころか、それをトライをしようとする動きすら、メジャーリーグ・マイナーリーグの現場レベルやメディアでは話題に上ってこなかったように記憶している。
当時は仕事、趣味の両面からマイナー選手の記事や情報も盛んに入手していた。投打の二刀流はまあ聞かない。成功例が稀なのはわかるのだが、チャレンジ精神旺盛なお国柄、せめてそのようなチャレンジすることだけでも、たちまちニュースになって目についたはずだが、そのようなトライのニュースはほとんどなかったように思われる。
投打の二刀流はものすごい能力だが、競技も全く異なる、チームもスケジュールも異なる二つのスポーツをやってのけるという二刀流も類稀な能力だ。それをやってのける選手たちが、いろいろ出てきたぐらいだから、投手と打者の二刀流ができる潜在能力を持った選手は少なからずいたのではと想像するのは無茶な想像ではないはずだ。
実はアメリカでは大学野球レベルでは現在でも二刀流はゴロゴロいる。シーズン途中で登録のメンバーの入替をあまりしないアメリカの大学リーグでは、けが人発生のリスクに備え、投手と野手両方こなせる選手は重宝される傾向にある。
でもそれがプロになると二刀流という話は影をひそめる。
なぜか。
なぜ二刀流の選手がここまで出てこなかったか、
その答えは、ただ単にマイナーの指導も一括管理するメジャーリーグ球団関係者の中で、二刀流は無理、成功しないという単なる思い込みがあったからにすぎないのではないだろうか。
「プロに行っては、投手と打者どちらかに専念するものだ」
「大学レベルなら何とかなるが、一本に集中しないと最高峰レベルのメジャーでは成功しない」
「そのメジャーに生き残るのもし烈な競争のあるマイナーから一本化して集中してやっていかないといけない」
という暗黙の了解、固定概念つまりは思い込みがアメリカ野球に深く、長らく、そして当たり前のように蔓延していたのではないだろうか
もちろん、これは、個人の見解に過ぎない。
多大なヒアリング等によるリサーチをしたわけではない。ぜひ誰かリサーチしてほしいものだが、
かなりいい線を行ってるのではと思っている。
これも思い込みで、その予想が大方はずれてない前提で話を進めるのだが。。。。
それがあながち間違ってないとすると
人間の固定観念、思い込みのパワーはそれほど凄いものなのだ。
人間のリミットを勝手に決めてしまう。
そして言われたほうも言われたままに受け入れ、自分のリミットをいわれたままに決めてしまう。
それを打ち崩すのも自分だということ。
「イノベーションは若者、馬鹿者、よそ者からはじまる」とよくいわれるが、今回の大谷選手はメジャーリーグからしたら、まさに若者、馬鹿者、よそ者の3拍子が揃っている。
弱冠23歳(=若者)の日本というよそから来た大谷選手。
馬鹿者と呼ぶのは抵抗があるが、これまでの考え方からすると、「メジャーリーグで両方やるなんでばかげている」ということになる。
日本人だからやはり日本人、日本野球をひいき目に見てしまうが、WBC2大会連続優勝の日本の最高峰のプロ野球で二刀流の実績を残したことのインパクトはそれなりに大きい。
その日本プロ野球での大谷選手の二刀流の実績が、ソーシア監督や球団関係者に、「二刀流でまずやらせてみよう」という判断まで行かせたのではないだろうか。
(もちろん、日本での結果だけでなく、サイズも含めた彼の類稀なる身体とそこから期待されるポテンシャルも大いに判断の一端を担ったかと思われるが)
仮に大谷選手が高卒からいきなりマイナーリーグに行ってたら、その時点で上記のアメリカ野球の固定概念に、ぴったりはめられ、二刀流のトライすらさせてもらえなかったかもしれない。
もちろん、日本も固定観念という意味ではアメリカとそうは変わらない。
日本でも、二刀流は高校野球まで、プロはおろか大学でも今の時代いない。二刀流が通用するほどそんなにプロは甘くない。という考えは一般的だ。
大谷選手が出るまでは、ほぼ全員とは言わないまでも、かなり多くの野球ファン、野球関係者が「プロレベルでの二刀流は難しい」と思っていたことだろう。
アメリカでそんなニュースを聞いたり見たりしたことなかったように、日本でも大谷の選手以前にはプロで二刀流の挑戦なんて漫画の世界、いや現実離れしすぎて漫画にすらなかったのでは。
ピッチャーがダメになり野手に転向という話題は多数あったが。そもそも二刀流をやろうというトライのところすら行ってなかったのではないだろうか。私自身が、野球を真剣に見るようになった、1970年代以降はプロ野球においての二刀流同時挑戦の話題は聞いた記憶がない。
その意味で、その枠を一気に超えて、チャレンジの機会を与えた栗山監督はこの歴史的なイノベーションの大の功労者だろう。
もちろん実際にやってのける大谷選手が一番すごいのだが、
栗山監督が、常識の枠を超えるビジョンを掲げ、本人をその気にさせ、日ハム球団関係者をその気にさせ、プロで二刀流ができる環境を整えてしまった。
栗山監督の二刀流のビジョンと実現の環境づくりは、日本だけでなく、世界の野球の歴史を変えるそのきっかけ、土台を作ったという点で、アメリカの野球即殿堂入りしてもいいぐらいの貢献だと大げさでなく強く感じる。
イノベーション好きなアメリカでも思い込みに陥いることもある。ということ。
そして、その思い込みというものは、いかに自分たちの限界を決めつけてしまうか。
さらに、
これまでの概念にとらわれないで、その枠を大いに超えようと失敗を恐れずチェレンジしていくこといかに大切か
さらにさらに、その既成概念を打ち破るチャレンジには、周りで支えてくれる人々の存在の大切なこと。
大谷選手のこのたった1か月の活躍はいろんなことを教えてくれた。
大谷選手の挑戦はまだまだ始まったばかり。
これかも大いに応援し、既成の枠を超える大活躍を見守っていき、大いに刺激を受けていきたい。
そして、そんな刺激を受けながら、大谷選手に負けないぐらい、自分ももっともっと既成概念をぶちこわしていかないと。
AI時代が進んでいくとスポーツはどうなっていくのか
話題の書、新井紀子氏のAI vs 教科書が読めない子どもたちを読了。
