夜の白むとき―UC 外的活動のかげに (2/8) | 幾星霜遥かのブログ

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そんなことまで◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

兄弟食口の文書にはあと一つ、情報がありました。本当は私も触れたくない内容で、お話すべきかどうか迷いに迷ったのですが、公になった事件の中にその存在が明らかにされ、すでに報道がされており、事件から40年の時を経て、風化も進んでいると思われますので、UCの本質を明らかにするために触れることにしました。

 

777の中には私を始めとして名もない(本当にそうですよ、そういうメンバーも入ったということです)食口も多かったのですが、中には誰もが知っているような有名で、目立つ食口もいました。そういう食口の場合、マッチング(当時はまだこの言葉は使っていなかったと思いますが、分かりやすいのでこれにします)のあと、「ねえ、○○さんの相手誰?」なんてことで盛り上がっていました。ところが、その中に当然いるはずの超有名なエバさん(女性食口)がいないのです。そして、私たちの世界から忽然と姿が消え、その後二度と日本UCの活動の中に現われることはありませんでした。

 

UCの場合、誰かいなくなったときの常套句が、“堕ちた”、つまり離教したということです。でもその場合は、いずれ風の便りにその事実が伝わってきていました。ましてや彼女は超有名食口です。そうですね。今時のアイドルでいえば、ちょっと『剛力彩芽』似でしたか(あ、剛力さんはUCとはまったく関係ありませんので、お間違いなく)。ですから、誰もが関心を持つ人で、離れたとすれば、すぐ伝わっていたでしょう。離れたとは考えられませんでしたね。

 

それからもう、十数年の時が経っていました。そんな時にその兄弟食口の文書に彼女の名前が登場してきたのです。なんと韓国政府高官の愛人になっていたということなんです。そういえば、文開祖が“韓国の男は日本の女を愛人にすることが夢なんだよ”といっていました。それを聞いたときは、それは、気持ちの問題をいっているのであって、まさか本当にそういうことをするとは・・・。

信じられない思いとはこのことでしょう。

 

でも、私が知らないだけだったのかもしれません。あの、金大中事件に関連して、韓国社会では事件調査の結果報道の中ですでに明らかになっていたんですね。ブログを始めたときのネット渉猟で初めて知りました。

そこには次のように書いてありました。

この方の名前が再び公になったのは、KCIA次長補李哲煕(あの金大中事件の首謀者の1人、公に金大中事件はKCIAが起こしたと述べた、また、KCIAの部長、次長は政治的な判断で役職につくことになるので、次長補は現場の総取締役の立場)に関して韓国の内務省が国会に報告書を提出した中にこの李哲煕の「愛人」としてこの方の名前が出されていたのです。

 

なんでこういうことができたのでしょうか。

この類のことは、私の中では権謀術数の入り組んだ歴史小説や、「忍法くノ一」などというフィクションの世界のイメージでしかありませんでした。そういえば何年か前、女優の長澤まさみがNHKの大河ドラマ「天地人」で真田一族の娘として、「功名が辻」では甲賀出身の忍びの娘でそういう役を演じてました。しかし、それもドラマの話しです。実話で身近に起こっていたとは・・・。

 

どういうことか、色々考えてはみました。

昔から一家の窮乏を救うため、わが身を売る女性の話は多々ありました。現代においても、女性スパイの話題がニュースネタになったりしています。しかし、“統一原理”を知り、性に対して極めて潔癖な信仰の道に深く入り込んだ女性が、どうして「くノ一」的なことを受け入れられるのか、理解に苦しみました。

 

皆さんはどう受け止められるでしょうか。

彼女が信仰が深く、“み旨”のため、わが身を捧げたのでしょうか。

 

 

切迫する北朝鮮再南侵危機は確かにありました◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

時は’70年。東アジア情勢は風雲急を告げていました。

60年代に顕著となった中ソ対立は、`69年にダマンスキー島の領有権をめぐり起きた軍事衝突でピークを迎えます。この間、中ソの間でどちらの側につくかで振れていた北朝鮮は、「主体思想」を掲げて民族主義的な国家運営に傾き、南北統一を強く目指すようになります。そして、次第に開く南北の経済格差に焦りを感じ、ついに‘68年に韓国大統領府青瓦台襲撃未遂事件まで起こしました。

