11/12 12:30 ちょっと書き換え実行;;;版
新宿副都心近くの某所。
ドン・ジョヴァンニの稽古場見学に当選したので、行ってきました。
あいにくの雨で、寒かったけれども、
それを全く感じさせないほどの熱い、ギュギュっと詰まった時間でございました。
まずは、集合して、音楽評論家の室田尚子さんによる、
作品についてのレクチャーを30分ほど。
とても気さくな方で、初心者にも親しみやすいレクチャーでした。
ドン・ジョヴァンニというオトコの魅力と、生きざまについて、
先生は熱く語っておられました。
◆
稽古は元学校の体育館だったところに、所狭しと作られているセットで行われました。
体育館なので、見学する私たちは、
梯子をよじ登って、いわゆる体育館の上の応援席のような部分に一列に座りました。
(スカートで行ってしまったので、梯子に難儀・・・笑)
しかし、セットがとても近いので、
歌手の方々の細かい表情や演技まで特等席のようによく見えるんです!!
感動しました。
稽古場のセット全景はおおよそこんな感じ。
これだとわかりにくいんだけれども、セット自体が向かって右上がりの坂になってます。
後ろにいくつも扉があって、扉に数字が書いてある・・・。
この扉の数字・・・どう見ても年号だと思ったので、
見える部分だけメモって帰って、関連ありそうな年号を調べてみました。
(日本史学科卒なもんで・・・笑 西洋史の年号には疎い;;;)
1837年・・・英:ヴィクトリア朝開始
1848年・・・仏:二月革命 ルイ・ナポレオンの第二共和政開始
1644年・・・仏:ルイ14世の時代、ストラディバリの生まれ年!
1776年・・・米:独立戦争・宣言
ビンゴ!
室田先生のレクチャーの中で、登場する3人の女性の衣装は、
ロマン、ロココ、アーリーアメリカンになっているという話があったのです。
それじゃないか!! この年号は・・・
ロマンっていうのが、ちょっと怪しいけれど・・・。
※追記
スミマセン。
私の誤認があったようです。
「アーリーアメリカン」ではなくて、60年~70年代の「現代アメリカ」の設定とのことでした。
聴き間違えたみたいです・・・汗
ご指摘いただいてありがとうございましたm(__)m。
私も勉強になりました~!!
扉と、ソファーと、イスと、机と・・・
2幕にはシルキーなカーテンや、一段高くなっている台なんかも登場するけれど、
わりとシンプルなのか???
こればっかりはよくわかりません。
◆
この通し稽古は、衣装はなし。
(コルセット系のものや、スカート、ガウンなどはなんとなく、
動きの調整のためか羽織ったりしていたけれども)
メイクもなし。
歌手の皆さん、ジャージだったり、Tシャツ&スカートにレギンスだったりするので、
本番の衣装が非常に楽しみ。
衣装のイメージ画が掲示してあったんだけれども、
近くに行ってみてくるのを忘れた・・・無念・・・。
稽古中、撮影もしていいと言われたんだけれども、
携帯しかもっていなかったので、シャッター音が気になって、お邪魔になるだろうと思い、
撮影はほとんどしませんでした(^_^;)。
近くに一眼レフで撮影している方がいらして、羨ましかった・・・
(読んでいらしたら、是非写真ください・・・笑 男性の方でした・・・!!)
★キャストは24日・27日組
ドン・ジョヴァンニ 宮本益光
騎士長 斉木健詞
ドンナ・アンナ 文屋小百合
ドン・オッターヴィオ 今尾滋
ドンナ・エルヴィーラ 小林由佳
レポレッロ 大塚博章
マゼット 近藤圭
ツェルリーナ 盛田麻央
私がチケットを買っているのと違う組なんですが・・・
こっちも見たくなってきたぞ・・・(^_^;)。
自分の思い描いてきた「ドン・ジョヴァンニ」を、
粉々に破壊してくれたのが、カロリーネ・グルーバーさんの演出です。
もうね、別物・・・と思って見た方がいいのかもしれません。
◆
なんといっても、ドン・ジョヴァンニの宮本さんが、しなやかでセクシーすぎるんですよ。
もちろん歌も素敵ですし、
なんといってもお芝居が半端じゃない!! 表現が細かいですよ・・・。
下手すると、ココロを持って行かれます・・・笑。
私もかなりやばかったです。
だって、終了後、例の梯子の下で待っていてくださって、
ニッコリ笑って、「ありがとうございました・・・」って、言ってくださるんですよ。
この超官能的なドン・ジョヴァンニを見た後に・・・ですよ・・・!