AIの能力の限界を示し、人間のすべての仕事を奪う能力はないとしながらも、一方で多くの人間の仕事はAIにとってかわられてしまう。特に本来AIが苦手で人間が有利なはずの読解力の著しい低下が最近の中高生の間で見られる傾向に大きな危惧を感じているという。
興味のある方はぜひ同書を読んでいただくことを大いにお奨めする。
同書に記載の(A Iにとってわられて)「10~20年後になくなる職業トップ25」「10~20年後まで残る職業トップ25」などを眺めていると、
ふと「スポーツはどうなんだろう」
という疑問が頭の中に浮かんだ。
問いかけをより具体的にしてみると
「ITの進歩そしてAIがスポーツに与える影響はどうなっていくのだろう」
ということ。
そう考え始めたら、搭乗直後に飲んだシャンペンによるほろ酔い状態も一気に吹き飛び、頭から離れられなくなり、パソコン使用可能状態になって、すぐに思う所を書き出した。
ITのスポーツへの導入はMITSSACというIT×スポーツのカンファレンスについて書いた先の投稿にもあるとおり、欧米では加速度的に進み、プロレベルではそれ無しでは欠かせない存在にまでなっている。
先述のAI vs 教科書が読めない子どもたち内、「10~20年後になくなる職業トップ25」の19位に”スポーツの審判員”がランクインしていた。すでにテニスでは、微妙な判定の際には、コンピューター判定が導入されている。そのうち、人間の審判がいなくなり、テニスの全ての判定をAIが行う時代が来るという噂話もあながち夢の世界ではなくなってきた。
では、テニスのボールボーイ(ガール)はボールボーイマシンに代わっていくのだろうか。
プレイが切れたタイミングで選手をよけながらボールを取りに行くことはなかなか難しそうに思える。あるいは、選手が欲しいタイミングでボールを投げることができるだろうか。複数のマシンが同時に選手めがけて投げたりはしないだろうか。あるいはプレイが続いているボールをマシンが取りに行ったりはしないだろうか。
いろんな余計な心配をしてしまうw
ボールボーイの仕事全てでなく、一部ということであれば、機械による自動化は可能かもと素人的に思ってしまうが、専門家の意見を聞いてみたいところだ。
ルンバみたいなマシンでボールを集めてくれる機械はすぐにできそうな気がする。練習でニーズもありそうだ(値段にもよるけど)
それ以外のスポーツでもスポーツの周辺部分にフォーカスするといろいろ想像が膨らむ。
バスケの汗を拭くモップマシン、野球のグランド整備マシン、場内アナウンサーなんかも機械化は可能のような気がする。
さて、では競技者としてのAIという点はどうだろうか。
ボストンダイナミックス社の何度倒されても起き上がる動画を見たことがある人もいるだろう。
ずいぶんロボット技術も進歩しているようだが、あれを見ている限りでは、人間と同じような体の使い方をしてスポーツをするというのはまだもうちょっと先の話のように思える。
では、人間と同じ動き方をしなくていい、と割り切るとどうか。
例えば、スターウォーズのR2D2タイプの選手ロボ(映画では「ドロイド」と呼ばれるが、ここではあえて「ロボ」とする)。R2D2の背の高いバージョン180㎝ぐらいを造り出し、そのR2にバットを搭載させ、バッターとして人間のピッチャーの球を打つ機能を備える。
あるいはR2がピッチングアームをつけたらどうか。そのアームから160㎞のストレートと140㎞のスライダーと120㎞のチェンジアップを同じ腕の振り、同じリリースポイントで、しかも針の糸を通す正確性で投げ込んできたら、まあ、打てないだろう。当然疲れ知らずなので、回を重ねても急速は衰えない。
それだとあまりに打てないということで、「ロボは最高速度140㎞まで」というスピード制限のルールが加わったりする。すると投手ロボは相手バッターが一番苦手とする回転数をビックデータから割り出し、絶妙な回転数で投げ込んでくる。
投手ロボ、打者ロボがあるなら、代走ロボはどうだろう。ランナーがでたら、これまたR2型の代走ロボが登場。代走ロボは180㎝でなくても、もっと小さいサイズでもいいだろうが、ベースタッチ用の足が必要かもしれない。まるでリードを取らなくともいい。なぜなら、全球団のピッチャーの癖が入ったデータベースから相手ピッチャーの癖を取り出し、一瞬のスキをついて走り出すことができるからだ。
あるいは、テスラ並の加速度を搭載すれば、そんなデータはなくとも楽々盗塁成功するだろう。
あまりにも成功するので、ついにキャッチャー専用ロボが造られる。
キャッチャーロボは取ってから投げるまでがむちゃくちゃ速い。わずか0.1秒で正確にセカンドに矢のような送球をする。
そこにテスラ並みのスピードで代走ロボが突っ込んでくると二塁塁上は危険な戦場になる。人間では二遊間は危なくて務まらない。もうこの時代の二遊間は、衝突に非常に強いむしろ柔らかい素材で代走ロボを造らなければいけないルールができたりする。
そうすると全ポジションがロボになってしまう。
だから、例えば、プロ野球やBリーグの外国人ルールみたいに、「ロボは1チーム2ロボまで」みたいなルールができ、人間対ロボの対戦となる。
そんな時代の試合中継、ジャイアンツのピッチャーR2 とタイガースのバッター1番ライト鈴木の対戦の実況はこんな感じになるのだろうか。
「鈴木打ったあ、高いバウンドでピッチャーの頭を超え、センターに抜けるあたり!
セカンドのR2が最短距離で打球に追い付いた!そこから瞬時にテニスラケットのようなものが出て来てボールを打ち返すようにして一塁へ送球!」
「鈴木も俊足!さあ間に合うか?」
「クロスプレー」
「判定は?」
「セーーフ!」
「一塁塁審ロボの胴体からセーフ用アームが両方に伸びてきて、電信音で高らかなセーフの音!ロボの胴体のスクリーンにもセーフの文字がくっきり浮かび上がってます!」
「おっと、タイガースのベンチから監督が飛び出してきて、すぐさまリプレイを要求!
さあ今から、一塁塁審ロボの胴体が至近距離で取った映像がスクリーンに映し出します。。見てみましょう。。。。
やはりセーフです。鈴木選手の足が先に入ってます!!!」
・・みたいなこと、技術的に難しいだろうか?夢の話だろうか?
