ただいま、ロンドン!
無事ロンドンに戻りました。
今日は何と雪が降っています!
ドアを開け、大きなスーツケース2個をひとつずつ運んでくれた息子ふたりに続いて
「おかあさんおかあさんおかあさんおかえりおかえりおかえり」
という感じで、すごい勢いで飛びついてきたギムリ。
あまりに興奮した自分をもてあましたのか、外に出る出る、と騒ぎ、ひとりで庭を3周、猛ダッシュしてから部屋に入り、ようやく少し落ち着きました。
それ以来、私の膝から降りようとしません。
どこかの甘えん坊の赤ちゃんが乗り移ったかのよう。
子供たちが週末から家に戻ったので、夫は私が帰ってきてかなりほっとした様子。
冷蔵庫には娘が作ったティラミス、チーズケーキ、ピーカンパイなどがひしめいており、「お菓子作りたい」モードに、兄たちの食欲ですらついて行かれなかったようです。
日本でのイベントやレッスン、まだアップできないものがいくつもあるので、これから順番に書いていく予定です。
でも、今回の日本滞在で一番心に残ったのが、桜の花。
関東ではずいぶん早く咲き始め、実家の最寄り駅前で咲き始めを楽しんでいましたが、その後移動した関西では、息を呑むような満開の桜を堪能しました。
ロンドンにも綺麗な花は沢山あります。
国花である薔薇など、夏の間は本当に綺麗ですし、今年は寒くてまだですが、これから水仙も美しい季節。
桜だってあるのですが、こんなに短い時期に一気に花を開くことはないので、同じ桜でももっとずっと淋しげに見えます。
日本の桜はこんなに美しかったでしょうか。
時を思い決めていたように一気に花を開くこの樹は、まるで長い間眠っていた何かが、春の太陽の暖かさを感じてゆっくりと全て流れ出すような、静かな情熱に近いものを感じます。
ごく短いこの桜の季節に日本に帰るチャンスがなかったために、私はこの花がこれほどの強さやインパクトを持っているということを忘れていたようです。
考えてみれば、私は世界中、ずいぶんあちこちを旅して、美しい花を数々見てきたように思います。
でも、春の陽射しの中で見た今年の桜は、そこにあるとわかっていたのに長い間忘れていた、私の一番深い部分にあった何かに再び触れたような気がしました。