好評企画 『大東京めったに行かない美術館巡りツアー!2』 を開催してきました。
前回の “1” では、
UKIYO-e TOKYO → 講談社野間記念館 → 豊島区立熊谷守一美術館
の3つのめったに行かない美術館を巡りました。
そして、今回の “2” で巡ったのは、
横山大観記念館 → 竹久夢二美術館 → 弥生美術館 →
立原道造記念館 → ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
の5つのめったに行かない美術館。
どの美術館も、小粒ながらそれぞれ味わいのある美術館でした。
大手の美術館 (?) ばかりに行くのでなく、
たまにはこうしためったに行かないような美術館を巡るのも乙なものです♪
さて、5館も巡って来たわけですが、観シュランガイド2009的には、
そのうちの1つ・弥生美術館で開催中の
“昭和少年SF大図鑑展 -S20~40' ぼくたちの未来予想図- ” をご紹介いたします。
『未来予想図』 とは言っても…
ブレーキランプは関係ありません。あしからず。
この美術展は、
昭和20年から40年にかけて発行された少年誌の表紙絵や口絵を飾った…
このような 「未来予想図」 を中心に、
冒険科学絵物語、SF漫画、少年少女SF全集、
さらには、宇宙・SFブームから生まれたプラモデルなどの玩具や文具までもが出展されています!
男子が熱くなること間違いなしの美術展です!
さすがに、年代はズレますけども、
昭和58年生まれの僕でも、かなり熱くなりました!!
美術館で、こんなにも興奮したのは、初めてではないでしょうか。
特に、ウルトラ怪獣のソフビ人形は、激アツです (笑)!
それから、
サンダーバード関連資料や、
サンダーバードのプラモにも大興奮!
他にも、懐かしSF漫画の関連グッズが大集合してまして、
男子アドレナリンが、かなり出まくりました!!
先日、江戸東京博物館で開催していた手塚治虫展よりも、熱かったです!!
9月27日までの会期なので、
会期中にもう一度、世代ドンピシャの父を誘って行ってみようかなと思っています。
大興奮したので、3つ星…と言いたいところですが、
2つ星。
冷静になってみると、
ただ少年心をくすぐるものが、所狭しと展示してあっただけという感じで、
美術展という感じではなかったです (笑) 。
とは言え、これらの展示品…
特に、 「未来予想図」 は、美術作品として観ても、大変面白かったです。
例えば、小松崎茂が描いた《エア・カー時代》 (昭和36年)
何なのでしょう?この圧倒的な世界観は?!
まぁ、おそらくこんな未来は来ないでしょうが (←夢がない…) 、
それでも、 “もしかしたらあり得るかも♪” と思わせてくれる説得力があります。
何よりもスゴいのが、
これだけのリアリティがありながらも、全ては想像で描かれたものだということ。
想像の産物を、こんな風に描けるとは!
いやはや、おみそれしました
こうした絵を観て、子供時代を過ごした少年には、
未来は、とっても眩しい世界のように思えたことでしょう。
あの頃の少年は、きっと、いい大人に育っている…はずです。たぶん…。
それに比べて。。。
僕らが読んできた少年誌の表紙絵や口絵は、ほとんどがアイドルの水着のグラビア。
これで、どんな子供が育つというのでしょうか (>_<)
何か悲しくなってきました。
別にほしのあきや、アッキーナが悪いとは言いませんが、
せめて少年たちのために、少年マガジンや少年サンデーには、登場しないで頂きたいものです。
さてさて。
熱くなること間違いなしの美術展ではありますが、
この美術展、笑えること間違いなしの美術展でもあります。
“さすがに、それはないだろ (笑) !”
というツッコミどころが満載でした。
画像が見つからなかったので、是非、本物を見に行って頂きたいのですが、
・お母さんロボット
・銀行強盗対策マシーン
・マジックハンドを装備した空飛ぶ学校
・宇宙エイ
は、特に必見です!
あと、細かいことなのですが、
こうした、いかにもSFチックな絵にも関わらず、
原画版に、 “8寸7分” という書き込みがあったのには、ビックリしました!
「未来予想図」 とは言え、尺貫法で表すのですね。
とにかく、いっぱいロマンを感じて、いっぱい笑える美術展です。
この夏休みは、童心に返ってみてはいかがでしょうか?