今から10年くらい前でしょうか?
自分のまわりでよく耳にした言葉に「課題解決型営業」というモノがあります。
単なる物売りにならずにしっかりクライアントのお悩みをヒアリングして、問題点、課題点を明確にしてから適切な提案をしましょうというのが趣旨かと思います。(かなり略していますが、、、)

当時、上司や先輩営業からは「このお客さんの課題点は何だ?」とよく質問されました。
ビジネスとして物事を考えるよいトレーニングになったと思います。

そして、ここ数年聞くようになった言葉は「プル型営業」というモノです。
ネットやマーケティングの考えを駆使した「売り込まない営業」といったところでしょうか?

知らず知らずの内に世の中が進化していく中で、営業の分野でも流行りの言葉ってうまれてくるのかな?と思いました。
ある印刷会社さんからお聞きしたお話です。

印刷業界は今やネットの普及や家庭用プリンターの高性能化により全体的な需要が落ち、業界としては成熟期から衰退期に向かっているのではないかの言われています。
(決して印刷業界がなくなるという意味ではありません)

そこで多くの印刷会社さんが新業態に進出されたり、値段を下げてシェアを拡げたりなどを行い売上を確保しようとされています。

そんな状況の中、その「ある印刷会社さん」は地元の会社やお店さんにやれる仕事を網羅した会社パンフレットを改めて配り直したそうです。配られた方々は「こんな事もできるの?」や「今度、これ頼んでみようかな?」など、概ね好感触。

元々、地元では知名度の高かった印刷会社さん。
でも漠然と印刷会社さんというだけでどんな事ができるかまでは認知されていませんでした。

結果、減少してしまった分の売上をカバーできたとの事。
印刷会社さんってチラシの印刷だけではなくて、のぼり旗からメニュー、箸袋、紙袋、ボールペンの名入れ印刷など色々な仕事を引き受けてくださる所も多いんです。
中には暖簾や座布団なんかも作ってくれる所もあります。

印刷会社さんの持つ強みをエリア的に圧倒的に強い地元に集中して投下された良い例だと思います。苦しい時ほど足元から固めた方が良いという勉強になりました。