一方韓国では、すでにブログでご紹介したとおり、北朝鮮の武力南侵、中ソの拡大路線の危機の中で国論は二分三分していました。このような韓国内外の状況の中で勝共が組織されたことはすでに見てきていただいたとおりです。

 

しかしながら、勝共は国策に沿う形で組織されているため、韓国内においては必ずしもUC(文開祖)が主導権を握ることができている訳ではありません(UCは“教会史”で表現されるているものより、実態ははるかに脆弱な、スキャンダラスな組織でした)。ここで文開祖が必要としたのは、韓国政府内で力をもっている人物です。もちろん古くからの食口の中にそうい人物がいれば、いいのですが、いませんでしたね。よくネットでは朴普熙氏のKCIAつながりの話しが出てきますが、人的関係はあったでしょうが、アメリカ駐在武官であった彼に、当時それだけ政府上層部まで影響力があったとは思えません。今でこそUC内で最高位といえる地位にまで上りつめましたが、彼が影響ある存在となり始めたのは、文開祖一家が渡米し、アメリカ政界へのロビー活動で重要な役割を果たした頃からでしょう。当時の韓国内の幹部たちは、「朴さん?・・・」「英語はできますが・・・」という感じでしたし、李ヨハネ先生などは「朴さんの信仰観と私たちのものとは違いますね」と言っていましたから。

 

それではどうやって、韓国政府内に影響力を持つ人物を掴むかです。

そのために使われた手段が、歴史開闢以来使い古された、愛人をあてがい篭絡するという手だったのでしょうか。

 

しかし、どうやって愛人になれたんでしょう。高官がUCに日本女性の愛人斡旋を頼み込んできたのでしょうか。それにUCが応えたのでしょうか。そしてまた、彼女が“み旨”として受け入れたということでしょうか。

この設定どうしても無理があると思いませんか。それでもし“摂理”が進むとしたら、そんな“摂理”なんかクソ食らえです(すみません、頭に血が上りすぎておもわず、汚い言葉遣いになりました)。

 

 

信仰のゆえなのか◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

特にこれは女性陣にお伺いしたいのですが、信仰により、愛人になれるものでしょうか。私は無理だと思いますが。一家の犠牲になるのは、その家族に対する愛でしょうし、フィクションの世界の女忍者も、実は一族に対する愛が裏づけになっています。

それに、愛人をあてがわれた韓国政府高官にしても、個人的な便宜は図ってくれるでしょうが、それによって、国家の行くべき道をUCの期待するほうに曲げていくでしょうか。

ですから、彼女が愛人になれたのは、信仰を超えるものがあったからだと思うのですが・・・。えっ?「その韓国政府高官を愛していたのか?」というご質問ですか。それはあり得ないでしょう。それなら単なる“堕落”でしょうから。

どう考えても“信仰”の次元で捉えることはできませんでした。“み旨”のため、ということでは無理だということです。

 

私のたどり着いた結論は、女性におけるアベル・カイン、ラケル・レアの形における復帰です。

外的にみれば正妻でない彼女はカインでしょう。しかし、“神”の血統であれば、内的には彼女がアベルであり、ラケルです。つまり、その韓国政府高官を“み旨”のために利用するという次元ではなく、彼を復帰する、彼を生み直すということです。これしか、深い信仰の故に、“み旨”にも命をかけてきた彼女が、“愛人(文開祖の講話の中ではむしろ妾という言葉が使われていますが)”という役割を受け入れることができた理由が見つからないのです。

 

彼女が私たちの前から姿を消したのは、WACLの開催に向けて日本中のUC信徒が走り出した’70年のことでした。その喧騒の中で、粛々と777双の準備が進められていました。

もちろん、私はローカルの一平信徒ですから、この準備に関してまったく知るところではありませんでした。したがいまして、事実や体験談としてお伝えできることはありませんが、その後の講話や思索を通して理解したことを材料に、一連のできごとを想像でプロットしてみます。

あくまでも物語(フィクション)です。事実としての根拠はありません。