手当たり次第の読書日記

新旧は全くお構いなく、読んだ本・好きな本について書いていきます。ジャンルはミステリに相当偏りつつ、児童文学やマンガ、司馬遼太郎なども混ざるでしょう。
新選組と北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌のファンブログでは断じてありません(笑)。


テーマ:
ドン ウィンズロウ, Don Winslow, 東江 一紀
砂漠で溺れるわけにはいかない
買ってからしばらく、開くことができないでいました。
何しろ、帯にでっかく「ニール・ケアリー・シリーズ最終巻!」ですもんねえ。ああ、これを読んだら終わっちゃうんだ。『ストリート・キッズ』から13年半もの長きにわたって(いや、原書の刊行自体は数年間で済んでて、単に翻訳の間があいてただけなんですが・笑)魅了し続けてくれたこのシリーズが、ついに終わっちゃうんだ……。
そう思うと、待ちかねて買ったくせに、なかなか読み始められなかったんです。後日談的な内容だと聞いていたし、しかも、前作『ウォータースライドをのぼれ』の時にも書きましたが、幸せになっちゃったニール・ケアリー、というのが何だか見たいような見たくないような……。
ただ、帯にはこんな文句も書いてある。「結婚二か月前のニールに与えられた“簡単な”任務とは?!」──ん、これは? 前作があんなラストだったから、てっきり新婚ボケの姿にご対面させられるものとばかり思い込んで覚悟してたんだけど、まだ結婚してなかったの?
という訳で、ついに読みました。
平穏な日常を打ち破る、グレアムからの仕事の連絡。このオープニングはシリーズ恒例ですが、その後の感じは確かにこれまでとはちょっと違っています。三人称だった文体は一人称になってるし(基本的にニール、場面転換に応じて恋人のカレンと、今作の脇役・ホープの日記という形式)、ストーリーは極めてシンプル。往年の名コメディアンである老人が、ラスベガスに出かけたっきり家に帰ろうとしない。それは何故なのか、という理由は特に秘密めかすこともなく割とあっさり明らかになります。後半の興味は、いかに悪党の手から逃れるか、だけ。しかもこの悪党達、はっきりいってかなりのバカ(笑)。超悪徳弁護士だという人物の名前が出てきたので、おおっでは最終的にこいつと対決することになるのか、と思ったらそうではなかったし。
これまでで最も短かった前作でも400ページ近くあったんですが、これは解説まで入れても265ページ。今までこのシリーズの醍醐味だった二転三転の驚きも、ストーリーに巧みに織り込まれる現代アメリカの諸問題もなく、もっぱら「自分が父親になるとはどういうことか」を自問するニールの姿が描かれます。前4作に比べると相当に地味な印象で、「後日談的」というのも確かに当たってますね。
でも、読む前に予想(覚悟)してたのとは嬉しい意味で違ってました。まさか、こういう終わり方になるとはねえ……! 驚くと同時に安堵しました。そう、ニールはやっぱり、幸せにどっぷり浸りきってるのはどこか似合わないんですよ(←鬼読者!)。
と、満足を覚えつつ西上心太氏の解説を読んでたら、な、何と! シリーズ再開があるかもしれない!?
神様仏様ウィンズロウ様、どうかぬか喜びはさせないで下さいね!!(懇願)
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