---魔除けの「赤いダイヤ」!?(2)---
~赤い秘密?~
「赤いダイヤ」とは、「小豆」のこと。節分までの期間に「ぜんざい」を炊き厄除け、魔除けを行ないます。
古来、小豆が厄除け、魔除けに用いられ、その色が赤いから、そして、「赤は魔除け」「民俗学的に・・・」などの説明がなされています。
なぜ、赤が魔除けなのでしょか。少し考えてみました。
人間にとって「身近で」「大切な」、「赤」いものが3つありました。その赤色とは、「血」の色であり、「太陽」の色であり、「火」の色です。
●血の赤色
人間をはじめとする動物には、血が流れています。血が流れているというよりは、「血で満たされている」との印象であったでしょう。出血は、「痛み」でもあり、「弱り」であることは、あきらかなことでした。血は、「生命」そのもの。赤い血を体内に保つことが安全・安泰であり、「健康」でした。
(笑)
●太陽の赤色
太陽は、「恵み」であることは、「暖かさ」「明るさ」から生命体(動物、人類)の本能に刻まれた認識です。また、形を目視できる「太陽」は、赤い色をしていました。朝焼けと夕焼けです。天空を赤く染めます。実際の日中の太陽は、白あるいは、乳白色。赤色でも橙色でも黄色でもありません。人間は目視できる朝夕の陽を太陽の色、「赤色」と認識したようです。
ご存知のように子供に太陽を画かせると、多くは赤色を用います。誰が教えるでもなく太陽を「赤色」と認識しています。
●火の赤色
火は、陽と同じく我々に「光」「熱」をもたらしました。「陽」と異なりコントロールできる「光」と「熱」です。文明の原点ともいえます。火にも多様な色がありますが、酸素の供給が少ない炎は「赤色」です。炭火、線香の火は「赤」です。人類は火の力を火傷をするまでもなく体感、体得しました。
「血」、「陽」、「火」は、力であり、その色、「赤」は力の象徴となりました。人類の記憶にすり込まれ、その衣食住にもちこまれます。赤い力で、力を失わせるものへの対抗としたのです。身にまとったり、食べたり、塗ったりしたのでしょう。
「魔」「厄」など、恐れるべきマイナスをもたらすものに対して3つの力の象徴として「赤」を用いたのです。
とにかく、赤飯、紅白の水引、赤い毛氈(もうせん)、赤鯛、伊勢えびなど、赤いものがめでたく見えますwww。
小豆は、赤い豆。赤い力をお腹に入れるにはもってこいの食材www。
「赤が魔よけ、厄除けである」への私の理解です。
しかし、赤い豆には、栄養の面からも力ありました。この「赤」はアントシアニンです。
その他、カリウム、サポニン、ナイアシン 、パントテン酸、ビタミンB1、B6、モリブデン、葉酸・・・・・・。「赤いダイヤ」こと「小豆」は、「パワーフード」wwwで、まさに「厄除け」「魔除け」に繋がる栄養パワーを持っていたのです。
冬の土用のこの時季に食べよとは、恐るべし、伝統食の知恵!(つづく)