如是我聞:岐阜県のお葬式 | 葬儀屋さんの社長のお葬儀ブログ

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今回は、
岐阜県のお葬式についてです。

あくまで僕が見聞きした範囲ですが今回も、「如是我聞」ということでお伝えします。


●仏式と神式が混じる地域ごとのお葬儀形式

神式と仏式が混じるところも見られる岐阜の葬儀。
岐阜県では、仏式だけではなく、美濃の一部のように神式での葬儀が見られる地域が多くあります。
地域によってはお寺がないところもあります。
これは、「廃仏棄釈」の影響といわれています。

ただ、そのような地域でも純粋な神式で葬儀が行われるのかというと、そうではなく、
仏式での葬儀の風習も混じったものであるようです。
たとえば枕飾りの中の盛り飯だけはお棺の横に供えられたり、
亡くなった人の納棺の際、旅立ちの衣装は仏式で数珠を持たせたり。

また、神式での葬儀(神葬祭)で使われる言葉を仏式での葬儀に合わせた言葉に言い替えることもあります。
例えば神道で「帰家祭」を仏教の「後三日」、同じように「大祓い」を「忌明け」という、などです。

一方で、仏式での葬儀が行われる場合でも、枕飾りの鈴を置かないというケースなども見られます。

ちなみに葬儀の神式・仏式の別に関わらず、どちらも葬列を組んで葬儀が行われます。
これもまた岐阜県流の葬儀の特徴といえるかもしれません。



●香典返しはビール券!?(恵那市など)

恵那市などの一部地域のことですが、香典返しは必ずといっていいほど「ビール券」なんだそうです!
3千円程度のお香典に対し、ビール券を3枚以上返すと、
遺族の負担が大きくなってしまうわけですが、
地元では「ビール券が基本」というくらいなので、そうせざるを得ないようです。



●花籠で撒き銭

出棺のときや、墓地へ向かう際に小銭を撒く風習は全国で見られますが、
岐阜県では東濃地方などでは「花籠」を使って撒き銭をします。
花籠は竹でゆるく編んだ、運動会の「玉いれ」で使うかごのような形で、竹ざおの先につけてあります。
2本で1対とされていて、故人の年齢の数だけ小銭を入れておき、
十字路の真ん中などで立ち止まり、かごを振って小銭を落とします。

これは、一説によると仏教の「功徳を積む」ことの一つで、
知らない人にも分け隔てなく「広くほどこす」ことによって、故人が功徳を積み、
あの世で良い思いができるようにとの願いが込められていると言います。