2012年03月28日(水)

日本のデザイン

テーマ:読書日記

日本のデザイン――美意識がつくる未来 (岩波新書)/原 研哉
¥840
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高度経済成長期が終焉を迎え、人口減少社会が到来し、歴史的な転換点に立たされている日本。

経済モデルや社会システムなど、あらゆる分野において、新たな考え方を模索しはじめている今、この国の未来を描くために必要な「資源」とは何か?

著者は、その資源とは日本で古来から培われてきた「美意識」ではないかと考えます。

それは日本人の手がける仕事において共通してみられる「繊細」、「丁寧」、「緻密」、「簡潔」といった特質として現れるものであり、日本人が暗黙裡に共有している価値観のことを指します。

戦後、今日に至るまで高い評価と信頼を勝ち得てきた日本の工業製品も、こうした美意識や美意識によって磨き上げてきた技術の賜物であり、そういう意味ではなるほど「資源」と呼べるものなのかもしれません。

ただ、それが「資源」として十分に活かされてきたかというと、そうではない。

そこを改めて見直し、工業製品のみならず、サービスやホスピタリティの局面にも資源としての美意識を振り向けることによって、日本は新たなステージに立つことができるのではないか、というのが著者の考えです。


この本では、「資源」としての「美意識」を意識しつつ、著者自らが手掛けた仕事を中心に、様々なデザインについて語られていますが、特に印象に残ったのは、デザインそのものよりも、著者が日本人の美意識の核として捉えている「エンプティネス」についてです。

長次郎の「楽茶碗」や慈照寺(銀閣寺)東求堂の書院「同仁斎」をその典型として挙げていますが、「何もない」ということを意識させ、受け手の想像力を喚起させる簡素さのことを示します。

確かにそういった簡素なデザインの器や建築を見ると、特に何の予備知識もなくとも、意識を引きつけられ、何かしらのイマジネーションが喚起されるような力が作用しているように感じることがあります。

西洋のモダニズムの中で生まれてきた「シンプル」とは一線を画するこの簡素さは、日本ならではの誇るべき美意識なのかもしれません。


2012年03月27日(火)

人斬り以蔵

テーマ:読書日記

人斬り以蔵 (新潮文庫)/司馬 遼太郎
¥746
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師と仰ぐ土佐勤王党の領袖武市半平太に随伴し、その狂剣で京の街を震撼させた剣士岡田以蔵。

無学で常に己の正義を誰かの思考に預けることしかできず、人を斬ることでしか師の期待にこたえるすべを知らなかった以蔵は、やがて師にも見捨てられ、捨て犬のように身を滅ぼしていき、最後は土佐藩の藩吏に捕えられ、拷問の末、斬首される...

数多の志士が活躍したこの時代にあって、尊敬できるようなところなど何もなく、ただ時代に翻弄された迷い犬のような剣士ではありますが、その人生を思い浮かべると胸が痛みます。


この「人斬り以蔵」は、岡田以蔵を描いた表題作をはじめ、日本陸軍の祖とも言われる大村益次郎を描いた「鬼謀の人」や、加藤嘉明らに仕えたのち、浪人となり、大阪の陣で豊臣方につき憤死した塙団右衛門(直之)を描いた「言い触らし団右衛門」など、戦国や幕末の世に一瞬の輝きを残した人物を描いた中短編集となっています。

極めつけは、幕末、長州藩内で刺客に襲われ瀕死の重傷を負った井上聞多(のちの馨)の命を救ったということでのみ歴史に名を刻んだ志士、所郁太郎を描いた「美濃浪人」でしょうか。

最初のうち、「こいつ誰なんだ?」と、よくわからないままに読み進んでいき、最後の最後で、「ああ、あの時の井上聞多を救った医者ね!」と合点。

こういう歴史の大きな渦の中に埋もれてしまいそうな人物に光を当てる司馬さんの短編、けっこう好きなんですよね ^^




2012年03月26日(月)

生物学的文明論

テーマ:読書日記

生物学的文明論 (新潮新書)/本川 達雄
¥777
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「ゾウの時間ネズミの時間」の著者、本川達雄さんの本です。

サンゴ礁における共生やリサイクル、生物多様性と生態系、生物と水の関係、生物の形の意味、生物のサイズとエネルギーの関係、生物のサイズと時間の関係...

