如是我聞:京都府のお葬式 | 葬儀屋さんの社長のお葬儀ブログ

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今回は、
京都府のお葬式についてです。

あくまで僕が見聞きした範囲ですが今回も、「如是我聞」ということでお伝えします。


●枕飾りでなく「枕膳」が正式

京都では「枕膳」とよぶ膳を、枕飾りに出すのが正式です。
枕膳とは、お茶碗に山盛りのご飯を盛り、その真ん中にお箸を立てるというものです。
お茶碗とお箸は亡くなった人が生前使用していたものを用います。

真ん中にお箸を立てるのは亡くなった人に捧げるためのご飯であるのを示すのと、
生きている人にはしない逆のこと(逆さごと)という意味があります。



●「不祝儀袋」はNG。香典袋には黄白の水引をかける

香典袋の水引といえば、全国的には白と黒のものを使いますが
京都府の多くの地域では黄色と白の水引を使います。

一説によると、もともと御所で使われる紅白の水引の紅は濃い松葉色で、
見た目には黒白の水引と見違えるほどであって紛らわしく、
その次に「喪」を表す色である黄色を使い始めたことから由来しているとも言われています。
また一説には、浄土を表わす黄泉の国も黄であることから、黄白を使うことになったとも言われています。

この黄色と白色の組み合わせの水引は、精進潔斎というものを表していて、
不祝儀袋という呼び名はあまり用いないことになっています。

ちなみに、京都市内では会葬御礼に商品券が用いられることが多いそうです。



●供花には樒、竹祭壇を用いる

お葬式で供えるお花「供花」は、全国的には菊などの花を使うことが多いですが、
京都の北部地域は花環、南の地域では、「樒(しきみ)」を用います。

樒は、古くから日本に自生していた常緑樹で、香りが強く、
実には猛毒があり、動物が近寄って荒らさないよう、墓地にも植えられていたものです。
故人に邪気が近寄ってこないための魔除けの意味があるようです。

また、竹祭壇が使用されるのも特徴です。
この竹祭壇は、青竹を割いて籠状に編んだ灯篭など、竹を使った装飾の施されたものです。
涼やかで上品で・・・減ってきているのが残念ですね。



●友引の葬儀には「友人形」を棺に入れる

京都府では、火葬場が開いているため、友引の日でも葬儀・告別式を行うことができます。
友引の日にも葬儀を行う地域の多くと同じように「友人形」(「供人形」とも書く)、
いわば人間の身代わりとなる人形を棺に入れる風習が広く行われています。

また、京都市内やその周辺では、出棺の際、
和紙を燃やして亡くなった人を見送るという風習があります。
なんとなく京都ならではの趣がありますね。



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