MANA 09
今日のネタは、茨城のS様より依頼を受けて今年の3月に製作完了して走らせた「MANA 09」です。
ほとんどの方はご存じないと思いますが、「MANA」は1970年代に日本人カーデザイナー・三村氏がデザイン、設計して世に送り出した国産レーシングカーたちの名前なのです。
モデル名は「01」から始まりさまざまなカテゴリーの車両がデザインされ、1972年に世に出たのがこのMANA 09でした。
この車との縁は深く、弊社代表の浅田が、若くして不慮の死を遂げた杉山氏とコンビを組んでプライベーターとして購入し、「沼津マリーナS.P.マナ09」という車両名で1973年4月に富士スピードウェイで開催されたレース・ド・ニッポンに出場していた記録が残っています。
パイプフレームのシャシーにロータリーエンジン(12Aブリッジポート)が搭載され、後方縦置きにヒューランドの5速Hパターンドグミッションが組み合わせられています。
サスペンションは、アップライトなどに当時の外国製マシンの面影を強く残すものの前後ともオリジナルの設計とされ、ダブルウィッシュボーンを基本としつつもジオメトリー変化に強い独自の構造を採用するなど、メンテナンス性度外視ながらも非常に斬新な設計でした。
現在のオーナー、S様はこのような’70年代のレアなレーシングカー収集とレストア、そしてご自身での走行を趣味とされ、ひょんなことから手に入れられたこのMANA 09を、当時走らせていた弊社の許へとレストアを依頼されたのです。
↑持ち込まれた状態はこんな感じでしたが、カウルが当時のものとはだいぶ形状変更されてしまったり、欠品している部分がけっこうあったりと、「どうしましょう・・・」な状態でした。
それを、ああしてこうして・・・ ネットで当時の写真調べたり・・・ 無いものは作っちゃったり・・・ 写真から寸法拾い出したり・・・ リーバイス・ジャパンに当時のロゴのフォントデータ問い合わせてみたり・・・
↓で、完成!!
ここに至るまでには、オーナーS様の情熱と情報収集力に多大な助力をいただきましたm(_ _ )m
これからまた、大切にしてくれるS様のもとで、元気良く走り回ってほしいものです(^-^)