設計の責任と保証・・1





設計の責任を考える上で、間違えてはいけないことがひとつあります。



実は設計という業務において、アフターサービスや保険・保証というのは、ごくごく一般的な住宅メーカーや不動産屋住宅や工務店住宅においては設計事務所はまったく行いません。



いえいえ、行えません。



何かの瑕疵がでて、たとえ設計の責任だとしても、企画や基本的なプランニング、デザイン、構造などは何も行っていませんから、それはメーカーや工務店などが行うことになります。




昨今は姉歯さんの事件以来、設計者の責任というのがとても大きくなりました。

しかし、何もやっていないのですから当然責任などは負わない。




つまりメーカーや工務店の営業さんから送ってきたプランやデザインを図面にするだけで、何千万にもなる建物の保証やアフターサービスなど間違ってもしません。

って言うか、できません。




あくまでも、自分が企画から現場まで行った仕事に対してアフターサービスや保証はするのであって、部分に対しては部分の責任しか負いません。

たった10万円の設計料で、何千万の保証なんてやりようがない、無理!ってことです。

そもそも、それは自分が考えたもんじゃない・・




でも、メーカーや工務店は何かの瑕疵があると例外なく言うのです。

これは設計の間違いですので・・

ようするに、自分達には責任がないと人のせいにします。




まあ、100%そういいますね、そうやって下請け設計事務所を使い捨てるんですよ。




ですから、お客さんの方はどんな建て方の住宅であっても、設計者や監理者という人を明確にしておかなければなりません。



自社設計ですので・・

なんて言われて終わってしまっては絶対にいけません。



自分の家を誰が設計したのか・・

その設計を、保証するのは誰なのか・・



設計者と監理者のいない住宅は確認申請に合格どころか申請することもできません。

メーカーだろうが工務店だろうが、必ず確認申請には設計者と監理者の名前が書かれています。

それが、誰で、どこの人なのか?

いったい誰が設計に対して保証をするのか?



これを明確にしておきましょう。





Atelier繁建築設計事務所HP
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