如是我聞:滋賀県のお葬式 | 葬儀屋さんの社長のお葬儀ブログ

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今回は、
滋賀県のお葬式についてです。

あくまで僕が見聞きした範囲ですが今回も、「如是我聞」ということでお伝えします。


●ご遺体を家のどこから?どの部位から出す?

滋賀県では、自宅葬儀の出棺の際に地域によって出し方が異なります。

湖北地域(米原より北部)のうち、彦根より南の地域では、
玄関口より柩を出すことが多くあります。
また、村々により「頭」から出るまたは「足」からでるなど出棺の在り方も異なるそうです。

一方で彦根より南の地域は自宅の縁側より出棺します。
ここでも「頭」から出たり、「足」からでたりと村によって異なります。
最終的には取り仕切りの長老クラスの年配者の意見を聞くのだとか。
中には窓から棺を運び出すという場合もあるそうです。

わざわざ出入りしにくい場所から出棺するのにはわけがあり、
人が出入りする場所である玄関を、死者の魂が出入りしないようにという意味が込められています。
縁側や窓からただ出て行くのはいいが、戻ってこられないようにというわけです。

ちなみに、彦根市では棺を玄関から出した所で読経をする「門勤め」の式が行なわれます。


●「おかみそり」で最後のお別れ

近親者のみで最後のお別れをするとき、
僧侶が故人の額に剃刀をあてて引導を渡す「おかみそり」の風習があります。

本当に頭を剃るわけではなく、刃先が丸めてあるかみそりで軽く頭をなでるものです。

これは浄土真宗のしきたりで、
本来は生きている人間が仏・法・僧の三宝に帰依し、仏弟子になるのですが
あの世に行く前にそれを行うという儀式なのです。



●香典はお葬式が終わってからあらためて

滋賀県では郡部など一部地域の風習ですが、
隣組など近隣の住民が参列する際には、
お葬式が終わった後に香典を渡すしきたりが見られます。

初七日や葬儀・告別式が終わった翌日の会食に招待された時に、
お香典を持参する「こうぎ」と呼ばれる風習なのだそうです。

近隣住民ではない一般参列者は、他の地域と同じように
葬儀会場の受付で香典を出し、香典返しを受け取って帰宅します。