オーケストラ・ヴィンデ「大地の歌」 | MOONAGE

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今日は、新宿文化センターで行われた、

アマチュアオーケストラ、”オーケストラ・ヴィンデ”の第1回定期演奏会に伺いました。

ヴィンデさん自身にお知り合いがいるわけではなく、ごめんなさい・・・

望月哲也氏の歌う「大地の歌」が聴きたかったのです~;;;



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演目は

第一部、伊福部昭 「シンフォニア・タプカーラ」

第二部、G.マーラー「大地の歌」


シンフォニア・タプカーラという曲は、初めて聴いたのですが、

「生」の息吹、力強さ、優しさ・・・

そういうものを、散りばめた様な曲でした。

アイヌの伝統舞踊の形式なんだそうです。

男性の踊りで、大地を力強く踏みしめる・・・力強さもあれば、

2楽章のような静かで美しい曲もあり・・・。


そして、「大地の歌」。

アマチュアで挑戦するのは、なかなか難しいと思います。

ヴィンデさん、よくやった!という感じです・・・。

やっぱり難曲なんだなというのがわかります。

テクニック的にも、表現的にも・・・。


音の語尾?の処理っていうのがやっぱり難しそうで、

きっとプロがやっても、難しいのだろうなと、シロウトは思うわけで・・・。

感傷的だったり、官能的だったり・・・そういう表現って、難しい。

微妙で、デリケートで、

かなりの音程の正確さが求められる場面が多くありますし。


ソリストさんたちがとてもいい音を奏でていましたよ。

フルート、コールアングレ、バスクラリネット・・・素敵な音でした。

ホルンもチームで健闘!!

この方たちの音が、特に印象に残っています。

チェレスタの方も素敵でした。


歌の二人のソリストは、さすが!!という感じ。

タダで聴いてしまっていいのですか???というくらいです。

(webチケットを持っていくと、入場料が無料なんです;;;)


これだけの音が、カオスのようになって鳴っている中、

スッと歌が立って現れる・・・って、本当に美しいです。


1楽章って、こんな感じのバランスなんでしょうか・・・

あまり生で聴いたことがないもので・・・

テノールのソロが埋もれてしまいそうになりますね。

(聴く場所も影響したのかな? 1階の中央付近でした)

望月氏はMAXで歌われているようだったのですが・・・。

カオスのようにオケが鳴っていて、

さらにホルンがベルアップして吹いているような中での、テノールソロ・・・

どれだけのパワーが必要なんだ???という感じです。

マーラーも酷ですね・・・笑。


でもでも、私一楽章、すごく好きなのです。
生きていることの光と影、

~喜びと・・・実はそれが刹那的で哀しいこと・・・が見えるようで。

青春や幸福の翳り・・・のようなものが、見えるんですよね。

キュンとした気持ちになってしまうのです・・・。


3楽章と5楽章はかなりよくソロが聴こえていました。

はつらつとした感じが、よかったです。

楽しそうに歌う望月氏がよかったな~。

望月氏も「大地の歌」お好きなんですよね・・・。

この歌の詩にかなり入り込んで歌われていて、

表現力の豊かさ、声がクリアで美しいところ・・・

オケの混沌とした中から、あのクリアな声が立ち上っていくようなところが、

やはり素敵だった~!!


メゾの日野妙果さん・・・。

彼女の6楽章…! 素敵でした・・・。

深みのあるいいお声なんですよね。

こんな素敵な声が出せたらいいなあ・・・。(無理です;;;)


チェレスタとの掛け合いの、

最後のewig ewig・・・の繰り返しはぞくっとしてしまいました。

オトナの歌い方。

この深みが・・・。


いやいや。。。

「大地の歌」やっぱり一筋縄ではいかない、いい曲です。

マーラー、どうしてこんなに素敵な曲を書いてしまったんだろう。


望月氏、またぜひ歌ってくださいね!