ま、負けそうです・・・これは反則だ!!(笑)
また、ラブシーンの多いこと・・・。
こどもは見てはいけません・・・爆。
マゼット君まで、餌食になってしまってましたから・・・汗。(BLですか???笑)
ジョヴァンニと女性陣は官能的な表現・表情が求められているシーンが多いです。
黒田さんは、また全然違うイメージのジョヴァンニになっていそうな気がします。
◆
だんだんネタバレ系の表現がで出てきますので、
ネタバレを控えたい方は、そろそろやめた方が?(笑)
対象的に、ジョヴァンニ以外の男性陣は・・・ダメ男くんのイメージが強いです。
(もちろん騎士長は除きますが)
マゼットはちょっとピントがずれている、没個性の草食男子のイメージだし、
オッターヴィオも、実は自分のフィアンセのアンナが、ジョヴァンニのことが好きだなんて、
(なんと、そういう演出なんですよね・・・冒頭に襲われるシーンがありますけれど、よく見てくださいね、あれっ?と思います。)
微塵も気が付いていない。・・・状況がまるでわかってない、踊らされている感の強いオトコなんです。
2幕後半は憐れになるくらいに;;;
望月さんがおっしゃっていた、KYの意味がやっと分かりました!!!!
レポレッロは考えていたものより存在感が薄い…もっと道化の部分を出すのかなと思ったけれど、
そうでもなかったんですよね。
レポレッロとジョヴァンニが服を交換して・・・というシーンがありますが、
そこはなんだかわかりにくかったなあ・・・。
歌詞とあのお芝居があっているのかどうか・・・確認してみないとわからないですが・・・
◆
謎の部分が多い演出で、う~~ん???・・・と考えながら見てしまいました。
じゃあ、アンナにとって、「復讐」ってなんなのよ???
ここで思考のドツボにはまってしまいました。
父の敵であることには変わりないんだけれども、
それより、愛や欲望の方が、上を行ってしまっているんだろうか?
背徳のうえに・・・?
ここにあるのが、エロスとタナトス。
死と血の匂いもするけれども、
愛する人の匂いもする・・・みたいな受けとめかたでいいのかしら?
いや、待てよ…ジョヴァンニとアンナは実は共犯ってこと? それは曲解しすぎ?
愛する人と奔放に生きていきたいという、アンナの本音?!
飛躍しすぎかな? 歌詞とは合わなくなってしまいそう・・・?。
そして、女性陣がいろいろな時代の衣装を着るというところから・・・
もしや、3人の女性は”概念的に”同一人物???
輪廻という概念が、西洋にあるかどうかは分からないけれども、
もしや、どの時代に生まれても、きっとジョヴァンニを見つけて、出会い、
それがどんなシチュエーションにあっても、もう一度愛し合いたい・・・、
それだけジョヴァンニは麻薬のように魅力的だから…という、
実はエロス系純文学???
ジョヴァンニ自身も、時空を飛び回っている世紀の猟色家?
見当違いも甚だしいと思われそうです。
ごめんなさい。
シロウトなんで、勘弁してくださいm(__)m 後付謝罪;;;笑
男性陣は確実に、ドン・ジョヴァンニという既成概念を崩す存在の出現によって、
自分や、自分と恋人との関係性、未来を見つめなおしますよね。
それはないだろうと思うかもしれないし、
やっぱりね・・・と諦観があるかもしれない。
すごい勢いで揺さぶられると思います。
果てしない私の妄想が膨らみますよ、これは・・・笑。
難しいです。
まだ全然理解しきれていないなあ。
う~~~~ん。
こんな風に、思い巡らせながら見るのも、楽しいと思います。
色々な捉え方ができそうです。
で、これは二期会さんからの口止め条項・・・。
地獄落ち・・・に異変が・・・笑。
これは劇場でお楽しみください・・・笑。
・・・と考えていたら、かなり夜も更けてきてしまったので、
続きは明日。
今度は、かわいかったツェルリーナちゃんや、
アンナ役の文屋さんの歌について、書いていきたいと思います。
追記や書き換えも大いにあるかもしれません;;;
では、また!!