青森県タバコ問題懇談会BLOG

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2013年12月4日

  青森県内40市町村における喫煙対策の現状
  ~2013年度アンケート調査の総括~

           青森県タバコ問題懇談会 代表世話人 
              山崎照光、鳴海 晃、久芳康朗

→集計データ(表)PDF
→アンケート調査まとめ(当ページ)PDF

 健康増進法により、学校、体育館、病院、集会場、官公庁施設などにおいて受動喫煙を防止することが義務付けられました。さらに、タバコ規制枠組条約(FCTC)の「受動喫煙防止ガイドライン」は、2010年2月までに「屋内完全禁煙」を実施することを定めておりますが、青森県内ではいまだに実現に向けた取り組みは十分ではないのが現状です。そこで当懇談会では2008年から県内全市町村の公共施設(庁舎・議会棟、公民館、運動施設、病院・診療所)および公立学校(中学校、小学校、幼稚園)の喫煙対策状況を毎年調査集計し公表しております(1)。2013年度も全40市町村と県の公共施設・公立学校(合計1,902施設)の喫煙対策状況についてアンケート調査を実施し、全ての自治体から回答が得られましたので報告いたします。

1、公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷(図1)

 全施設(1,902施設)の喫煙対策実施状況をみると、2013年度では敷地内禁煙698施設(37%)、建物内禁煙931施設(49%)、施設内分煙215施設(11%)、喫煙対策なし58施設(3%)でした(図1)。2008年度の調査では敷地内禁煙(33%)、建物内禁煙(27%)、施設内分煙(27%)、喫煙対策なし(13%)でしたので、敷地内禁煙や建物内禁煙の施設は増加し、施設内分煙や喫煙対策なしの施設は減少しました。

2、公共施設・公立学校の喫煙対策状況(図2)

 施設別に喫煙対策状況を集計したところ、最も喫煙対策が進んでいるのは公立学校(高校、中学校、小学校、幼稚園)でした。全582校中で敷地内禁煙は535校(92%)、建物内禁煙は47校(8%)であり、今年度をもって初めて施設内分煙や喫煙対策なしの学校がなくなりました。一方最も喫煙対策が立ち遅れているのは、今年度も庁舎・議会棟でした。全175施設の中で、敷地内禁煙はわずかに11施設(6 %)のみ、また建物内禁煙は117施設(67%)でした。一方施設内分煙が46施設(26%)が22市町村と県に、分煙対策なしが大間町に1施設(1%)存在しており、全施設の27%は、「屋内完全禁煙」を求めるFCTCの「受動喫煙防止ガイドライン」に違反しています。該当する24の自治体(県も含め)は、日本国政府が批准しているFCTCに則り、早急に庁舎・議会棟を少なくとも建物内禁煙とするべきです。

図12

図1 公共施設・公立学校の喫煙対策の変遷
図2 公共施設・公立学校の喫煙対策状況

3、喫煙対策総合点数による自治体ランキング

 各市町村における喫煙対策状況について、独自に喫煙対策総合点数を計算し評価しました(1)。喫煙対策総合点数は、敷地内禁煙施設の割合×100点+建物内禁煙施設の割合×80 点+施設内分煙施設の割合×20 点+喫煙対策なしの施設の割合×0 点の計算式で求めました。今回用いた計算式では、敷地内禁煙や建物内禁煙の施設割合が多いと点数が高くなります。一方、施設内分煙や喫煙対策なしの施設割合が多く受動喫煙防止対策が不十分であると点数が低くなります。県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は横浜町であり、喫煙対策総合点数は95点でした。ワーストは東北町で37.7点でした(図3)。喫煙対策総合点数の41自治体の平均は2008年には59.9点でしたが、2013年には74.7点になっており、全体として喫煙対策は進んでいるものと思われました(図4)。

図34

図3 喫煙対策総合点数による自治体ランキング
図4 喫煙対策総合点数の変遷

4、タバコ規制枠組み条約(FCTC)の認知度

 青森県および40市町村の健康福祉部門・タバコ問題担当課に対し、「日本国も批准しているWHOのタバコ規制枠組み条約(FCTC)は「屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所、レストランなどでも受動喫煙を完全に無くすこと」を求めていることをご存知でしょうか。」という質問に対し、県及び39市町村の担当者はFCTCについて知っていましたが、唯一おいらせ町の担当者からは「知らない」という回答が得られことはたいへん残念でした。しかし2010年の調査時には、「知らない」と回答した自治体が6つあったことからすると、幾分の進歩はあると思います。

5、まとめ

(1)喫煙対策を行う市町村は増加傾向にあるが、市町村間で格差がある。
(2)今年度、県内の全ての公立学校が敷地内禁煙もしくは建物内禁煙になったことは大きな進歩である。
(3)受動喫煙対策が遅れていた田舎館村、黒石市、中泊町、鶴田町、西目屋村、藤崎町の担当者に直接会い、早急に改善するように要望したところ対策が進んだ。
(4)喫煙対策総合点数ワースト1位、2位の東北町と大間町に対し、直接的介入が必要と思われる。
(5)タバコ規制枠組条約(FCTC)の「受動喫煙防止ガイドライン」を未だに知らない自治体が1つ存在した(おいらせ町)。

6、文献

(1) 鳴海晃、久芳康朗、山崎照光、新谷進一、中路重之:青森県内40市町村における喫煙対策の現状、日本禁煙学会雑誌、第5 巻第6 号、2010年12月22日 (http://nosmoke.xsrv.jp/gakkaisi/201012/10_05_06_1220_p165.pdf)
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