カリスマ美容師に無免許が多かった訳 | 茨城県筑西市 ヘアーサロン アオキ 理容 美容 

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茨城県筑西市にある理髪店ヘアーサロンアオキのブログです。
仕事に対する想いや、ヘアスタイルの解説。
たまに、どうでもいい話(おもにプライベート)アップします。


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ずいぶん昔の話になりますが、カリスマ美容師ブーム。ありましたよね。。


原宿 青山で活躍する売れっ子美容師達がテレビに、雑誌にと


特集を組まれ、「シザーズリーグ」なる「料理の鉄人」の美容師版みたいな


番組まで登場。。。




ちょうど流行がブラントカット(梳きのない、ハサミできっちり切り揃えたカット)から


シャギーなどスライド系のカット技術に移行した頃で、鮮やかなシザー使いが、見た目


にも華やかでした。。




有名サロンの開催するヘアーショウは多くの人を集め、大盛況。。


美容師はデザイナーやアーティストとして扱われるようになり、社会的地位も


上がったかのように見えました。。。




ところが、ある事をきっかけにブームは終息に向かいます。。。




カリスマと言われ、テレビや雑誌にひっぱりだこだった美容師達の多くが無免許


だったのです。。。。。




持ち上げられた分、バッシングもかなりありましたね。



しかしながら、有名サロンの第一線で活躍するスタイリストが何故、無免許

なのか?。。


沢山の お客様に支持されているのだから腕が悪いわけではありません。。





それは当時の免許制度とサロンの仕組みにありました。。。





まず免許制度については、当時、一年間の専門学校を卒業後、学科試験を受け、、、


その後、一年間のインターン期間をへて実技試験を受ける仕組みでした。。


もちろん学科、実技の両方の試験に受からないと免許はもらえません。。


  (現在は専門学校は2年間になり、、インターン制度は無くなりました)




このインターン期間に、しっかり国家試験用の練習をしていれば問題ないのですが、


この頃の理美容業界は人手不足、、。どこのサロンも忙しく、、国家試験の練習よりも


サロンの実践的な仕事の練習を優先してしまう事が多かったんですね。。





国家試験の課題というのは、基本どうり、安全に作業が決まった時間で行えるか、、


といった所に重点が置かれているので、、大事な事なのに軽視しがちで、


舐めてかかって落ちる人もいます。。学校では習ったはずなのに1年間のインターン中


に忘れてしまうんです。。




で、、サロンの方も、実力がつけば免許がなくても、仕事をさせるところがほとんどで、、


仕事ができるようになる程、、いまさら国家試験を受けるのが面倒になる悪循環


に陥るわけです。。




有名サロンで名前が売れれば、なおさら恥ずかしくて国家試験に向かえなくなります。。




理美容業は「業務独占」といって免許のない者が業務につくのを禁止されています。。。



にも関わらず、無免許が横行したのは厚生省(現在は厚労省)の監督も


甘かったのですね。。。




各サロンには担当地区の保健所職員が立ち入り検査を定期的に行い、


スタイリストの免許提示を確認するのですが、実際に そのサロンに


いない人間の免許を借りて ごまかす悪質な方法をとる所が多くありました。。。





都心には、かなりの数 サロンがありますので、保健所の職員だけでは とても


チェックが行き届かなかったようです。。




全く 情けない話です。。



この事件?を きっかけに「理美容師の免許制度を無くしては。。」という


法案がでた事があります。。。




免許が無くても実際に腕がよければ仕事ができるって事を証明してしまった訳ですね。。


そう思われてもしかたないんですけど(笑)




でも そうじゃないんです。。




理美容師はお客様が安心して快適にサロンを利用して頂くために、消毒法、公衆衛生学、


伝染病学、皮膚科学、などの勉強をし、その学科試験をパスして免許を受けているのです。。




これは技術と同じ位、大事な事です。。


そんな訳で、この法案も立ち消えました。。。




現在では無免許で営業している方はいないと思います。。。。



ちょっと情けない業界の歴史の1ページであります。。。。。。。。






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