---怪異譚~~(m- -)~大禍刻~猛暑を涼しく!?(1)---
~鞍馬・貴船の嫉妬の鬼~
暑さへの対策は、大昔からの知恵の絞りどころ。川崎大師では風鈴市。音で涼さをとの工夫。
~~(m- -)
怪異の話も・・・涼しく過ごす工夫の一つ・・・・
夏の夕暮れは遅く、18:00はまだ明るい時間。
しかし、古来、暮れ六つ、酉の刻は、
逢魔刻(おうまがとき)・・・怪しい物が近づく時刻。
大禍刻(おおまがとき)、禍々しい事象が身近にせまる時刻。
・・・といわれています。
そんな夕刻を少しだけ
頭に鉄輪、ろうそくを立てる五徳を頂き、目を見開いた女性がおのれを捨てた男とその新しい女のもとへ向かいます。恨みはらさん!
日毎、深山に通い、神託得ました。通いつめた恨みの場所は、京の鞍馬「貴船神社」・・・。
その神託とは、「頭に3本のろうそく、そして怒りの心」、そうすれば「鬼」となることができると・・・
一方、男の方は、悪夢を見、陰陽師、安倍晴明から、命が今日までと知らされ、祈祷棚を設けて防戦へ。
形代(かたしろ)をすえた棚。新しい女の髪、侍烏帽子、身代わりの人形・・・。
恨みはらさん!と形代に近づきます。
晴明の術によって、恨みを晴らすことができません・・・
いずれの時節をあらためて、恨みをはらさん!
去っていきます。
さすがの晴明も、男女の嫉妬からくる恨みは、一時的な退散しかできません。
恋の恨みは避けたいものです・・・。避けなければなりません・・・。
--------
画像の能面は、やや怒りを抑えた表情。それだけに凄みがあります。
「橋姫」と呼ばれる能面です。額に白く白粉が残ります。人の部分を表現しています。鬼になる途中であるのかもしれません。
この能面も「橋姫」です。印象が違います。
次の能面は「生成」です。
角が生え、大きく口を開き、鬼の度合いが高まります。
「般若」になる手前なのでしょうか。
鬼が鬼になるのではなく・・・人が鬼になるのですね・・・。