特別展 春日大社 千年の至宝 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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東京国立博物館で開催中の特別展 “春日大社 千年の至宝” に行ってきました。

春日大社
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


こちらは、奈良を代表する神社である春日大社が所蔵する名品の数々を紹介する展覧会です。
会場には、国宝に指定されている古神宝や、

古神宝


毎年12月に行われる若宮おん祭に関する品、

若宮おん祭


ドローンの視点で (←?) 春日大社を描いた 《春日曼荼羅》 が勢ぞろいしていました。

名画


・・・・・と、これだけでも、春日大社感 (?) は十分味わえるのですが。

な、な、なんと展覧会の会場に、本殿の一部が再現されているではないですか!!
(しかも、御間塀は実際に使われていた実物です)

本殿


思わず、拝みたくなりました。
賽銭箱があったら、自然にお金を投げ込んでいたと思います。

さらに、会場のあちこちで見かけるのが、春日大社でおなじみの鹿。

鹿
鹿


「新春 上野に春日詣」 という展覧会のキャッチコピーは、伊達ではありません。
まさに、春日大社詣気分が味わえる展覧会です。
星星
会場にないのは、鹿せんべい屋くらいなものでした。


さてさて、出展作品は約250点と、かなりボリューミーな展覧会。
その中で特に見逃せない展示品を、いくつかピックアップして紹介いたしましょう。

まずは何と言っても、国宝の 《金地螺鈿毛抜形太刀》 です。

金地螺鈿毛抜形太刀
金地螺鈿毛抜形太刀
国宝 《金地螺鈿毛抜形太刀》 平安時代・12世紀 春日大社蔵 (注:展示期間は1/17から2/19まで)


春日大社でもめったにお目にかかれないという超貴重な刀。
柄や鍔などの金具は純金製。
鞘には金粉や螺鈿が施されています。
そんなゴージャスすぎる刀にも関わらず (?) 、近づいてよ~く見てみると、

部分
部分
国宝 《金地螺鈿毛抜形太刀》 (部分) 平安時代・12世紀 春日大社蔵 (注:展示期間は1/17から2/19まで)


猫と雀の姿を確認することが出来ます。それもたくさん。
こんなにラブリーな絵柄だったとは。
ギャップ萌え必至です。

ちなみに、この猫と雀をモチーフにしたオリジナルキャラのグッズの数々が、お土産コーナーに。

ちゅん


おそらくギャップ萌えした人が、グッズ化計画を進めたのでしょう。


また、国宝の 《赤糸威大鎧(梅鶯飾)》 をはじめとする、

赤糸威大鎧(梅鶯飾)
国宝 《赤糸威大鎧(梅鶯飾)》 鎌倉時代・13世紀 春日大社蔵 (注:展示期間は1/17から2/19まで)


日本を代表する甲冑の数々も見逃せません!
僕が訪れたときは、春日大社が所蔵する国宝の甲冑4領のうち2領が展示されていましたが。
2月14日から19日の6日間だけは、その4領が揃い踏みするとのこと。
甲冑ファンにとっては、スペシャルなウィークになりそうです。


個人的にオススメなのは、展示のラストに待ち構えていた獅子と狛犬たち。

獅子


彼らは、実際に本殿を護っていた獅子と狛犬で、2016年の式年造替で役目を終えたばかり。
心なしか、少しリラックスした表情に見えました。
そして、お仕事をリタイアしたばかりで、少し寂しげに見えました。
会期終了まで、どうぞ展覧会の会場をお護りください。




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