「かぐや姫の物語」で日本人の誇りを! | SOTOBORI STREET EYE!~赤坂外堀通りで働く広報コンサルタントの視点~

「かぐや姫の物語」で日本人の誇りを!


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都内の木々もきれいに色づいてきましたね。
今日通りかかった国会議事堂前の銀杏並木は見事でした。


こんな日本の美しさを再確認させてくれる映画、「かぐや姫の物語」を見てきました。

ジブリ映画は私も子供も、家族そろって大好きです。
特にアニメファンではありませんが、ジブリ映画は常にそばにいたような気がします。


8歳の次男のお気に入りは「もののけ姫」と「天空の城ラピュタ」。

中学1年の娘は「となりのトトロ」を毎日のように見て育ちましたが、思春期に差し掛かった

今のお気に入りは「耳をすませば」。
中学3年の長男はちょっと珍しく、高畑勲監督の「平成狸合戦ぽんぽこ」の大ファン。


塾帰りの長男をつかまえて、仕事帰りの主人と映画館で待ち合わせ、家族そろって見てきました。
公開初日に映画を見たのは初めてでした。


せつなく、うつくしい、心にしみ入るような映画でした。


細部まで細かく描き込まれたアニメーションが主流の中、全く正反対の、シンプルな水彩画の様な描き方。

それがかえって1000年もの昔の世界をリアルに描いてます。
平安時代の日本って、とってもシンプルで、今よりも自然の美しさが際立っていたのだろうな、、、と気付きます。


余分なものをすべて削ぎ落として、筆だけで描かれた、赤ちゃんのかわいさ。
等身大に描かれた、生き生きとしたかぐや姫。
愛情あふれる翁と媼。
春になって一斉に花開く桜。
描かれるものすべてが、優しく、愛おしいです。


今は亡き地井武男さんの翁の声も素晴らしく、いっそうこの映画を、何か神がかった様な特別なものにしています。


見終わった後、「竹取物語」をおさらいしてみようと、wikipediaを調べてみたら、なんと原作ほとんどそのまま。
誰もが知っているけどよく知らないお話を、大きく変えるわけでもないのに、なぜか新しく、

こんなにも人を引きつける作品にしてしまう高畑勲監督は、やはりただ者ではありません。
1000年前のお話を、この先さらに1000年、2000年と語り継いでいくために、8年もの歳月をかけたのでしょうね。


そして、日本人に、日本の素晴らしさを気づかせるために作った作品なのかも知れないと思います。


今年は富士山が世界文化遺産に登録された記念の年。

そして来月には、和食が世界無形文化遺産に登録されます。
日本人の心の根幹にあるものが世界に認められた様で、嬉しいですよね。


震災の傷も癒えない中、今年またさらに多くの自然災害に見舞われた日本。
あらゆる方面から、「がんばれー」とエールを送られているのかもしれません。


日本人は自身を誇るのが苦手な民族だと思いますが、もっと誇っていいんですよね。
富士山も、和食も、素晴らしいじゃないですか!

「かぐや姫の物語」を見ると素直に、「日本人でよかった」と思えますよ。


今年もあと1ヶ月。自然の美しさを愛で、日本人であることを誇らしく思いながら、

元気に過ごしていきたいと思います。



Y.Y