こんな夢みたいなことを考えるのは案外楽しい。
でも、野球はそこまで進化していくのだろうか。
進化とまでいかない、ちょっと「変わる」ということにおいて、実は野球はバスケやバレーに比べるとかなり変更の少ないスポーツだ。それはメジャーリーグクラスでも。
道具一つとっても、メジャーリーグでは、相変わらず天然の木のバットを使う。金属やカーボンなど木以外の素材はもちろん板と板を合わせた合板や昔はやった圧縮バットのような木を加工したもの禁止である。守るときは天然素材の牛革製のグローブを使う。中には一部合皮素材のものもあるかもしれないが、全て合皮のグローブを使ってるメジャーリーガーはおそらくいないかと。手袋も羊やヤギの天然皮革が大半。(ただ合皮シューズ使用選手は大量にいる。)
大半は天然芝と土のでできたスタジアムで、これまた天然の牛皮製のボールを追っかける。
一方、戦略やスカウティング、ビジネスサイドにおいてはMLBは非常に積極的に新しいテクノロジーを導入している。今回のMITSSACでも、メジャーリーグは協賛コーナーで、VR上でバーチャルのピッチャーと対戦するというデモンストレーションを行っていた。
VRゴーグルをつけるとそこはもうスタジアム。
マウンドには相手投手。
バッターはゴーグルをつけ構え、マウンドからピッチャーが投げ込んでくる球が見えたタイミングで、センサーのついた短いバットをスイング。
そのスイング速度や角度やタイミングなどでその打席の結果(センター前ヒット、ショーツフライ等々)が表示される。
パワプロのeスポーツ大会はあるそうだが、これを9回、リアルの野球と同じルールでeメジャーリーグみたいな組織ができたり、大会が開催される日はそんなに遠くないだろう。
***
ではスポーツもAIに奪われてしまうのか。
仕事の多くがAIにとってかわるのは、人件費の安い場所に仕事が移っていくように、それが企業にとって、ビジネスにとって、より効率的だからだ。
それでいうとスポーツは効率性を求めるものではない。
僕は動物の専門家ではないが、動物は人間みたいにスポーツをやらないはずだ。
それは、ちょっとしたじゃれあいや追いかけっこみたいなことはするのはTVの動物番組でもよく見かける。
でも、スポーツに最も重要な要素の一つである、ルールを作って行うこと、そして継続的に競い合うこと、そんなことしているのはおそらく人間だけなはずだ。
人間にとってスポーツは生き残るためでもなく、子孫を反映させるためでもない。人間の生存活動にとっては非効率な活動なように思える。それでも人間はいまでもスポーツをやり続けてきている。そこには何か理由があるのだろうか。
なぜ人はスポーツをするのか。
走ることはもっとも原始的なスポーツのひとつだろう。
走るということについて考えるとなぜ人間はスポーツをするのかもちょっと見えてくるかもしれない。
***
出張中に行われた東京マラソン。毎年ものすごい数の人が応募し、出走権利獲得したかどうかで一喜一憂し、そして当日は応援者も含め、毎年恒例のお祭りのような一大イベントに成長した。
走るというスポーツはとにかく簡単。
最近でこそ、ランニングギアが高機能化してきたが、走るには特別な道具はいらない、。誰もが1着は持ってるだろうTシャツと短パン、短パンがなければジャージ。それにスポーツシューズを履いて外に出れば、いつでも、どこでもすぐにできる。一人でできる。
競技としてのルールも極めてシンプルだ。。
走る距離=ゴールを定め、誰が先にゴールにたどり着くか。
走るという競技は相手との戦いもあるが、自分との闘い
記録=過去の自分との闘いでもあり、苦しさとの闘いでもある。
試合で記録を出したいという思いももちろんあるだろうが、もっと楽に走りたい、爽快に走りたい、苦しい思いをしないで、あるいは苦しみに耐えながら、どこまで走れるか、逃げ出さないでやり切れるか、こうしたことに楽しみや喜びを見出せ、達成感を味わう競技でもある。
その喜びを得るためには普段からの地道な練習が欠かせない。
いまマラソン、ランニングを続けている人は、やりはじめたころ、練習をすればするほど伸びていく、この前まできつかったのが、同じ地点でも、同じペースでも苦しくない、そんな経験をしているだろう。
走るたびに記録が伸びる、前より楽に走れる。
それって本当に楽しい。この楽しさを経験したから今でも続けているのだと思う。その喜びを特に感じないようだともうとっくに走ることをやめていることだろう。
爽快に走る、記録が伸びることの喜び
一方で、練習をさぼったときのあのつらさ。
さぼるとすぐばれる。自分にばれる。
「お前練習さぼってるだろう」「だから練習しないとこうなるよ」というお説教が自分の体に苦しみや辛さという形で内から訴えてくる。
走ることは、ある意味、走りだめはできない。無理をしてやりすぎるとケガをしてしまい、そもそも走れなくなる。
地道にコツコツ継続してやるのが一番。それを体で感じる。(もちろん、より良いコンディショニング、トレーニングの方法はいろいろあるが)
他の競技ではどうか。
同じような場面がそれぞれある。
練習することで、今まで入らなかったシュートが入るようになる。
打てなかったボールが打てるようになる
取れなかったボールが取れるようになる。
できなかったプレイができるようになる。
などなど
そうなった時の喜びはひとしお。
そしてまた壁にぶつかり、そしてまた超えていく。
そんな喜びがあることだろう。
こうしたスポーツの喜びにAIが入ってくる余地があるとしたら、
もうすでに行われているケガの予防やコンディショニング管理。
ロボという形になると、さっき妄想したようなプレイヤーというのは行き過ぎかもしれないが、
練習相手として、例えば、仮想〇〇選手みたいに、ライバル選手そっくりのパフォーマンスをするロボや、ペースメーカーとして一緒に走ってくれるロボ、なんていうのはより現実性がありそうか。
AI化が進んでいけばいくほど、人間に残された人間らしい貴重な活動としてのスポーツ、このスポーツの価値はより高まっていくのではないか。
そう思うのはナイーブすぎか
MIT SSACでの興奮に新井氏の本が追い打ちをかけ、
AIが人間の生活の中にテクノロジー、AIが入り込んでいく流れの中で、スポーツはどうなっていくのだろう、と頭の中でぐるぐると考えが止まらなくなり、まるでリラックスできない帰りの機内であった。
<終>
どんどん開く日本と世界のスポーツの差、そして追いつけるのか
マサチューセッツ工科大学のビジネススクール、MITスローンが主催するMITスローンスポーツアナリティックスカンファレンス、通称MIT SSACというカンファレンスが毎年2月~3月にMITのおひざ元、ボストンで開催されている。
参加費を払えば、だれでも聴講できるこのカンファレンスに昨年2017年に続き、今年も参加してきた。
どんな内容か?
