絵画では聖書や神話から多くの題材が取り上げられています。
以前ご紹介したMさんのグスタフ・クリムト
の模写「ユディトⅠ」(1901年)が完成しました。
旧約聖書の物語を主題にした、祖国を救うために
斬首したホロフェルネスの首を抱え持つユダヤ女「ユディト」。
模写の大きさは原寸大で、最初の下描きからここまで、
多くの時間をかけました。
一番苦労したのが表情です。
金を多用した装飾的な絵からは、女性の官能美が
しっかり伝わってきています。
今年は秋からクラナッハ展が開催されますが、
こちらはルーカス・クラナッハ(1530年頃)の
「ホロフェルネスの首を持つユディト」。
カラバッジョ、クラナッハなど多くの画家がユディトを描いて
いますが、クリムトに比べると生々しくて残酷ですね。
さてMさんの次回作は、同じくクリムトの模写「ダナエ」。
ダナエの美しさを聞き及んだ神ゼウスが
黄金の雨に変身して夜這いに訪れたという神話です。
前作は、まだMさんの満足いくものではないようですが、
「満足しない」とは「まだまだ成長していく」ということ。
成長していく生徒さんの様子間近で見ることが出来、
一番勉強になっているのが講師の私自身だと思います
今後のオリジナルの作品の変化も楽しみにしています