今年の芥川賞は久々に面白い展開になりました。
円城塔氏の「道化師の蝶」、そして田中慎弥氏の「共喰い」の
ダブル受賞となりましたが
この二人がいろいろな面で対照的なことで話題になっていますよね。
まず、経歴が対照的。
二人とも39歳、同年齢でありながら
円城さんは東大大学院卒、研究職の傍ら「食べるために」執筆活動を開始。
一方、田中さんは高卒、しかもアルバイトを含む就労経験もないまま
20歳以来、一日も休まず執筆活動をしているというのです。
まだ読んでいないので自分個人の見解ではありませんが
小説の作風も対照的なんだそうですね。
そして、受賞会見も対照的でした。
丁重な姿勢で感謝の気持ちを述べた円城さんと
終始不機嫌なまま「もらって当然」発言で、よくも悪くも周囲を沸かせた田中さん。
この、「もらって当然」発言は
アカデミー賞に何度もノミネートされながら落とされ続け、5度目の受賞となった
シャーリー・マクレーンの言葉を引用して、とのこと。
「だいたいそんなような気持ちです」と田中氏が述べたことで
生意気だ
感謝の気持ちはどこへ行った
などと、批判も受けているそうです。
私の反応は
勇気のある毒舌作家に拍手を!でした。
そしてこの「もらって当然」と言ったらしいシャーリー・マクレーンの
英語での受賞スピーチの方に興味が沸いたのです。
ところで、彼女は英語でなんと言ったの?と。
当初の私の予想は
I deserve it かな?
でした。
やっぱり、彼女のスピーチを検索してみたら、該当箇所は
I deserve this!
で、当たりでした。
でもですね、田中さんのように
会見の冒頭で
I deserve this!(もらって当然よ!!)
から始めたのではなく、あくまで
どれほどアカデミー賞を逃してきたかについて熱く語り
本当に感無量!というスピーチもクライマックスな場面で
最後の最後に、
I deserve this!(涙!!)
といった感じで、まるで手に持ったトロフィーをひったくる様にして
舞台から降りようとする・・・
そういう、見ている方もじーんと胸が熱くなるような、感動的なシーンなのです。
「私がもらって当然よ!」と傲慢に言い放ったのではなく
「悲願のトロフィー、ついに私のもの~o(TωT )(ああ神様、ありがとう!)」
っていう方が日本語としてはしっくりくる。
けれど、田中さんがあの顔とキャラで、
(悲願叶ったり~(iДi)という表情で)
「えー、芥川賞も、ついに私のものですね!!(*゜▽゜ノノ゛☆!」
なんて会見で言ったら、ご本人には悪いけど、気持ち悪いかもしれない・笑。
不機嫌に「もらって当然」という感じです、といった方が
ご本人の雰囲気にも合っている。
シャーリーが女性で、職業が女優だったのに対し
田中さんは男性だし、職業は作家・・・
たぶん、涙がにじんでもかわいらしくもなんともないからネ。(´□`。)
ということで、田中さんの反応は一番自然だったと思うのです。
作家が無愛想でも毒舌でも、いいんじゃないの、と私は思います。
(もちろん作家とて、究極的には人気商売ではありますが)
ちなみに田中さんの「もらって当然」発言について考えるための
シャーリー・マクレーンの受賞スピーチはこちらです。
http://www.youtube.com/watch?v=WqSEH_bVRz8
英語ですが、ぜひご覧になってみてくださいませ
受賞会見が問題として田中さんの小説は
読みたくもないと言っている人がいるそうだけど。
私は田中さんの小説、円城さんのソレよりも読んでみたいと思いましたよ。
そして、芥川賞を取った後の作家たちが
ちゃんと生き残り、人気作家として息長く活動できるケースが
あまり多くないことからも、
田中さんの活躍には期待したい!
と思います。
芥川賞、取った後が勝負。
結婚は、ゴールではなく、スタートです。
芥川賞も、ゴールではなく、スタートです。
どちらも継続こそ、タイへンなのですから。
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