ごくシンプルにいうと、スポーツのデータ分析に関する発表やディスカッション、プレゼンテーション、ワークショップが8つの会場で同時多発的に行われている。
アナリティクス=分析というと書籍、映画、一世を風靡したマネーボールに見られる選手分析がカンファレンスか。と思われる方もいるだろう。僕自身もそう思っていた。
昨年初めて参加し、カバーする内容は、スポーツデータ分析と一見するととてもニッチに狭く感じられるイメージをはるかに超えていた。
もうそれは、スポーツのほぼ全体をカバーしていたと言っても言い過ぎではない。
そして近年のIT化はスポーツ界にも押し寄せ、ITxスポーツ動きが
加速度的に進んでいっていることが、このカンファレンスの空気に触れているだけでガンガン伝わってきた。
「ん、ITxスポーツってどういうこと?」
「スポーツにIT取り入れるって、実際に何やってんの?何のためにITをスポーツに導入するの?」
と思われた方もいるだろう。このカンファレンスでカバーしている内容をざっと紹介するだけでも、その質問にだいぶ答えてくれるだろう。
・選手の発掘、スカウティング
・選手のプレイ傾向分析、 チームとしてのプレイフォーメーションの分析、相手への対策及び自軍の戦略戦術構築、練習への活用
・選手のパフォーマンスと査定
・トレーニング のマネジメント、睡眠管理、ケガの状況管理…のあらゆる選手データのマネジメントとコンディショニング管理
・中長期競技力強化のプランニング
・中長期ビジネス強化のプランニング
・球場での観客の動き
・チケットのより最適なプライシング
・顧客管理、ファン同士のつながりの把握、コントロール
・スポンサー効果測定
・SNSによるファン獲得、囲い込み、傾向分析
などなど。
もっとかいつまんで言うと
ITを使って
いかにビジネス力を強化していくか
いかに競技力を強化していくか
ということ。
世界最高峰のアメリカプロスポーツビジネス界の現場でどんどん導入されている実例、欧米各国の競技団体が、ナショナルチーム強化のために導入している実例、こうした内容が、これでもか紹介されていた。
これらの発表を聞き、そりゃ、ビジネスではアメリカとの差は開く一方だ、とため息。
競技面でも同様。
アメリカだけでなく、オーストラリア、カナダ、欧州各国がすでに実践を積み重ね、更なる最適化に加速度的に動き続けている。
日本のナショナルチームやトップクラスにIT×スポーツの導入を推進する日本の第一人者のメンバーとカンファレンスでご一緒させてもらったが、この世界の加速度的な動きに危機感を募らしていた。
昨年参加した際にもブログで感想として書いたが、僕自身の危機感は、ちょっと別の所にあった。
今回の参加者は約3500人。最初のキーノートスピーチでの発表によると日本人の参加者は25人程度とのこと。
25人の全員にお会いしていないが、そのうち学生はわかった範囲で2名。一人は社会に出てからアメリカの大学院に留学中の方。現役学生は一人。プラスでいたとして、1名か2名ぐらいでは。多めに見積もっても4-5名ぐらいだろうか。
一方、アメリカ人の学生は大量にいた。アメリカのカンファレンスだからアメリカ人が多いのは当たり前だ、といわれるかもしれない。
が、既に開いてる差。
そしてさらにこの10代、20代参加者の差が、今開いている差をもっと広げてしまう可能性を大いに示唆している。
これらは全て英語で行われている。
つまり英語がわからないと最新の情報を得ることができない。
だからといって、最新の情報を得ないで、最先端にキャッチアップしようとするのは難しいだろう。仮に能力として、世界に追いつき追い越す力があったとしても、ゴールがどこかわからないのにただ走っていくのは無駄もいいところだ。
世界のフロントランナーの最新情報を自分の目で見て耳で聞いて血肉に入れる、そういう日本人が特に若い世代がもっともっといないと、日本のスポーツ界は、アメリカ、さらには世界と、競技面でも、ビジネス面でもどんどん開いていく一方ではないか。
これはスポーツに限らない、日本人の10代、20代は、ほんともっともっと世界に出ていかないと、日本はどんどん世界の流れにどんどん取り残される。。。とにかくどんどん行ってほしい。
英語ができないとこうしたカンファレンスすら参加できないのだから。(ポジショントークといわれるかもしれないが)
そういえば、FBの誰かの投稿に、日本のAI開発費が、アメリカ、中国の2割以下という記事を見た。
こういう状況だと、AIの最新情報はどんどんアメリカと中国に蓄積される。こうした情報がオープンになりにくい中国と対照的にアメリカでは軍事機密は別として、大学をはじめとした研究ではどんどん最新情報がオープンになっていくことだろう。
そして、その情報は、そう、やはり英語で書かれている。
英語力がないと話が始まらない。どんどんと取り残されることになってしまう。
昨年感じた危機感が雪だるま式に膨れ上がって、おしかかってきた。
*****
英語学んでいくにはただ机の上で教科書を読んで、暗記しての受験英語では、中高6年という世界的にも多い時間を費やした割には、実践的にほぼ使えないことは僕らのほとんどが身にしみてわかってるはずだ。
使える英語を身につけるには、最近はやりのオンライン英会話でも受験英語や何もしないよりましかもしれない。でも、毎日同じような、しかも日本人の英語に慣れてるようなオンラインのフレンドリーな先生と専門的でない、当たり障りのない話していても、そのやり方での英語力向上の上限にすぐに達する。筋肉と同様に刺激がないとそこからの伸びはない。
特に好奇心豊かな10代は。
いろんな人に会い、いろんな場面に遭遇し、言葉が通じない目にあったり、通じた喜びにあったり、どうしようもない場面をきりぬけたり、そんな場面を英語で過ごすことで英語力が飛躍的に、加速度的に延びる波が来る。でもまた伸びなくなって、成長が止まっているように思えてもがく。でもあきらめないでもがき続けてれば、また、ぐんと伸びる。
名著「達人のサイエンス」
にもある、達人を目指す過程にあるプラトーの話は、英語習得の道にまさに合致している。
クラスメート一緒に団体行動する修学旅行的なものでは、きっかけとなるような刺激は受けるだろうが英語力の飛躍的向上は望めるかどうか。
刺激のない、憧れのない土地で缶詰めになって英語のテクニカルなことを学ぶのも上限が決まってくる。
統計を取ってるわけではないが、長期留学の場所は、その前に短期で行った同じところに行く傾向にある。
また行きたいと思うことが大きなモチベーションになる。
やっぱり理想は長期的に、実際に住んで生活する。
そうすると単に言葉のテクニック習得だけの問題でなくなる。
先生や友達、チームメイト、コーチとのコミュニケーション、
大きな夢の実現に向けての行動だけでなく、通常送る学校生活、日常生活、部活生活で、自分がしたいことをし、送りたい生活のために、人をある意味説得し、あるいは理解してもらうために英語でのコミュニケーション力、さらには、行間を読む、空気を読む力が自然と身についてくる。
行間や空気は、土地土地で違う。
言葉も異なり、文化も異なる国でも、雰囲気のような言葉以上のものを感じる。感じる力が身につく。
話を戻し、
今回のMITSSACで、今の日本と世界の差、特にスピードの差、つまりほんとにこのままだとどんその差がつけられてしまうという焦りをつきつけられた。
10年先20年先を考えると、10代、20代に海外に出て英語身につけ、そして戦力としてフィールドで戦っていく人数がもっと増えていかないと、世界に追いついていかない。
そのために自分には何ができるか。
いつも以上に深く考えさせられた出張だった。
もっともっと多くの高校生・大学生そして小中学生・大人に聞かせたいトビタテ留学JAPAN成果報告会
久々の投稿です。
先日、東洋大学で行われたトビタテ留学JAPANの成果報告会に行ってきました。
このトビタテ留学JAPANは世界に飛び立つ若者をどんどん応援しようということで、返済不要の奨学金を支給し、留学の支援をする文科省の素晴らしい制度です。
詳細についてはこちら→ トビタテ留学JAPAN
報告会は、高校生の部、大学生の部があり、複数の教室で高校生、大学生の発表会が行われていました。
全教室、全員の発表は見ることができないという制限の中、大学生と高校生それぞれ半分ぐらいずつ見てきました。
