ベルガモット Citrus bergamia
(=シトロン、ミカン)
(=ベルガモ←イタリアの都市名)
科:ミカン科
ノート:トップ
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主成分:酢酸リナリル(エステル類=鎮静=鎮静作用、鎮痙作用、神経バランス回復作用、血圧降下作用、抗炎症作用等)、d-リモネン、γ-テルピネン(モノテルペン炭化水素類)、リナロール(モノテルペンアルコール類)
特徴的な成分:ベルガプテン、ベルガモッテン(ラクトン類→フロクマリン類=光毒性あり)
五行:木
使用頻度: ★★★
スキンケア:★★☆ 光毒性に注意
紅茶のアールグレイのフレーバーですね。柑橘類の果皮から圧搾されたシトラスオイルですが、他の柑橘類と違い、酸味はあまり感じられません。フルーティかつフローラル、そしてほろ苦さが特徴です。私の経験では、アロマ初心者にも好まれる、人気がある精油のひとつです。
多くの精油の中で、トップクラスの抗うつ作用があることも特筆すべきでしょう。
ベルガモットは、ストレスなどが原因で起こる抑うつ状態、あるいは感情のコントールが制御できなくなった状態に、とてもいい仕事をしてくれます。
以前、会社員をしていたときに、感情的なふるまいをする上司のごみ箱や机上に、ベルガモットをしみ込ませたティッシュをよく忍ばせたものです。運よく彼は、この香りを拒否することはなく、かつ、これを行うと眉間のしわがほどけて、紳士になるから助かりました(笑)ビバ!ベルガモット!!
また、神経性の消化不良や食欲不振などにもよし。
ベルガモットは気の流れを整える働きがあります。怒りでワナワナ震えるような状態、神経痛や、筋肉の痙攣など、風に揺さぶられるような状態が体のどこかに起こったときには、使ってみる価値がありますよ。
泌尿器の感染症にもよいとされています。膀胱炎になりやすいという私のお客様は、ちょっとおかしいかな?と思ったらベルガモットでアロマバスに入って、休むようにすると、症状が回復する!と仰います。膀胱炎経験者は、サンダルウッドと共にレパートリーに加えることをお勧めします(あくまでも自己責任のセルフケアです)。
鎮静作用に優れた精油。ストレスで眠れないというときにもいいでしょう。
五行で精油を選択する際は、『木』ではカモミールローマンと合わせて、使い勝手がよい精油です。
興味深いのは、アロマリサーチに掲載されていた情報です。ベルガモットは心臓の保湿作用があるのだとか。心臓を保湿ってなんでしょう・・・。強心作用があることでもエビデンスが取れているそうです。
ベルガモットは白斑や妊娠線予防、ニキビや湿疹など皮膚症状にもいい仕事をしてくれますが、光毒性があるので注意が必要です。ただ、最近ではFCF(フロクマリンフリー)と言って、光毒性の原因となるフロクマリンを除いた製品も販売されています。こちらでしたら日中の仕様でも大丈夫ですね。FCFをどうやって作るかは・・・今度別建てで記事にしましょうかね。
こちらは、キリンビバレッジ のHPから拝借しました
ベルガモットちゃん。
精油は完熟する前の物から圧搾されるということですが・・・メーカーによるでしょう。
ベルガモットは接ぎ木でのみ育つ『奇跡のみかん』とも言われているとか?
ベルガモットはビターオレンジ(橙)とマンダリンの交配種だという説、その他レモンだのライムだの諸説あり、どれが本当か私もわかりましぇん。ベースはどうもビターオレンジらしいです。
クリストファー・コロンブスがこの木をカナリア諸島で発見し、それをスペインとイタリアに導入したのだとか。すでに1725年には、イタリアで民間療法に取り入れられていた記録があるそうです。
プラナロムのベルガモットは、精油の色が濃い緑色です。
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メドウズのメディカルグレードのベルガモット。こちらFCFですから、透明の精油。光毒性はたぶん、大丈夫でしょう。ホリスティック、という観点から見ると、悪さをする成分だからと言って、分留するのはいかがなものか、という考え方もあることは事実です。
ちなみに、シソ科にもベルガモットというのがあります。
↑これ。和名を松明花(タイマツバナ)といいます。
柑橘系のベルガモットとは、全く別物です。ベルガモットに良く似た香りがします。
そして、
これもシソ科です。ミントの仲間で、柑橘系のベルガモットとは別物。タイマツバナとも違います。ベルガモットミント、これはこれで、また芳しい香りがします。