重い自閉症の23歳の青年を見ていますが、昨年末あたりから元気がなくなり、セッションでは楽しく過ごしていますが、自分で区切った狭い空間のみで楽しんでいました。4月になり暖かくなりつつある中、ようやく回復の兆しが見えてきました。一歩、また一歩と行動範囲が広がり、狭い空間から出てきました。

狭い空間から出そうと言葉かけをしたときに、激しく拒絶したことがあります。次の週も見守っていましたが、先々週に「そんなにジッとしていたいならずっとそこにいなさい、先生はもう知らない」と言った次の週から、動き始めました。

ずっと見守っていましたが、もうソロソロ元に戻したいと思い、私も拒絶したところ、彼が折れてきました。これってカウンセリング時の適切な時期の言葉かけと同じですね。「先生も怒っている」や、「先生も知らないから」は、他の子どもたちにも時々使います。そうすると彼らは覚醒して来ます。

いつもは言わない言葉かけを、これぞという時にすると効果的です。覚醒した後は、こちらの怒りは封印し、変わらず同じように接するのは言うまでもありません。




引用元:セッション時の適切な言葉かけ