心に残るお葬式 ②あるラガーマンとのお別れ | 葬儀屋さんの社長のお葬儀ブログ

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有名人のお客様が多いと言いましたが、
実は僕の中では、もっと心に残るご葬儀がいくつかあります。

いや、もっとそちらの方が忘れられないかもしれません。


それは、ある40代の働き盛りの男性のご葬儀でした。

家族思いで、ラグビー仲間の信頼も厚かった故人は、
元気に出かけて行った仕事先で、突然脳溢血で倒れ亡くなりました。


遺された奥様とお子さんは予想だにしないことに、どんなに途方にくれた事でしょう。

しかし、多くの仲間たちが、訃報を聞いて駆けつけ、
奥様を支えて、こまごましたことを世話役として担っていったのです。



ご葬儀には多くの参列者が集い、その一人ひとりのご様子から
仲間や職場の同僚に本当に頼られていたことが伝わってきました。


特に大掛かりな演出のご希望はありませんでしたが、
唯一、ラガーシャツに仲間たちで寄せ書きをして棺に入れたい
とのお話がありました。

「向こうへ行っても頑張れよ」「ありがとう」・・・
びっしりと書き込まれたメッセージ。
棺の中にそれは納められ、一緒に煙となって昇って行きました。


ラガーマンだった故人を見送る素敵な演出でした。

ただ、もっと感動したのは精いっぱい故人のために
いいお葬儀をしたい、お見送りをしたいという
御家族とお仲間の気持でした。



悲しみの中にいるご遺族に、演出の数々を強くお勧めすることは僕たちはしません。


(生前にご自身で葬儀の準備をされる場合はもちろん、
積極的にアイデアを提案します!
但し、結婚式ではないので、演出はほどほどに
・・・と申し上げていますが。)


ただ、その人らしいご葬儀をしたい、という強いお気持ちには、
最善を尽くしますし、さりげなく、実例をお話したりすることはあります。

いい葬儀をしたいというご遺族の心、僕にとってそれがなによりのモチベーションなんです。