高校生の部の発表者の一人に、弊社が代理店を務めますIMGアカデミー陸上プログラムに短期留学したR君がいました。彼の発表を楽しみにしていましたが、ひいき目なしに、その発表はなかなかのインパクトを受けました。
そのインパクトを受けた部分はIMGアカデミーに関することではありませんでした。実はIMGアカデミーのことを説明したのはほんとに最初のさわりだけ。
それでも
「陸上なのにあまり走らないトレーニング」
「帰国前と帰国後で。100mで0.6秒縮まった」
など短いながらもなかなかなさわりでしたが、
それはほんの序章。
彼の話はトレーニングのことからIMGアカデミーの寮のルームメイトの話に。
ルームメイトはインドからの生徒。ルームメイトと仲良くなろうと話しかけて交流していくとR君は驚くことを伝えられる。
どうやら、弟は人さらいにあったようで、調べると人さらいというのは前世紀以前の話でなく、この現代でも盛んに行われいるそうで、深刻な社会問題にあるとのこと。
それを考えると、自分が今まで不平不満を言っていたことは、なんとたいしたことのないことだったのか。。。
と今までの彼自身、自分を振り返り、反省。
「少しでも速くなる。」
「自分の不平不満について。」
そんなことばかり考えていたのをやめて
これからは、
「こうした深刻な社会問題に巻き込まれる子供たちを一人でも救いたい。
そのためにお金を集めたり、ビジネスを成功させ手お金をためたり、そのためにいろんな行動をどんどんしていきたい。」
と、今までの殻を破り、新しい考えに突き進んでいく自分に変わることを宣言していました。
少し時間が経ってしまったので、内容に若干の誤差があるかもしれませんが、
今回の留学で思いもよらない出会いがあり、思いもよらない衝撃を受け、思いもよらない方向に自分が変わっていっていった。こんな内容でした。
思いもよらない出会い
思いもよらない変化
計画と異なる新たな方向性
そしてそこに向かっての行動力
これらは留学にはよくあること。
必ず起きるわけではないですが、
留学で起こりがちな特徴の一つも言えると思います。
他の生徒さんの発表も刺激的なものがたくさんありました。高校生、大学生共に留学により、突き動かされた突進力を感じた。どちらかというと高校生の方が勢いがあったような気がしたが、それは若さだったり。あと2,3週間という短めの留学期間の人が多かったのも影響してるかもしれません。
長くなるとうまくいかないこともいろいろ出てきます。常にずっと勢いを保って、毎日成功の日々というのは、日が重なるにつれ難しいことでしょう。
また、大学生は結構、留学会社に頼らず、自力で受入先を探している方が多かったりします。そのため、やはり、コネも正直その若さで走れています。そんな中で、よその国の若者が、前もって現地の人たちと折衝し、受け入れ態勢を整えるのは、そう簡単ではありません。その意味では、大学生も我々のような業者をどんどんいいように使ってもらえればと思ったりもしました。(ちょっと宣伝ぽくなりましたが。。)
でも彼らのそうした失敗話を聞きながら、数々の失敗や行き違いなどを、「失敗だった」と、包み隠さず堂々と前向きに発表していくこのオープンさにトビタテ生に共通した素晴らしさ、ポジティブ力を感じました。
失敗は成功の母 という諺はありますが、
失敗は成長の糧 ともいえると思います。
スポーツでも、シーズン初めから、無傷の連勝で最後まで無敗、なんてシーズンはかなり稀なこと。
負けることで自分たちを客観的に見ることができ、悪いところを改善し、前進し、これを繰り返していくことで、成長していく。
留学もまさに同じ。
「できなかった~」
「くやしい~」
という思いを感じる体験の連続。
言葉も文化も異なる場所での留学生活の特徴。
そのうちにそうした失敗やうまくいかなかったこと、ハプニングに慣れっこにさえなってしまう。
そんなタフさを身につけて帰ってくることも留学の特徴。
ちょっとやそっとの失敗も、「プレゼンのネタになるだろう」ぐらいに前向きにたくましくなっている様子が今回の成果報告会の生徒たちにも見て取れました。
もちろんプレゼンは失敗談に限りません、非常に優秀な、将来生のある若者もたくさんいて、非常に興味深いプレゼン、もっと話を聞きたくなるようなものがいくつもありました。
実際に、海を渡って、いろんな人と出会い、時に打ち砕かれ、孤独とも戦ってきて、前に進んでいく姿勢が入り込んだ、いろいろなトビタテ生たちのいろいろな経験談=プレゼンが見られるこの成果報告会。
実は、非常に刺激を受けたのは大人ではないかとも思ってます。聞いていていろんなエネルギーが体で渦巻いてしまってる、そんな大人は僕だけではずでしょう。
もっともっと多くの大人、学校の先生、発表者でない親御さんたちにもぜひみてもらいたいです。
でも、やっぱり、同世代の大学生、高校生はもちろん、小学生、中学生にもっと聞かせたい。
見てるだけでも勇気づけられる生徒がたくさん出てくることでしょう。
今回の開催は平日の昼間でした。
土日などもっともっと多くの人々、特に次のトビタテ候補生の中学生、小学生が見れるような日時にどしどしやってほしいと強く願うぐらいの素晴らしいか成果報告会でした。
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ベイスターズホームゲームはメジャーを超えたか!?
5月5日の横浜スタジアムでの横浜DeNAベイスターズ対ヤクルトスワローズ戦を観戦。
ベイスターズのホームゲームはもはやメジャーリーグを超えてるのでは。。。。
と、
大袈裟でなく、メジャー級の大きな衝撃受け、そして一大エンターテインメントを大いに楽しんだ一日だった。
昨年もGWにハマスタで観戦し、比較できるからこそ、今年の観戦では、昨年の何倍も楽しめ、大きな違いを感じた。
どのあたりが、というのを具体的にあげると。。。(長文要注意)
まず
試合前の様子。
関内駅から来て左手にあるオープンスペース、ここに、去年からもあったが、フードの屋台がずらっと並んでいてとっても混み合っていた。
アメリカのカレッジフットボール観戦ではテールゲートと呼ばれる試合開始前から駐車場に集まり、そこで酒盛りしたり、バーベキューをしたりして盛り上がる慣習がある。
そのテールゲートの雰囲気が漂う光景。あるいは、テールゲート知らなくても、単純に屋台が並んだ、お祭り、フェスみたいな感じ。
いずれも試合前からにぎやかな、楽しそうな光景だ。
そして球場へ向かうと、まず驚いたのは、共通ゲートがいきなりあったことだ。
これまでは、チケット=席によって、それぞれの入口から入っていた。これは東京ドームや神宮球場でも同じ方式。
それが、関内駅側と日本大通り側、ゲートを2つだけにして、切符やセキュリティチェックがその2つに集中して行われていた。
ちなみに時間にもよるかもしれないが、僕らは1時間半前に日本大通り側から入ったのだが、かなりすいていた。一方関内側はその時間でもすでにけっこう混んでいた。
専門家ではないが、ゲートを二つだけにすることでセキュリティ面的に効果的であろう。
そしてさらにこの新入口の効果はセキュリティだけではなかった。
入口をくぐった後は、球場の外も内も自由に行き来ができるようになっていた。
そのため、中の売店で買って、外でゆっくり食べることもでき、
中の通路も、ゆったりとしていた。
スペースがあって、各セクションを行き来できる、これは、アメリカのボールパークをほうふつさせる構造だ。
もちろん、マツダスタジアムの方が、よりメジャーっぽいのだが、
一から作り上げるのでなく、いまあるもので、ほとんどお金をかけず、ボールパークの雰囲気を作り上げた素晴らしい工夫だと感じた。
球場通路の雰囲気もレンガのレトロなデザインだったり、子供の遊び場スペースなんかもできていて、去年にはない、良い雰囲気だった。
そして球場内。
オリジナルビール、ベイスターズエール&ラガー。これは去年からあったが、やはりせっかくだから、と買ってしまう。
バックスクリーンでもうまく宣伝されていました。他のビールメーカーからの不満をどう抑えているのか気になってしまったり。
今年はさらなるオリジナル商品として、ベイスターズメンチも一押しされて、思わず買っちゃいそうになった。が、これはちょっと割高に感じたのでもう少し大きくするか、200円ぐらいにするかしてほしい。(と、ここはちょっと厳しめに)
