こんにちは。
早起き税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。
9/17の日経新聞に、「伊藤名誉会長一族 グループに70億円寄付」という記事がありました。
セブン&アイ・ホールディングスの創業者である伊藤雅俊名誉会長の一族です。
額の大きさにももちろん驚きましたが、寄付を受けたセブン&アイの税金はどうなるのだろう、と思ってしまいました。
個人から法人に現金贈与する場合、あげた個人は課税なし、もらった法人は受贈益として法人税課税、です。
すると、もらった70億円に、仮に40%で課税されるとすると、28億円の納付が必要となり、手元に残るのは42億円ということになります。記事の末尾も、純利益の増加幅が大きくなるようだ、と締めくくられています。
ただ、70億円寄付しているのに、有効に使えるのが42億円しかないというのでは、効果が薄まってしまいます。おそらくは、その辺りのタックスプランニングがなされているのではないか、と。例えば、70億円の受贈益にぶつける大きな損失計上見込みとか。
一度、決算書を見て、研究してみたいと思います。
ちなみに、個人から個人の場合、あげた個人は課税なし、もらった個人は贈与税課税。
法人から個人の場合、あげた法人は寄付金として限度額を超えれば法人税課税、もらった個人は一時所得として所得税課税。
法人から法人の場合、あげた法人は寄付金として限度額を超えれば法人税課税、もらった法人は受贈益として法人税課税。
あげるにも、もらうにも、税金のことを考えるのは不可欠と言えるでしょう。
今回の70億円は、研修施設建設に充てられるそうです。
軽井沢町にホール建築資金として、退職金16億円を全額寄付したソニーの大賀元会長の話もありました。伊藤さんにしろ、大賀さんにしろ、やることのスケールが違いますね。
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