時代の変化 | 新・ユートピア数歩手前からの便り

時代の変化

最近は「日本プロレタリア文学大系」を少しずつ読み進めています。そして、その各作品に描かれている実に苛酷な労働状況並びにそこから何とか抜け出したいという思いこそ、「新しき村」を生み出した大きな原動力だったことを改めて確認しました。それは、裏を返して言えば、かつての苛酷な労働状況がなくなれば、「新しき村」の必要性もなくなることを意味します。


勿論、現代においても苛酷な労働状況がなくなったとは言えないでしょう。しかし、戦前のような理不尽であからさまな搾取はなくなったと思います。それだけ搾取の仕方が巧妙になったとは言えますが、少なくとも「新しき村」が創立された頃(大正7年)の必要性はほぼなくなったと言ってもいいのではないでしょうか。