試合前、
外野で子供たちがキャッチボール
その間、バックスクリーンで応援の仕方の説明。
そのあと、スピードガンコンテスト。
ファンが実際にマウンドに上がって1球投げてスピードを測るという単純なもの。大人から、小さな子供、女の子もいて、一球、一球、スピードガン表示に湧いていた。
チアチームによるダンス。
一緒に踊っているファンも。
そして試合開始直前、
また別の子供たちが、守備位置について、
ベイスターズの選手たちを出迎えるというセレモニー。
選手たちは、出迎えられた後に 子供たちのTシャツにサイン。
試合が始まっても、イニングの間ごとにいろいろイベントが行われていた。
ファンがグランドに立つイベントとしては、
ファンが外野守備位置に立ってフライボールをキャッチするイベント。
アメリカではこの手のイベント、ファンが何かを成功したら、ある指定のセクションで、ピザがタダになるとか、そういう見てる方にもメリットがあって、より注目度が高まるような仕組みになっている。
この日は、ファンが見事フライボールをキャッチしたら、売店のホットドックのハラペーニョが1.5倍増量!というちょっと微妙な特典だったが、
見事にボールをキャッチし、盛り上がった。
この手のファンがグランドに出るイベントは、オペレーション、段取りの部分で手間がかかるものの、スタッフが仕切りを行えば、人件費はかからず、かかる費用は微々たるものだ。
、さらに、あれを見ているファンに今度は、自分も出てみたいと思わせることになる。
そうなると、うちの顧客にあの経験をさせたいという企業に対し、スポンサー権として販売できる。少ない費用でファンを盛り上げ、飽きさせないどころか、収入源にもできる、素晴らしいアイデア。
実は、アメリカのプロ球団では、盛んにおこなわれている。
対して費用もかからないのに、面倒だったのかどうかわからないが、
なぜか日本では、これまでこの手のイベントはあまり行われていなかったので、余計に今回のベイスターズでは、目についた。
お金かけず、ファンも巻き込んで、イニング感を飽きさせないものとしては、
ファンにカメラを向け、写真を撮ったり、ダンスさせたりするコーナー
これもただ映るだけだけのシンプルなもの。
あとで写真をもらえるとはいえ、みんな写真が撮れるスマホを持っている今の時代で、画面に映ろうとみんな一生懸命にアピールし、映ったら大喜び。良い表情していた。
写してもらおうとレプリカを着たり、選手名入りのタオルでアピールしたり、というのは、グッズ販売につながるし、映んなかったら、今度は映りたい、と、球場に戻ってくる理由=楽しみの一つが増えることになる。
いろいろなファンのダンスカム、というダンスシーンを映し、最終的に今日の一番が決まる、というコーナーも盛り上がった。
ダンスカムなどは、アメリカにもあり、とってもシンプルだけど、とっても盛り上がるイニングイベントの一つだ。
日本ではこういうのは、どうかなと思ったが、十分に盛り上がっていた。
その他に、ファンイベントではないが、気になった2点、
・場内の観客向け、本日来場者限定割引チケットセール。
→〇回までにお求めなら今度の試合が1500円引です!!(割引額はうる覚えです)
↓ うまく撮れてないが、チケット割引セールが画面で大々的に告知されている
・お決まりとなった7回裏のジェット風船打ち上げ、
風船もしっかりいい値段で販売していて、このあたりは非常にビジネス上手です。
再び、ファンイベントに戻り、画期的だと思ったのは、
対戦相手、スワローズの東京音頭を流したスワローズタイム。
これはメジャーではまずない。
日本では、必ず一定以上いる相手チームファンに対しても、球場に来たみんなに楽しんでもらう日本的なしかけだ。
また、サッカーのようにスタンドをビッグフラッグで覆いつくすイベントタイムも盛り上がった。
このビッグフラッグ、写真タイム、ダンスタイム、東京音頭、
いずれも
それはサッカーの盛り上げ方で野球でないから。。
日本人はそこまでノってくれないだろう。。
写真はいまどきみんな持ってるし。。。
なんでベイのホームに敵チームの音頭を。。。
これまでは、こんなやらない言い訳が出てたかもしれない。
実際に、まだまだ他球場で見られないのは、そういう理由で却下されているところがあるのでは。。。。
今年の横浜スタジアムでは、新しいこと、お金がそれほどかからなそうですぐできそうなところはどんどん実行しているようだ。(実際はかかってるかもしれないが)
イベントの最後に紹介するのは、メジャーリーグ、NBAでもみないのが、試合終了後のヒーローインタビュー。
照明を落として、ファンたちがブルーライトと呼ばれるライトなどを灯し、
野球のスタジアムが一瞬にしてコンサート会場に早変わり。
ファンと一緒にこの環境が作り出されるのがまた素晴らしい
インタビューが終わったら、、花火が打ち上げられ、照明が一気に点灯。
僕たちはここで、球場を後にしたが、数多くのファンたちが、その余韻を楽しむかのように、しばらく球場に残っていたようだ。(関内から電車が来て、しばらくお客さんを待っていた時間があったが、たいして混まなかったことからも、多くが残っていたと予想される)
まとめ
私自身、ベイスターズのファンではない。にもかかわらず、この日は、ほんとうに楽しめた。
コアなファンでもない観戦者が楽しめるしかけは、海外からの観光客、野球を全然知らない人にも内容となる。
観戦がきっかけにファンになる人もいるだろう。本場での大リーグ観戦をきっかけに大リーグファンになった日本人も少なくないはずだ。
そうなるとこうした勝敗に関わらず楽しめる仕組み、新たな仕掛けは、日本だけでなく海外に幅広く、多くのファンを獲得することにもつながってくる。
ここまで
どっちが勝ったか、どんな試合だったかは書いていない。
試合は6-1でベイスターズの勝利だった。
もちろん、ホームチームが勝ったので盛り上がりは最高潮だった。
が、
ポイントは上記に挙げた仕掛けはそれぞれ試合の勝敗に全く関係なく盛り上がっただろうということ。
つまり、毎試合、どんな試合内容でも、楽しめる環境を作り出せていることだ。
試合結果は、マネジメントサイド・球団スタッフではコントロールできない。
勝敗は水物である。
勝敗に関わらず、来てよかったと思われる場所を作り出すのが、アメリカのスポーツビジネスの成功の法則。アメリカスポーツ界のエンターテインメント性の理由はまさにそこにあり、それを実践してきて盛り上げてきたが、ベイスターズもその成功法則に基づいて実践してきているように見受けられる。
といいながら、実は、メジャーリーグの試合ではイニング間イベントはそんなに盛んでなかったりする。
冒頭でメジャーリーグを超えるか・・といったのは、その意味で誇張ではない。
5日の試合に限って言えば、通常の多くのメジャーリーグのゲームより、ファンを楽しませるより多くの仕掛けを試合に盛り込んでいた。
これらの中には昨年、すでにやっていたものもあるが、横浜スタジアムの運営会社をベイスターズが買収して一年が経ち、入場ゲートをはじめ、文字通り、いろんな枠が外され、ファンエンターテインへの動きが一気に加速してきたそんな印象を受けた。
一方で、NBA(米プロバスケットボールリーグ)はタイムアウトのたびに、いろいろイベントだったり、盛り上がる質の高い仕掛けがある。 アメリカのマイナーリーグ球団では、毎回アッと驚くようなイニング間イベントでファンを魅了し、リピーター化させるアイアンピッグスというつわもの球団もある。
まだまだ進化できるところはいっぱいあるので、さらなる進化に期待したい。
そして、
野球関係者はもちろん、
野球以外のブロスポーツ球団、および、観客を動員するスポーツイベントの関係者の各位にはぜひぜひ、ベイスターズホームゲーム体感していただきたい。
良いものはどんどん参考にして、各地で採用いただければ、楽しいスポーツイベントが全国でどんどんと増えていくことでしょう。
PS:
試合前にベイスターズの提唱する横浜スポーツタウン構想パイロットプログラムの拠点、THE BAYS にも立ち寄ってみた。
これもなかなかよかった。
とってもおしゃれグッズも満載な、これまでの野球界にはないような空間だった。
おしゃれ感が減ってしまうかもだけど、ここにベイスターズの歴史的な見せるものもあっても面白かったかも。
以上です。
ぜひ、ハマスタへ!
