タンホイザー役について |   

タンホイザー役について

歌劇「タンホイザー」を上演することは、オペラハウスにとって、ハードルが高いことです。


理由の一つは、ワーグナーを歌える『ヘルデン・テノール』が少ないことが挙げられます。

ワーグナー作曲の歌劇・楽劇における英雄的な役どころを演じるのに適した声質をもつテノールのことを「ヘルデンテノール」(独語Heldentenorから)と称する。


今回の来日公演で、ブルノ歌劇場が選んだのは、”ヘンドリク・フォンク”(東京公演)です。

タンホイザー役:ヘンドリク・フォンク

彼は初来日なので、初めて名を聞く方も多いことでしょう。


モーツァルトやベルカントを歌っていましたが、近年ヘルデン・テノールへ転向しました。


「タンホイザー」役は、2001年にライプツィヒ歌劇場でロール・デビューを果たし、ワイマール、パーセル、カッセルでキャリアを磨き、ベルリン・ドイツオペラ、ベルリン国立歌劇場へ進出しました。


そして、遂にミラノ・スカラ座でR・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」のバッカスを歌うところまで、一気に登りつめました。


ブルノ歌劇場が、今まさに伸びてきた歌手を口説き落とし、オランダから呼びよせたことに、劇場の熱意と底力を感じます。


ぜひ、皆さんも、この素晴らしいテノールの日本デビューに立ち会ってください!