パルマローザ Cymbopogon martini
（Kymbe=小舟）
（pogon=ひげ）
（=人名）
※インドに進駐してパルマローザ種子を
採取した、イギリスのマーチン陸軍
大将の名にちなんだ
科：イネ科
ノート：トップ
抽出部位：葉
抽出方法：水蒸気蒸留法
主成分：ゲラニオール（=強い抗菌作用、鎮痙作用、鎮痛作用、解毒作用、興奮作用、収斂作用、抗不安作用、皮膚弾力回復作用）リナロール（=以上モノテルペンアルコール類）、酢酸ゲラニル（=エステル類）
五行：火
使用頻度： ★★☆
スキンケア：★★★
精油名の一部、Palmaは手のひらやシュロ、rosaはバラという意味があります。この植物の葉の上部が掌状に分裂したシュロ（棕櫚）の葉のような形で、ローズの様な香りがするため命名したと思われます。
・・・
パルマローザの画像がなくて、ハーブウォーターに張ってある写真を写してみました
よ～くみると、イネの葉が、シュロのように広がっているのがおわかりいただけるかと思います・・・
パルマローザの蒸留は18世紀に始まりゼラニウムに香りが似ていることから、インディアンゼラニウムやトルコゼラニウムなどとして、高価なローズの増量に使用されたこともあるのだとか。
このように、バラ様の香り、と表現されることが多いこの精油ですが、私は個人的にバラのような香りよりも、フレッシュな明るい草の香りを連想します。精油のブレンドで、柑橘類ではないフレッシュ感を出したいときによく使う精油のひとつです。お客さまにも人気が高い香りのひとつですね。ただ、パワーがある香りなので、評価は分かれるところです。
主成分のゲラニオールは、大変強い抗菌活性があるため、菌や真菌の働きを抑えたいとき、非常にいい仕事をしてくれます。
インドの伝承医学アーユルベータでは、熱病や感染症の治療薬、胃腸の感染症などに用いてきました。尿道の感染症や膣炎の治療やその他、神経痛、リウマチなどにも使用してきたようです。
ゲラニオールを多く含む精油は同じように抗菌活性が強いフェノール類などと違い、皮膚への負担も少ないことから、スキンケアにもお勧め。
抗菌アロマの第一人者、井上重治先生は、この点に着目して、白癬菌の緩和（治療といってもいいかもしれません）に、パルマローザを使った足浴が有効であることを立証していらっしゃいます。白癬菌の治療薬は、高齢者や体力が低下した方には非常に負担になるのですが、パルマローザの精油は、その点胃腸等の負担も心配ありません。また、足浴を実践することで、血行が良くなり皮膚や爪の成長にもよいこと、香りのよさが精神衛生上にもプラスに働くことなども立証されています。今後、高齢者の施設などでパルマローザ油による足浴が広まってくれることを願います。
私のお客様では、思春期のニキビにパルマローザを使ったスキンケアで改善した例が多くあります。アクネ菌の増殖を抑える働きがあるのでしょう。ちなみに、熟年女子（？）にも細胞成長促進作用、収斂作用があるため、シワの予防、乾燥肌の回復、毛穴の引き締めなどにお勧めです。
ゲラニオールには、幸福な気持ちをもたらすと言われるドーパミンの分泌を促進するという報告もあります。更にゲラニオールは液状よりも気体の状態の方が働きが良いとされていますので、気持ちが沈んだとき、沈みそうなときには芳香浴がお勧めです。
また、胸部のエネルギー中枢であるハートのチャクラに非常に馴染む精油ですので、心因性の動悸や、愛情に関する問題を抱えているときにもお勧めの精油だと思います。私のお客さまで、疲れたときに不整脈が出たと思ったら、すぐにパルマローザを胸部に塗布する（キャリアオイルで希釈して）と楽になるという方もいらっしゃいます。（ただし、これは治療に変わるものではありませんので、心疾患を抱えていらっしゃる方は、補完的に自己責任の下で使用する様お願いいたします。）
ちなみに、強い収斂作用は子宮も収縮させるため、妊娠中の女性は使用を控えた方がいい精油です
スキンケアにはハーブウォーターも好評です！カンジタ皮膚炎のお客様は、絶賛していますよん。痒みが酷いときにも、消炎作用があります。
- ￥2,310
- 楽天