なぜ君は一流のサッカー人からビジネスを学ばないのか。
これ面白かったです。
なぜ君は一流のサッカー人からビジネスを学ばないの?/堀江貴文著
Jリーグのアドバイザーを務めるホリエモンこと堀江氏が、サッカー選手と対談しながら、Jリーグの10年先を見据えていろんな提言をしていく内容。
スポーツマーケティング、スポーツビジネスの勉強や現場に関わっている人にとっては、それほど真新しくないこともあったりするけど、現実できてなかったりするので、やはりそこを実際に実現することが重要だったりするんだな、と改めて感じました。
サッカーだけでなく、バスケも、野球も当てはまるようなこともいろいろあり。
スポーツビジネス界に全体にとっても勉強になること多し。
僕が徳山大でやってる「スポーツ産業論」という授業はもちろん、キャリアプランの話もあり、「スポーツキャリアデザイン」の授業にも参考になります。
もちろん、「いや、そこはそうじゃない」、と思うこともあり、堀江氏が述べてることがすべて正しいというわけではありませんが。。
あと、
いくつかのトピックが繰返し、出てきたりします。でも、それは、それだけ、重要なポイントという意味だと思います。
そのうちの一つ、ユース年代の選手が海外の選手とプレイする機会が少ないというのが、何度か出てきました。
それやりましょう!ぜひとも手伝いいたしますよ!
なぜ君は一流のサッカー人からビジネスを学ばないの?/堀江貴文著
なぜこんなに興奮してしまうのかWBC!?
野球の世界一を決める世界大会、WBC=ワールドベースボールクラシック、日本はアメリカに1-2と惜敗し準決勝敗退した。
2大会連続ベスト4という成績で日本のWBCは終わった。
それでも今日負けるまで公式戦無敗の快進撃。
メジャーリーガーの揃うアメリカとの試合は、文字通りがっぷり四つのどちらが勝ってもおかしくない、素晴らしい試合だった。
また、準決勝のもうひと試合、オランダ―プエルトリコ戦も延長戦という大接戦の末、プエルトリコの勝利。
このトップ4チーム(アメリカ、プエルトリコ、日本、オランダ)、どこが世界一になってもおかしくない、現在の世界の最高峰の戦いといって相応しい素晴らしい準決勝だったと思う。
そしてこの準決勝進出までの1次ラウンド、2次ラウンドも熱かった。
まだ肌寒い日本に熱風が吹き込まれたように盛り上がった。
僕自身、2次ラウンド、東京ドームでのイスラエル戦観戦したが、普段のレギュラーシーズンとは一味も二味も違う、異様なうねりと熱気のドーム内ではビールが進んだ。
やはり国と国との真剣勝負は面白い。
そして見てるこちらも本当に熱くなる。
元NFLジャパンの代表のスポーツコンサルタント、
Jリーグの挑戦とNFLの軌跡―スポーツ文化の創造とブランド・マネジメント
http://amzn.to/2mrmuOD 等の著書もお持ちの町田光氏は
「スポーツには独特の力がある」
として、あるセミナーで次のような趣旨のお話をされていた。
スポーツを見ている人は選手に自分を投影する。
プレイをしている選手たちが
「見ている自分のためにプレイしてくれている。」
「見ている自分を元気づけてくれる」
「選手が自分のもやもやを吹き飛ばしてくれるようなプレイをしてくれる」
などのように、自分を投影させ、自分の分身のように錯覚させるような力がスポーツにはあるという。
***
国と国との戦いとなると、それが顕著になる。
自分たちの国の代表が相手国をやってつけてくれる。時には相手は世界の大国だったりする。
そうした相手の国とプレイをし、戦うのは選手本人たちなのだが、なぜか、見ている方も、同じ国の人間として誇らしくなる。日本だけでなく、他の国の人たちもそうだろう。
スポーツにおいて、選手たちは、人間の本能にある闘争心、縄張り争い、そんな動物的なものをもって、一定のルールで激しく戦う。
そして、なぜか、それを見ているだけの人たちも、フィールド上の選手たちの激しい戦いに自分を投影し、激しく興奮する。
なぜ、
真剣勝負でスポーツをやってるのを見て人は興奮するのか
町田氏の 「スポーツを見ている人は選手に自分を投影する。」 という考えも答えのひとつかもしれない。
が、もう少し自分なりにも考えてみる。
当たり前だが、スポーツは人間と人間のリアルな争いごと=けんかや戦争とは全く異なる。
スポーツというきちんと決められたルール、フィールドの中で行われ、相手をケガさせたり、殺したりすることは当たり前すぎるほど当たり前だが、それは目的でない。
時にケガをしたり、ごくたまに不慮の事故で人がなくなることはあるが、それが目的ではない。傷つけたり、死をゴールとせず、一定のルールで勝ち負けが決まる、そのための激しい争いの中に、人間のなかの本能が興奮を覚えるのだろうか。
そうしたルールがあるからこそ、真剣勝負で戦いが終わった後は、お互いが歩み寄って、ハグをしたり、エールを送ったり、サッカーのようにジャージを交換したりして、交流するところもあるのだろう(試合によってはいがみ合って別れることももちろん多々あるが)
おそらく結論的には、スポーツ歴史学、文化人類学等の専門の方々のご意見を伺うべきところであろう。
ここではひとまず、疑問を投げかけたことにとどめておく。(ちょっとずるいけど)
もちろん、僕自身も、自分への宿題として調べて見たいと思う。
「なぜスポーツはこんなに興奮させるのか」の答えではないが
それを考えれば考えるほど、
スポーツというのは、本来は動物で、闘争心に満ち溢れた人間が、お互い殺し合うことないように作られるべきして作られた、人類の平和にとっての素晴らしい発明ではないか
と、ナイーブと思われるかもしれないが、僕自身は本当にそう思ってしまう。
特に、オリンピックやワールドカップ、そして今回のようなWBCでの、国レベルの素晴らしい戦い合いを見て興奮し、そして周りの人々も同じように興奮しているのを見ると、個人的なその思いは強まる。
今日はまたそう感じた一日だった。
野球留学生頑張ってます! その2 [野球留学]
アメリカ大学野球留学公式戦にはもう一校行きました。
フロリダも思った以上に風が冷たく、寒かったですが、
こちらは予想通り寒かったですが、良い天気でした。
こちらでは渡米1年目の外野手の稜君、ピッチャーのモハメド君がロースター入り。
稜君はゲーム途中で代走で出場。
すぐさま盗塁を決め、
タイムリーで生還。得点につながる仕事をしました。
足の速さは評価されているようで、結果を出すにつれ、もっともっと高まることでしょう。
モハメド君は、残念ながら登板の機会はありませんでした。
