未完:恋愛小説@13歳「瞬間」シリーズ〜ときめきの瞬間〜 | 「蒼い月の本棚」~小説とハムスター(ハムちゃん日記はお休み中)~

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趣味で小説を書いています。絵を描いたり写真を撮ったり、工作をしたり書道をしたり、趣味たくさんです。古典で人生変わりました。戦国時代&お城好き。百人一首とにかく好き。2016年、夢叶って小説家デビューできました。のんびり更新ですが、どうぞよろしくお願いします。









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……………………13歳「瞬間」シリーズ~ときめきの瞬間~












「ねえ、ときめき方を教えてよ…。みんな恋してるのに、私だけ枯れてる。」





長箒の柄にもたれて、ため息をついた。



今は掃除の時間。



私は箒担当で、チリトリは叶哉(かなや)。







「は?なんだよそれ?俺に聞かれたって知らねーし。」





叶哉は、私を見上げて眉をひそめた。




「だよね、叶哉に聞いたって無理よね。叶哉だし。」




叶哉は、ゴミでいっぱいになったチリトリを持って立ち上がる。



私がゴミ箱を寄せると、叶哉は、ガンガンと大きな音を立てて、チリトリに集めたゴミを捨てた。





「だいたい、チビでアホの叶哉にときめく奴なんか、この世にいるのかねー。」





もう一度、周囲のゴミを集めると、叶哉は屈んでチリトリでゴミを受け、ガンガンと音を立ててゴミを捨てる。






「はー、お前ふざけんな。ごちゃごちゃ言ってねーで、そこどけ。」





叶哉はチリトリを床に置くと、ゴミ箱に手をかけた。





「えー?まだゴミあるじゃん。」





「も、いーからどけ!」





「まだだよ。」




私が遠くのゴミを集めだすと、叶哉は、私の箒を掴んで取り上げようとした。



離すまいとぎゅっと握ったら、叶哉が強く引っ張った拍子に飛ばされて、壁に激突。


床に尻餅をついた。





「…いったー!もう、叶哉!なにす…





「あ、わりー。大丈夫か?」





ドン…こっちにもドン。


顔の左右に聞こえたドン。





…へ?






何これ…叶哉の両手?


私って、もしや…


もしや壁ドンされてるー!






「おい、どっか打ったか?保健室行くか?」



ち、ちかっ!



ていうか叶哉、壁ドンしてるってわかってないの?






「返事しろよ?頭打ったか?」






「…壁ドン…。」




思わず口から出た言葉に、叶哉の顔がみるみる赤くなって、壁から手がパッと離れた。






「…うっせ!」





あ、あれ?なんだこれ?





「お前なんかに壁ドンなんかしねーし。」






あ、なんだ、なんだ、いったい。






「つーか、ゴミ捨ててくるから!」




叶哉が、ゴミ箱を抱えて教室をでていった。







あ、あれ、マジで?マジか?






やっばい。



もしかして私、叶哉の壁ドンで、めっちゃときめいてるんじゃー?





ちょ、まって。

どんだけ飢えてんの、私。


叶哉だよ?







…叶哉…じゃん。



チビで、アホな叶哉なのに…。


力、あんなに強いなんて知らなかった。



しかも、大丈夫とか、真面目に心配してた顔が、ちょっとかっこよかった…。




は?



叶哉がかっこいい?




ないない、ないよー!




















恋したことを、素直に認められなかった13歳。







…………







この話は、恋愛の「瞬間」を切り取って、幾つか書いてみます。