取りあえず再訪へ--三鷹「ウィルビルス」 | 『今夜もおお腹いっぱい』

『今夜もおお腹いっぱい』

食べ歩き以外に堅い話も書くと思います。
来られた方はペタよろしく。

 先々週はマイミクさん主催オフ会で三鷹「ウィルビウス」(http://restaurant-virbius.jimdo.com/)(http://tabelog.com/tokyo/A1320/A132002/13142890/)でした。最近mixiグルメの間で令名湧き出でたこの店へと改札を出ると、駅前ではクリスマスイルミネーションの点灯式中でしたが、スルーして店へ。玉川上水に沿って南下すると数分で店に着きました。
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 古代ギリシア様式を渇望した19世紀アメリカセレブ達が自宅に競って作ったソラリウムを彷彿させる建築を横目に入店。
 コースはおまかせ1種のみで、アミューズ・前菜・スープ・魚料理・肉料理・デザートの定番構成。飲物の注文をしつこく求めない点にまず好感を抱いていると、最初に出された「ほうれん草と牡蠣のグラタン」からして、アミューズの量ではない! ガッツリ系フレンチを予測させられつつ、適切に多い量に心地好い存在感を楽しみます。続く冷前菜が「生ウニと人参のムース、コンソメゼリー寄せ」。
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 人参の味と香りが強過ぎないながらもしっかり存在感を主張しており、ウニとのバランスが抜群なので、かえってさっぱりした口当たり。でも「人参嫌いな人には食べられないよね」と意見一致。コンソメゼリーも仄かに香辛料の役割を果たしてます。
 温前菜は「ホタテと秋鮭のパイ包みスープ」。
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 ロシア料理のクリブーイ(壺焼き)を彷彿させるスープ・アンクルート。出された時の香りは何?と、同席した方がパイ生地に密かに乗せられたクミンが隠し味となっていることを突き止めました。寒い今夜だけに、温かい料理はありがたい。そういえばフレンチって、冬向けの温かい料理って、店が高級になるほど出ませんね。星付きなどの「レストラン」が本来、車で送迎される階層しか客として来ないからかも。オーベルジュだって宿料理だから、食事後の外出は想定されてないし。
 魚料理は「黒むつのポワレとロールキャベツ」。これも事実上“半スープ”料理、魚の焼き上がり加減や身のほぐれ方が高級和食のよう。ロールキャベツとの相性はピッタリとはいえないが、今夜みたいな寒い夜には好感高まります。
 肉料理は、エゾシカのロースト。これも舐めてかかっていたら、出されてびっくり。
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 豪快な切り方もさることながら、火加減と肉の柔らかさが皆絶賛。低温ローストでレア過ぎてナイフで切れない某ミシュラン店みたいなこともなく、レアの良さのみを保持した出来栄え。
 そんな肉がone of themに見えてしまう野菜の豪放な盛り付けも魅力。キクイモなど特色ある野菜を多々散りばめ、肉との食感もよく合います。
 ここまで食べて来て、かなり満腹。デザートは別腹を発動して「マロンパイとハチミツのアイス」を食べ切ったものの、小菓子はさすがにギブアップ。

 これだけの量と内容で、コース5500円+席料500円。「席料」という価格設定は疑問ですが、まあ総額安いからいいか。早速来年の予約を取ろうとしたけど、予約は年内しか受けてないと言われました。またの機会を期待したいと思います。

ウィルビウスフレンチ / 三鷹駅

夜総合点★★★★ 4.3