マンションバルコニー外壁のクラックの原因 を見つけました | アサクラハウスのブログ

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鉄骨造4階建てのマンション
外壁はALC版にタイル貼り仕上げ
ある日、バルコニーの出隅部分のクラックを見つけました
気がつくとかなり早いペースでクラックが大きくなっていました
タイルが剥がれだしました
この時点で建物のオーナー様に連絡
至急、対策をすることになりました

 

このクラック
一週間前はヘアークラック程度でした
あっという間にこんなに割れ目が広がっていました

 

外壁タイルの下地のモルタル層にも大きく割れています
外壁が剥がれて落ちる危険性が予想されます

  
このバルコニー
手すりの天端のアルミ製の笠木のジョイント部分に排水用の下地ジョイント入っていません
雨水が簡単に手すりの中に入る構造になっていました
更に意匠性を重視したバルコニーの下端には化粧の鉄骨に排水できる部分がありません
手すり内部に入った雨水貯まる一方の造りになっています

 
 バルコニーの外壁を解体しました
薄べニアには防水のルーフィングを張らずにラスモルタルが塗られていました
木製の下地は腐食していました
モルタルとタイルの重量を支えられなくて壁の崩壊が進んでいました
壁下地は簡単に壊れました
事故が起こる寸前でした

 
 鉄骨胴縁にФ6mmのワイヤーメッシュを溶接接合しました

  

 ワイヤーメッシュにリブラスを結束線で固定しました

 

 これでモルタルが塗れるラス下地ができました

 
 
ラス専用の軽量モルタルを使用します

 

施工面が曲面なので
荒塗りと仕上げ塗りの2工程でモルタル層を作ります

 
 
既存と類似したタイルを取り寄せて貼りました
既存のタイルが既製品にない場合は特注で焼くこともあります
その場合はタイルの製作期間がかかります

 
 
バルコニー下端には排水を考慮した防水シーリング目地を作りました

  

 バルコニー天端のアルミ笠木のジョイント部分は応急処置として
目地にブリッジシーリングを厚めに造りました

 

これで一安心ですね
大規模修繕の時にこのジョイント部分にはアルミ製の雨避けのカバーを取り付けをお勧めしたいと思います

 


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