君を守るチカラ ( 次世代編)  ~ Switch 3nd シーズン ~  第7話 | a guardian angel

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スキビ好きな私が無謀にも始めてしまった…

二次創作・ネタバレ・つぶやきを含む妄想ブログです。

当然のことながら、作者さま・出版社さま等とは一切無関係です。

地球が生まれる遥か昔から…宇宙を旅する『流浪の民』と呼ばれる種族がいた。

それは星から星へ移り住み…姿や形を適応させて…

星に溶け込むことを得意としていた。

だが…一つのところに留まらず…まるで風のようなその存在は

『風の民』とも呼ばれていた。


流浪の民は楽土を求めて流れていく…

どこで生まれて…どこへ向かうのか…

それすらも思い出せないほどの長い年月を…

どこかに帰りたいと…夢に楽土を思い描き流れていく。


そんな民が楽土として選んだ星が…碧色の小さな星…惑星『エミリア』

大地を覆う碧色のその砂は…高熱を加えることで結晶化する…神秘の星。

その結晶化した…奇跡の石がもたらす不思議な力は…

持つ者の潜在能力を最大限に引き出し、癒しを与えるというもの…

石は持つ者を選び、過去や未来をも見通す力をも与えることから…

時空を超える石とも呼ばれていた。


遥か昔…風の民がこの星を最後の地と選んだ時…

この星に昔から住んでいた妖精族との間に子を成した。

それは時を司る5つめのエレメントとして…新たな種族を作り出した。

そしていつしか…風の民の存在そのものが…星の中に風化して消えていった。


それから数百年後…惑星エミリアに双子の姫が誕生した。

姉の名をエミリ、妹の名はミリア…

争いを好まないエミリアの星の民の中から選ばれる姫…

その容姿は碧色の髪を持ち、輝く碧色の羽…癒しの歌声を持つ。

エミリアとは星の名前…そして星の守り人の総称…

エミリアに住む民たちは…彼女たちを姫と呼び…

その成長を見守り…尊敬の念を持って崇高する。

彼女たちは神に仕えしもの…いわば神の化身なのだ。

彼女たちが神として崇められる由縁は…この星の成り立ちにある。

惑星エミリアは太陽の光も届かない…遠く離れた小さな星…

そんな星に生命が溢れるのはすべて『生命の樹』のおかげ…

エミリアの地中深くにあるというその『生命の樹』は

彼女達の癒しの歌声で成長を続ける不思議な木…。

すべてのものは…この生命の樹からエナジーをもらい生きている。

人も大地もそこから生まれ…そこへ還っていく…

そんな木を守るのが彼女たちの役目…

エミリアとして生を受けたものは…碧の楽園と呼ばれる城に集められる。

そして…そこで守り人としての歌を学ぶ…。

エミリアに選ばれることはとても名誉なことで…

その中からオラクルの予言によって…次の神が選ばれる。

碧の楽園に一般の人間は入ることが許されない…

エミリア以外でそこにはいることが許されたものは…

オラクルの予言によって選ばれし…神に仕えるもの。

神を守るためにだけ存在する魔導師(ウィザード)

それは各妖精族から選ばれる5賢者…


次の神として選ばれたのは双子の姫…

オラクルの予言によって選ばれた姫君は二人…

それはこの星始まって以来のことだった。

15歳の戴冠式を経て…エミリアに二人の神が生まれる。

そして…その二人の姫を守るために選ばれたのが…

Earth=グノーム族のラギ、Water=ウンディーネ族のラン、

Air=シルフ族のシオン、Fire=サラマンダー族のアンディ、

Time=スペース族のシュウ だった。


地球と同じように太陽の周りを巡る小惑星エミリア…

その軌道は細長い楕円形を描く。

…数億光年という気の遠くなる年月を経て…その軌道がクロスする。

地球と軌道が重なる年に神に選ばれし双子の姫…


それがどんな意味を持っていたのか…

そして…僕たちがこの時代に出逢うべく転生してきたその意味を

僕たちは知ることになる。


********


おじさんの仕事場で出逢った僕らは…また会う約束をした。

前世での師匠であるおじさんを…尊敬の目で…

いや…もはや神として崇めているような??ラギ君と…σ(^_^;)

僕と…そして…おじさんの甥っ子でもある朔夜君と…マリアさんの4人で…。

マリアさん…マリアさんの目が確かなのはよく知ってる…

父さんも母さんも…驚くほど…スカウトとしてのその目は一流だ。

そんなマリアさんは…度々母さんに会いに来ては僕を勧誘する。

その気になったらいつでも言ってねって…

あの日も…

ラギ君を駅に送った後…家まで道のりでまた誘われた。

おじさんの甥っ子の…朔夜君と一緒にデビューしないかって…

もちろん、僕は断った。

だけど…マリアさんは…朔夜君に会ってからでも遅くないでしょって…

珍しく…粘った。いつもなら…すぐに引くのに…。


数日後…おじさんの家で…F-DREAMの会合が開かれる…。

マリアさんは…僕を家に届けた後…窓越しに言った。

「とにかく彼に会ってみて?あなたもきっと気に入るはずだから…っ」


そんな…彼との出逢いが…僕の人生を変えていくことになるなんて…

この時の僕は思ってもなかった…。


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