ドドンと道産子!! | 青森今昔物語

青森今昔物語

戦災により失われた青森市の記憶。


青森今昔物語-松前丸

 昭和39年(1964年)10月31日函館ドックで竣工した津軽丸型青函連絡船第三船”松前丸”は、青函連絡船としては初めての北海道生まれの道産子でした。


 12月1日12時25分函館第二岸壁を出港した松前丸は、この日1054人の旅客を乗せて、16時45分青森港に入港しました。


 洞爺丸事件を教訓とした「連絡船近代化計画」により最新技術で完成した松前丸でしたが、なぜか松前丸だけは、可変ピッチプロペラ(スクリュー)が、津軽丸型で唯一川崎製だったり、器機も他船と異なっていたりという仕様のせいで、延命されることもなく、昭和57年(1982年)11月12日で運航を終了、昭和59年4月24日元山―ウラジオストック航路に就航するため、朝鮮民主主義人民共和国へと旅立ちました。


 明治29年(1896年)創業の函館ドックも造船不況の波に洗われ、2009年6月には長い間シンボルとして親しまれた大クレーンも撤去されましたが、今週末には創業以来第862番船となる貨物船船の進水式が行われます。


 函館どっく株式会社