【内部被ばく】舞い上がり吸入は大気直接吸入よりも10倍キケン | あらやす日(本)誌

【内部被ばく】舞い上がり吸入は大気直接吸入よりも10倍キケン

9/20、時事通信によると、
一度地面に降下し風で舞い上がるなどした放射性セシウムを取り込んだ場合の内部被ばく量は、大気から直接吸入するのに比べて約10倍多いとの解析結果を、日本原子力研究開発機構(茨城県東海村)がまとめた。

●舞い上がり吸入での内部被ばく
舞い上がった放射性物質→大気直接吸入の10倍→呼吸で肺に入ってとどまる

●大気からの直接吸引での内部被ばく
舞い上がった放射性物質の1/10=大気中の放射性物質→呼吸で肺に入ってとどまる

●飲食物での内部被ばく
飲食物中の放射性物質→胃・腸→大半は排泄



 高濃度放射能汚染地域の学校の校庭は非常に危険だということだ。


 同機構安全研究センターの木村仁宣研究員(放射線防護学)は直接吸引被ばくを避けるためには「地面からの再浮遊を防ぐための除染が重要となる」と指摘している。
 
 東電や文部科学省などの調査データを基に、福島県南相馬市の測定地点で、ヨウ素131、セシウム134、137が空気から直接体内に入った場合(3月20日~5月19日)と、地面に降下した分が再び浮遊して取り込まれた場合(4月3日~6月4日)の内部被ばく量を算出した。
 その結果、セシウム134、137は直接吸入で0.0076~0.0099ミリシーベルトだったのに対し、再浮遊では0.077~0.09ミリシーベルトと約10倍に上った。一方、半減期の短いヨウ素131は直接吸入0.071ミリシーベルト、再浮遊0.045ミリシーベルトと大きな差はなかった。
 
 セシウム134の半減期は約2年、137は約30年で、再浮遊の影響が長く続くとみられる。木村研究員は「放射性物質の種類によって、被ばく経路に大きな違いがある」としている。