冬の裁き/スチュアート・カミンスキー | クロヤギ頭の読まず買い

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こんなに買っていつ読むん?と自分に一人ツッコミを入れつつ日々を暮らす不良主婦の読書(購入)記録ブログ

冬の裁き―刑事エイブ・リーバーマン (扶桑社ミステリー)/スチュアート カミンスキー
(1998 棚橋 志行 訳)
¥660
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かつて上司の蔵書から借りて読んだ、シリーズ2作目『裏切りの銃弾』。


もう10年前くらいで内容飛んでしまったけど1作目から読んでみよっか~と思ったのはいいのですが、これも刊行順が原作と違うと気づかずに、うっかり3作目を買ってしまいました。


まあ、これはこれだけでも十分楽しめる、と思いますがね、くそっ!


…とかってミステリの中で登場人物が言うと、大体「そんなこと、いっちゃダメ」って注意されるんですよね(笑)



真冬のシカゴの深夜。


若い夫婦が物盗りの二人組に襲われ、夫は射殺、妊娠した妻は命をとりとめた。


エイブ・リーバーマン、クラーク通り署のユダヤ系の老刑事だ。


62歳、美しくしっかり者の妻に日々を支えられながらも、体はあちこちガタがきているところへ、出戻った娘が孫を連れて帰ってきている。


突然の甥・ディビッドの死に対して、彼ができることは犯人を見つけること、それだけだった…。



人をないがしろにしない作家だなあ、という印象。


小粋なジョークが飛び交うわけでなし、決して派手な書きぶりではないのにこのキャラの存在感はスゴイ。


もう1人の主人公とも言える、リーバーマンの相棒・ハンラハンと、二人に復讐し、今はハンラハンの保護している妻子を取り戻すために武器を持って突き進む「神の声」を聴く男、フランキー・グレイロー。


またディビッドと妻のキャロルを撃ったトリニダード人・レイモンドとジョージ、撃たれた甥夫婦を発見した老医師、リーバーマンが犯人の情報を得るため裏取引をした暴力団のボス、元義理の息子と新しい恋人…

悪役から目撃者にいたるまで全ての人が、個性と意思とを持って物語の中で生きている。


それでいてごちゃごちゃもたもたせずに、事件発生から解決までのスピーディな展開もよいね。


ええい、次こそ1作目を読んでやる~!


愚者たちの街―刑事エイブ・リーバーマン (扶桑社ミステリー)/スチュアート カミンスキー

¥680

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裏切りの銃弾―刑事エイブ・リーバーマン (扶桑社ミステリー)/スチュアート カミンスキー
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