石見銀山散策(3) | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

石見銀山から日本海に面した港町、温泉津にやってきました。

 

世界遺産石見銀山は銀山と大森の町並みだけではなく、生産から搬出に至る鉱山運営の全体像を明確に示していることにもその価値があります。

 

ということで、銀や銀鉱石の積み出しに利用された2つの港とその港町、銀山と港を結ぶ街道も構成資産に含まれています。

 

ここ温泉津は沖泊という港があった港町。

 

日が暮れてしまったので、沖泊までは行きませんでしたが、温泉津は文字通り温泉の町でもあります。

 

 

 

宿はとっていませんが、ここには日帰り入浴可能な温泉もあります。

 

こちらは元湯。

 

 

 

そして、こちらは薬師湯。

 

温泉津温泉は、日本の温泉町で唯一「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されているそうですが、この薬師湯はその代表的な建造物。

 

 

 

特にこちらの旧館(震湯)は大正時代に建てられた木造洋館で大正ロマンを感じる佇まいが目を引きます。

 

日が暮れてしまって暗くてよくわかりませんでしたが、薬師湯屋上から眺める旧館のとんがり棒のある屋根や石州瓦の屋根が連なる眺めも風情があるそうです。

 

また、お湯の方も体の芯からぽかぽかとあったまるとてもいいお湯でした。

 

さらに、おもてなしの心が素晴らしい。

 

番台で入浴料を払うと、オーナーが自ら入浴方法について丁寧にレクチャーしてくれるのです。

 

温泉から出てきたときも、帰る時も声を掛けていただき、体も心もほっこりさせていただきました。

 

 

 

温泉津温泉に来たのは温泉だけが目的ではありません。

 

温泉津温泉では、毎週土曜日の夜、龍御前神社で石見神楽を鑑賞できるのです。

 

この日の演目は「橋弁慶」と「大蛇」。

 

共に誰もがよく知るわかりやすい演目です。

 

 

 

まずは「橋弁慶」。

 

華麗な衣装を身にまとった牛若が登場します。

 

 

 

そして、武蔵坊弁慶が登場します。

 

 

 

五条の橋で弁慶と牛若が出会い、斬りあいがはじまります。

 

 

 

弁慶の長刀を、牛若が宙を舞うかのごとく身軽にかわすかわす。

 

 


激しいお囃子に煽られるかのように熱を帯びる見事な立ち回りの連続に引き込まれます。

 

 

 

今後は逆に弁慶が打ち込まれ、

 

 

 

最後には長刀を奪われた弁慶が降参し、生涯牛若に仕えることを誓います。

 

 

 

つづいて「大蛇」。

 

高天原を追われた須佐之男命は、通りがかった出雲の国斐伊川で、八岐大蛇が娘を食べに来ると嘆き悲しむ老夫婦と稲田姫に出会います。

 

 

 

須佐之男命は、大蛇に毒酒を飲ませて酔ったところを退治しようと一計を案じます。

 

 

 

準備万端整って、 「おねげえしますだ。」 「おぅ、まかせとけ。」

 

 

 

すると、大蛇が現れます。

 

 

 

続々と現れます。

 

 

 

とぐろ巻いて絡まってモリモリ盛り上がって、目の前が蛇で溢れかえる大迫力。

 

 

 

とぐろ巻いて横に並んでお揃いの決めポーズ。

 

八岐大蛇ですが、今夜は4匹の大蛇のようです。

 

 

 

仕込まれた毒酒を見つけ、樽に頭を突っ込んで飲みます。

 

 

 

酔っぱらったところに満を持して須佐之男命が現れ、目の前でくんずほぐれつの大乱闘がはじまります。

 

 

 

酔っ払い相手に意外に手こずりますが、1匹、また1匹と退治していきます。

 

 

 

現場は大混乱で、なぜかじじいもばばあも稲田姫も参戦。

 

 

 

何とか粘る最後の一匹を須佐之男命が倒し、稲田姫と結ばれるというヒーロー物語です。

 

 

いやあ、すごかったです。

 

「神楽」という神事でありながらも、かっこよく、リズミカルで、コミカルな部分もあり、舞台は大盛り上がり。

 

たまたま開催日に訪れることができて、なおかつ、いつでも必ず観られるというわけではない「大蛇」を観れて、かつ想像以上に面白くて感動しました。

 

これは他の演目も是非観てみたいですね。