絵描き男の料理徒然草⑩・「豆腐・牛乳」
搾りたて風味に舌鼓
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【トーフー】と聞こえるラッパの音色・・
夕飯前に小鍋を持たされ、自転車で来る豆腐屋のおっちゃんに走って行った子供の頃が懐かしい。
大豆と枝豆は同じもので、7月に種が蒔かれ9月頃の若いさやを摂るのが枝豆、
11月まで待って葉が落ちて黄色く熟成した房に変化したものが大豆。
大豆を煮て搾るとおからと豆乳ができ、豆乳を温めて表面が固まったのが湯葉,
にがりで固めたのが豆腐である。
秩父産国産の大豆で生産する工房水むらをはじめ、
美味しい豆腐屋さんが秩父にあって、大量生産でない絞りたての風味が感じられる。
おっちゃんに繋がる味、あの時の夕空は、フルーツ牛乳のような色合いをしていた。
玄関先に箱が設置され、瓶の擦れる音とともに配達されていた牛乳・・
スーパーの紙パックに大量に並ぶものを買うよりも、
こうした配達ものは、毎日届く=新鮮=絞りたての
風味の印象に繋がり、安心が感じられたものだ。
秩父では戸田牛乳をはじめ、地元の乳牛から生産したものが流通されている。
人を育む乳・当然ながらそれは母乳だが、
豆からの乳(豆乳)や、牛からの乳(牛乳)も人の成長を助けてくれる。
注:アレルギーの方や乳幼児は別。絞りたて濾(こ)したての風味を
残した美味しさは、全国シェアしないからこその、恵みの味なのだろう。

今回の絵の題名は【搾りたての乳の恵み】です。

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