「ゾウの時間ネズミの時間」の延長線上の話と言いますか、そういった話を踏まえた上で、数学的・物理学的発想が支配する現代文明社会を、生物学的な発想でもって俯瞰してみようというのがこの本の趣旨になっています。

これを読んでいると、現代人がいかに生物学的な常識からかい離した考え方でもって生きているかということを思い知らされます。


例えば、生物のサイズとエネルギー消費量・時間感覚の関係。

生物の(体重あたりの)エネルギー消費量はサイズが大きくなればなるほど小さくなりますが、逆に生物の時間感覚はサイズが大きくなればなるほど遅くなります。

しかし、その一方で、一生の間に使う(体重あたりの)エネルギーの総量や心臓が脈を打つ回数は生物サイズに関わらず大体同じなんだそうです。

生物というのは、大体それくらい活動すれば壊れてしまうということなんですね。

それゆえ、小さな生物は多くのエネルギーを消費しながらあくせく忙しく活動するが短命であり、大きな生物は少しずつエネルギーを消費しながらゆったりと活動するが長寿であるということになるそうです。

人間も例外ではなく、このエネルギーと時間感覚の関係性に当てはめれば、寿命は大体40年くらいとなり、その間にできることも限られています。

しかし、人間は食物として摂取するエネルギー以外にも多くのエネルギーを消費しています。

そのエネルギーによって技術を生み出し、使い、本来の寿命を大きく引き伸ばし、さらに時間もスピードアップし、より長く生き、より多くのことができるように進化してきたわけです。

そのエネルギー消費量は、食物として摂取するエネルギー量の40倍にもなるそうです。

そりゃ、地球ももちませんよね。


それだけエネルギーを使って、他の生物よりもより速く、より長く生きているのに、それでみなが幸せかといえばそうとも言えず、逆に苦しんだり、疲弊してしまっていたりする...

人間ってのは滑稽な生物ですね。


ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)/本川 達雄
¥714
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2012年03月14日(水)

三井寺力餅

テーマ:食物日記

Archive Redo Blog

大津名物「三井寺力餅

前から気になっていたお菓子で、今度大津に行ったら買おうと思っていたら、名神高速の草津PAでも販売しているんですね。

ワカサギ釣りの帰りに買ってきました。

試食もやっていたので、食べてみたら、なんとまあ、柔らかいこと。

青大豆のきなこたっぷりで風味もよく、美味。

お土産に是非...と推奨したいところですが、賞味期限が短い(翌日まで)のが難点。

(どのみち、時間がたつと硬くなってくるので、できればその日のうちにいただきたいところですが...)

お店で食べるか、自分あるいは家族用のお土産向きですね。





2012年03月13日(火)

2012/03/10(土) 余呉湖

テーマ:釣行日記
天候:曇り時々晴れ
時間帯:13:30~17:00
釣果:ワカサギ×約30(7~8cm)

午後からのんびりワカサギ釣り。

着いて早々、釣るより先にまずはお昼ごはんにと木之本の平和堂で買ってきた滋賀名物「サラダパン」にかぶりつき、カップシチューをすすり、少し釣っては合い間にコーヒーを淹れ...

実質3時間も釣っていなかったのではなかろうか。

そんなわけで、当然、釣果は振るわず。

でも、こんな釣りでも十分満足しちゃうんですよね。

釣果だけを求めず、湖の上で自然に包まれてのんびりと過ごすひとときというのも、なかなかいいものです。

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