ジェネリック
Yチェアもジェネリックの対象となったらしい。
椅子の購入を考えて、もう一脚Yチェアがあればどうかと思って検索したところ、2万円程度で購入できるようになっている事を知った。数年前に自分が買った時の半値以下である。どうしてそうなったのかと思ってサイトの細かい文字の所まで読むと、これはジェネリック製品ですと書かれていた。ジェネリックというのは版権の期限が切れた製品をオリジナルに忠実に復刻したもの、という事になっている。
であるので、他のいろいろなサイトも見てみたのだが高い値段をキープしたまま売っている所もあった。こちらは正規などとも書かれていてCH24という品番が打たれていた。ちなみにだが私が持っているのもCH24と椅子の裏に表示がある。
ということで現在Yチェアは正規版と言われるCH24という番号の付いたものと、そうでないそのジェネリック商品の2種類が存在しているようだ。ネット上で見る限り、ジェネリックのものも姿形は正規版と変わらないように見える。ただ、あきらかに金額には開きが、ある。
家具においてYチェアが初めてジェネリックになった訳ではない。すでにポールケアホルムの椅子にしろコルビゼの椅子にしろジェネリックとして作られているものがあり、お安く手に入るようになっている。
価格が安いからすぐに品質が落ちる、という事はないと思っている。もちろん中には品質を落としてまで作っている所もあるかもしれないが、全ての会社がそうだという事にはならないと思う。
ただ、このような事は、もともとその椅子を作っていた会社には打撃となるだろう。そしてその中で、積み上げられた技術力や培われてきた想像力も崩壊したりするだろう。大量生産の向こうで、あたらしく物を作り出そうとする力が、その全てとは言わないが失われていくだろう。
今は仕組みの変わり目になっているのだろうか。多分、椅子だけの事ではないだろう。