新しくできた井戸水で歯みがきを! カレン州にて | アジアのこどものデンタルケア

アジアのこどものデンタルケア

 ”歯ブラシ1本からの健康作り” 
 ミャンマーを中心に、東南アジアのこどもたちの健康を願い、個人として無償のボランティア活動をしています。
また、現地の歯医者さんたちとも交流し、勉強会やともにボランティア活動などもしています。

 33日から5日まで、カレン州に行ってきました。そこで活動されている日本のNGO団体ピースウィンズ・ジャパン

(以下PWJ http://peace-winds.org/about/mission.html

カレン州駐在員の北原さんのご招待により実現しました。北原さんたちは、カレン州で、水が少ない地域に井戸を掘り、その後の運営を地元に託していくという自立支援型の活動もされています。僕の目的は、その貴重な水を使って口腔衛生指導を行うことでした。

 今回、僕が訪れたのはその中の2つの村でした。カレン州の州都パアンから、車で2時間ほど北東、タイ国境まで30キロほどの内陸部にありました。州政府の訪問許可はすでにとっていただいていました。これらの地域は、水事情が悪く、ミャンマーでは2~3回が普通の米も年に1回しか作れないとのことです。そこで、多くは近くのタイに出稼ぎに出かけ、当然のことながら日用品や食品などもタイからの輸入が増えているとのことです。少しだけ口の中を覗かしてもらいました。歯みがきの習慣がないのか、歯垢と歯石が多いようでした。虫歯の数は今はさほどではないようですが、今後が心配です。

 最初の訪問地は、Ywar Lay村で、110世帯627名が暮らしているそうです。カレン語のポー方言を話す地域とのことで、即席で簡単な挨拶をPWJのもう一人の日本人駐在員の方に教えてもらいました。

村の小学校に井戸はあり、そこを会場にして歯みがき教室を開催しました。今回の相棒は”ミスターリン”。100名ほど集まっていただいた村のみなさんに喜んでいただけました。さて、実際に井戸水を使っての歯みがき練習。水道栓をひねるときれいな水が出てきました。本当に感動です!! 大事な水ですから、うがいで吐く水を近くの植物にあげるようにしました。






 次の訪問地は、Kwee Lay村で、362世帯1942名が暮らしているとのことです。ここは、カレン語のもう一つのスゴー方言を話すとのことで、即席挨拶語をチェンジしました。Ywar Lay村より暮らし向きは質素なようで、ミャンマー語もほとんど通じませんでした。
会場は、村のキリスト教会の集会場でした。ここでも、井戸水を使っての歯みがき練習。こどもや若者、とくに若い女性は熱心に歯みがきをしていました。










二つの村とも、最後は皆さんに笑顔で見送っていただきました。何よりの報酬です。

 PWJの現地スタッフのみなさんには、今回の訪問のセッティング、車での送迎、通訳などで本当にお世話になりました。ありがとうございました。
しばらくは歯みがき教室を継続させていただき、状況をみて治療にも協力できればと考えています。