官僚にコントロールされる自衛隊派遣判断:国会の関与を強化せよ | 荒井広幸 草の根 ブログ

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荒井広幸(あらいひろゆき)参議院議員 オフィシャルブログ

平成27年9月4日 平和安全特別委員会

今回、事態認定や自衛隊派遣の重要な判断する国家安全保障局(NSC)の責任者への質問を希望していた。

どのように事態を認定し、自衛隊派遣の決定をするのか。

防衛省出身の高見澤次長、外務省出身の兼原次長は、そのもととなる判断の総まとめをする重要な立場であり、ご本人に説明をしてもらいたかった。

しかし、与党に拒否によって、お二方を呼ぶことはできなかった。

立法府に優越して行政・官僚が実質的権力をもつ国家システムを「行政国家」という。
専門知識・技術、情報を独占する官僚機構に政治家はコントロールされる。
その官僚は、二、三年で部局が変わり、責任の所在は常にあいまいにされる。
アイゼンハワー大統領が軍産複合体に警鐘を鳴らしたように、官僚機構膨張の弊害は常に指摘されてきた。

この「行政国家」の状態で、本当にシビリアンコントロールが効くのか。
自衛隊、国民の命がかかる問題である。なによりも、軍事を政治で抑えていくコントロールが必要だ。

法律すら、重要な部分は官僚が作り、実際の運用は行政の裁量で決められるようになっている。

その「裁量行政」の最たるものが、今度の「緊急の事態」の解釈である。
総合的に判断するというが、誰が情報を選別するのか、全部重要な情報があげられる保証はあるのか。

「特定の武器弾薬を排除する規定はない。しかし非核三原則があるから核兵器は運びません」という説明も繰り返された。これも法律で定めず、行政判断にゆだねる「裁量行政」の典型だ。

特に外務省は、自衛隊の命をもてあそぶような裁量行政を掴もうとしているように見える。

その都度、国会で事前に審議することでしか歯止めはできない。



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