今シーズンは中継ぎとしての役割を期待されているそうです。
↓ こんな写真しか撮れずにすみません。。
ここはグランドが次の試合があったため、
試合後は外野のフィールドでなく、グランドのわきでミーティング。
まだまだシーズンは始まったばかり、
これからけが人とか、調子の悪い選手も出てくるので、
そこで、きたチャンスをしっかり生かせば、そのあとからレギュラー定着で大活躍という例も過去にあったことを選手たちに伝えました。
非常にアメリカ生活をエンジョイしているようでなによりでした。
高校球児の新し進路選択肢
野球留学生頑張ってます! [野球留学]
先週の出張では、アメリカ大学野球留学生、全額奨学金でスカウトされたチームで頑張ってる大賜君の公式戦を観戦してきました。
168㎝と小柄ですが、筋肉はアメリカ人並みにがっちりとしていて、アメリカ人チームメイトの中で堂々と存在感を示し、レギュラーの座を勝ち取っています。
この日もスタメン1番センターで出場。
2安打(シングル、ツーベース)を放ちました。
他にもいい当たりのセンターライナーもありました。
実はこの試合、なんと延長18回に及びました。
13時開始だったのが、途中から照明がともり
最後は真っ暗でした。
風邪もどんどん冷たく、フロリダとは思えない寒さで、ダウン来て観戦してました。
13時試合開始で終わったのが19時過ぎ。6時間を超える戦いでしたが、
大賜君のチームは残念ながら負けてしまいました。
アメリカの大学野球はメジャー方式で引き分けはないようです。
アメリカの大学チームは試合の後たいてい、外野に行って円陣を組み、ミーティングを行います。
最後、監督とあいさつすると
「大賜君はよく頑張っている。大賜君のような日本人選手をぜひまた送ってくれ!!」
とお願いされました。
メジャーリーグのスカウトも来ていて、話をすると、
「日本人選手を欲しがっている大学の監督は結構いる」 とのことでした。
もっともっと日本の高校球児にこの機会を教えなければいけませんね。
高校球児の新し進路選択肢
SSAC米スポーツ産業界最新情報 その3 スポーツを仕事にしたい若者こそぜひ!
前回、前々回とお送りしてきましたこのシリーズも今回で最後となりました。
SSACで米スポーツ産業界最新情報の洪水を浴びてきました! その1
SSACで米スポーツ産業界最新情報の洪水を浴びてきました! その2
仕事柄、私のところには、
「スポーツ産業に関わりたい、でもどうしていいかわからない」
という学生や若手の社会人からの相談がよく来ます。
そんなスポーツ産業に関わりたい、という人こそぜひ、SSACに行ってみてください。
今度相談されたら、このように答えるでしょう。
SSACでは、競技者、指導者、球団経営者、スポーツメーカー、小売店、これにIT業者が加わり、スポーツ界の抱える課題と対策の現状がいろんな角度から網羅され、その業界人が集まっています。
ほんといろいろな課題をいろいろな角度で扱っていて、日本でこれまで思い描いているものと違った側面でのスポーツの仕事というのが見えてくる可能性は十分あります。
また数々のスポーツベンチャーの存在を目の当たりにして、起業という考え方に気持ちが向かっても不自然ではない雰囲気が漂っています。
日米限らず、一般的にセミナーや勉強会が共通の興味や同じ志、考え方を持つ人々とのネットワーキングの場も果たすように、このSSACはまさにスポーツをきっかけに業界関係者と積極的にネットワーキングできる機会です。実際、就職活動のできるブースも設けられています。
そしてアメリカ人学生もたくさん集まっているので学生にとっては同世代の彼らと交流のチャンスでもあります。
そこで必須なのがやはり英語力です。
別に当社が留学プログラムを扱っているからポジショントークで言ってるわけでなく、どこの留学会社でも、あるいは自分で調べてでも英語を習得できる学校・プログラムはたくさんあります。
最近ではオンラインでも手軽に英語習得ができるようにもなってきています。
加えて重要なのはアウェイ感の中で、ただ受け身で聞くのでなく、どんどんコンタクトし、交流し、自分をプレゼンしながら、情報を仕入れていく力。
そこに関しては、正直、日本でオンライン会話してるだけでは身に着けるのは難しい、やはり、一定程度の期間のアウェイ生活で、やらなければいけない状況に置かれることで養われていく「積極性と度胸+慣れ」のような性質のものだと思います。
そうなるとやはり一定以上の長期留学が必要かと。ポジショントークと言われようとこれは本気でそう信じています。
まあでも、留学は次の段階として、まずは行ってみる。
今から1年真剣にやれば独学でも最低限は理解できる程度には近づくかと思います。
そこで、世界のスポーツの最先端のアメリカで何が起こっているのかを体感する。それだけでも大いにおすすめです。感受性豊かな若者であれば、いろいろなものを吸収することでしょう。スポーツ業界24年目のオジサンのこの僕でも大いに刺激を受けたのですから。
僕に関していえば、
このカンファレンス参加にあたり、
特に大企業のバックグランドもない。。。
知り合いの紹介もない。。。
劣る一方の英語力。。。
固有の奥ゆかしさを持つ日本人ならば、
「こんな自分との名刺交換は相手にとって何のメリットもないのでは。。。」
と躊躇して、交流をしかけるとこまで至らないかもしれません。
ただ僕の中には、留学時代や赴任時代の生活で、どんどん積極的に行く癖や習慣のようなものが身についていたようです。
カンファレンス会場に蔓延するスポーツ界の興奮が凝縮されたような空気を吸ったからか、僕の中に眠っていたその習慣が目を覚まし、「ザ・ブロークン」な英語で、「なんか怪しげな奴が来た」というアメリカ人の視線にも臆することなく、いろいろとブースを回って話しかけてきました。そんな積極活動も含め、このカンファレンスはたいへん勉強となり、本当に参加した甲斐がありました。
「まだまだもっと積極的に行けたな。。」と正直、反省点もありますので、それは次回にリベンジしようかと思います。
大学というしっかりとした組織に属する日本人学生に比べると、アメリカ人からしたら、聞いたこともない会社の僕の方がよっぽど怪しいことでしょう。そんな完全アウェイの中で僕がなんとかなったので、学生の皆さんも大丈夫なはずです。
日本人の若者がどんどん海を渡り、SSACで日本人学生に出会うのがもっともっと普通になる近い将来を想像しながら、まずは来年今年以上の若者の参加を期待したいところです。