幼稚園の年中組の終業式 、
親も参加だったので、息子の様子を間近で見た。
息子は、「型には、はまりようがない」ということが、とてもよく分かった。
息子のまとう空気感は、とても独特で、
たくさんの幼稚園児の中で、まるで息子だけ、異次元に居るかのようだった。
私は、なんだかすごく納得した。
こんなに違う空気感をまとっていて、「みんなと同じように」なんて求めるのは、間違っている。
息子の織り成す独特の空気感に、
良いも悪いもなく、
ああ、これが息子なんだな、と。
走り回ったり、奇声を発して、みんなの迷惑になったらいけない。
でも、そこは守れているんだし、それ以外のことは、息子そのままを受け入れよう、と、しみじみ納得した。
で、
特に異世界に居る感じがするのが、息子が空中で指を動かす仕草。
床を見ながら、指を空中で動かしているときは、
「きっと頭の中で、体育館の木目でもなぞっているんだろうな」
と思って見ていた。
でも、それ以外は、なんだろう?
上を見ながら、
横を見ながら、
息子は、指を空中で動かしている。
(みんなは、歌を歌っている。)
息子は自分の世界に入っていて、何者にも影響されない。
周りの子がみんな、息子の指先につられて、その指す方向を、歌いながら目で追っていたりする。
ちなみに・・・、
歌に関しては、息子は、「オレは歌わないぞ」と、心に固く決めているかのように見えた。
毎日教室で歌っている歌なので、息子も覚えてはいる。
たまにつられて、うっかり歌っちゃったりして、
おっと、歌っちゃってたよ、あぶない、
みたいに口をつぐんでいたりした。
歌に関しては別にいいんだけど、指が気になって、聞いてみた。
家で、息子が指を動かしている仕草があったとき。
「ねえねえ、その、動かしている指は、何を描いているの?」
息子は、ハッ!という顔をした。
その瞬間、異次元から、こちらの世界に戻ってきた息子。
私の後ろに「キャっ」と隠れてしまった。
「おしえてよ~、何を描いてたの?」
と聞くと、
ぶんぶんぶん、と首を振る。
恥ずかしいみたい。
謎な指の動き。
なんだろう。
(ま、簡単に言うと、自閉ってことなんだけど。)
ミッキーマウスみたいに、指先から魔法でも出ればいいねぇ。
(*・ω・)ノ ,。・:*:・゚’☆,。・:*: