思い込みは恐ろしい | そらぶろ

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果物大好き、お菓子大好きな糖尿病の母。
なんとか食生活を改善しようと手伝い中です。

11月に母が買い物先で転倒、その後も家で転倒を繰り返し歩けなくなり、かかりつけ医に連れて行きました。
そこでは母の状態がどうなのか解決しなかったので、大きな病院を紹介してもらい検査をしたんです。
午前中で済むはずの検査でしたが、次々病気が見つかり、結局6時間かかりました。

いつも書いているよう、母は認知症があり、重度の糖尿病でもあります。
もともと太っていましたが、ここ数年で10kg増。
去年は一年間で9kgも増えてしまいました。
当然糖尿病はどんどん悪化し、治療はまったく追いつきません。

なので、父も私も、母が転ぶのは自分の体重が支えきれないからだと思っていました。
それに一日中寝ているか座っているかで、1日の歩行が100歩行くらいしかないから足は衰えていくばかり。
歩けなくなるのも不思議はない。

でも、それが恐ろしい「思い込み」であったことが、検査でわかりました。

脳波を調べると、母の心臓は10分から20分に一度くらい止まっていると判明。
転ぶたびに意識をなくしていたのですが、それは「転んでどこかぶつけて意識を失った」のではなく、心臓が止まることで意識をなくし、その結果転ぶのだと。

これには父も私も仰天しました。

「普段ぼんやりされてることはないですか?」とドクター。
ある、ありすぎるほどあります。
それも認知症からくるものと思い込んでいました。
でも、そのぼんやりしているときも、母の心臓は止まっているそうです。

今、母の心臓が止まっている時間は3秒ほどです。
これが5秒になると、いつ死んでも不思議ではないそうです。
ペースメーカーを入れるには、母の体力はもたない。
現状をどう維持するか。

こうなってみて、母の認知度がもっと重かったら…
そんな不謹慎なことを思ってしまいます。

私の義父は晩年重度の認知症でした。
そして末期の胃ガンでもありました。
亡くなったあとにドクターから胃の内部の写真を見せてもらいましたが「これだけ転移して、これだけ出血したら、普通なら痛みに耐えきれないはずです」と言われました。
亡くなってしまったから本当のことはわかりませんが、義父は亡くなるまで、ひとことも痛みを訴えなかったんです。
もちろん最後の数週間は話をできるような容態ではありませんでしたが、表情にも苦しさはなかった。

もしかしたら認知症は、つらい最後を取り除いてくれるのかもしれない。
だったら、母も将来苦しまないかもしれない。

まだまともな会話が成り立つ時間も多い母。
痛みや苦しみが今後どうなるのかな…

なんか話がそれました。
でも、高齢のご両親をお持ちの方は、気をつけてください。
かかりつけ医だけを信用しないこと。
「こうだから」と決めつけないこと。
それでわかることもあるから。